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TiVoToGo がやってきた

Updating.jpg TiVoの将来についてイヤな話もあるが、エンジニアから見て TiVoのすごいところは技術的に難しいことを、できるだけ簡単な形で提供するそのパッケージングにあると思う。 そのTiVoが放つ、最新のサービス TiVoToGo がやっと我が家でも使えるようになった。

このサービスは、ハードディスクレコーダーであるTiVoが録画したテレビ番組を PC にコピーして見られたり、DVDに焼けるようにするというサービス。 ユーザは追加料金なしでこの機能を利用することができる。 およそ1年ほど前に発表され、オレもエントリとして取り上げたが、録画データをPCにコピーできるというので、海賊行為などを心配するテレビ局などから猛反発をくらったようで、その調整や仕様変更の末ようやく今年のはじめ、1/3 にサービスインが発表された。

「発表された」と書いたのは、TiVoToGo を使うためには、TiVoデバイスのソフトウェアを新しいバージョンにアップデートする必要があるのだが、アップデートはWindows のパッチなどと違い自分からダウンロードするのではなくTiVo社にあるサーバーが選んだいくつかのTiVoデバイスに配信されていくという方式になっていたから。発表はされたが実際に使えるようになったのはほんの一部、多くの人は待ちぼうけをくらわされていた。 こうやってアップデータを少しづつ配信することによって、TiVo社はサーバに負荷がかからないようにしたり、問題があったときのサポートの体制を整えられるというメリットがあるのだが、ユーザからしてみると、いつ届くかわからないソフトウェアを待つことになりあまりうれしくない。

といった経緯のあと、昨日の朝、アップデータがうちのTiVoにもようやく届き、試すことができた。

まず、番組の転送は、下のスクリーンショットにある TiVo Desktop というTiVo社が無料で配布しているソフトを使ってダウンロードする。 インストールが終わると特別な設定はほとんど必要なく、自動的にTiVoデバイスを見つけてきたのはすごい。

ダウンロードしたデータは .tivo という独自の拡張子のファイルに保存される。 Codec は MPEG2 だが、暗号化されていて、再生する前に毎回、パスワードを入力する必要がある。 そのしくみに Windows Media を使っているため、Windows Media Player および、その再生機能を使ったソフトでしか再生できないようだ。
また、MPEG2 の Codec は Windows Media Player にはプリインストールされていないので、どこかから手に入れなければならない。 TiVo社のウェブサイトでは確認のとれた有料の Codec のリストが載っているが、オレはこの掲示板 の情報をもとにフリーのCodec を使用し、問題なく見ることができた。

スクリーンショットにある Iron Chef America (先日放送された 料理の鉄人のアメリカ版) の60分番組が900MB というサイズになっていて、これをダウンロードするのに、うちの 802.11b のネットワークでなんと 1時間45分ほどかかった。 完全にダウンロードするまで再生できないので、急にこの番組を見たいと思っても見られないのはちょっとツライところだ。 妻からも「ネットワーク遅っ」 と言われてしまうぐらいだったので、出かける前や、夜寝る前などにまとめて仕掛けておいた方がよさそうだ。

DVDを作成するためには今のところ MyDVDというソフトウェアを使うしかないらしい。 このソフトはどうなんでしょう? 選択肢が他にないのはちょっと残念。 オレはまだ試していないが、トランスコーディングに時間がかかるといった不満も掲示板に書かれていた。

他のブログなどではとにかく時間がかかるという不満の声が結構書いてあったが、 あまりにも待たされただけに、想像や期待だけが膨れ上がり現実とのギャップができてしまったのではないだろうか。 MPEG2 はもともとTiVoが録画に使用しているフォーマットで、画質は比較的よいが、ファイルサイズは大きいし、処理にも何かと時間がかかってしまうのは一般的な話なのでオレはこんなもんだろうと納得している。 そして、初心者でもできそうな簡単なしくみでコピーでき、しかもそれが違法コピーにはできないようなしくみをこういう形で提供できたのはさすがと評価したい。

TiVo は今後、Mac OS X でのサポートや、PC/Mac 上のファイルを TiVo へ送信する機能など、 まだまだ TiVo, TiVoToGo は進化していくようだ。 期待して待ちたいと思う。 がんばれ TiVo!


TiVo は終わってしまうのか?

The New York Times > Technology > TiVo Struggles to Find Its Niche After Quitting a Deal With Cable
It was potentially a critical deal for TiVo, because Comcast is by far the biggest cable system and also because control of DirecTV, the satellite system that has been the biggest distributor of TiVo, had been bought by the News Corporation, which also owns a TiVo rival.
(その契約はTiVoにとって重要な契約だった。 というのも、Comcast は最大手のケーブルシステム会社であるのと、TiVo の現在の最大顧客である DirecTV が TiVo のライバル会社を傘下にもつ News Corporation によって買収されたからだ)

一昨日になるが、ケーブルテレビ会社 のComcast と DVR (デジタルビデオレコーダー, 日本でいうハードディスクレコーダ)の老舗 TiVo との契約が失敗に終わったというニュースが流れた。 (上の NY Times の記事を読むためには無料のユーザ登録が必要) 実は、オレは TiVo と Comcast がここまで交渉を続けていたことは知らなかったのでこのニュースにはちょっと驚いた。

昨年、アメリカのビデオ オン デマンドを巡る攻防 というエントリで、 ComcastのDVR分野への進出と TiVo の反抗みたいな構図を紹介したが、あのウラでは提携の話も進められていたとは…。 (もう、決裂が決定的だったのかもしれないが)。

交渉が決裂した理由は契約内容があまりにもTiVo に不利だったからと言われている。 記事によると Comcast は TiVo に対し毎月、1台1ドル以下のサービス料(ライセンス料)しか払わず、サービスの新機能の追加といったもののコントロールは Comcast が全ておこなうというものらしい。 TiVo の CEO だった Michael Ramsey (マイケル ラムゼイ) は最終的に契約内容に満足いかず交渉を止めるよう判断したようだ。

また、昨年には TiVo の契約者 3,000,000人のうちの 2,000,000人を占めていた 衛星放送 DirecTV に TiVo の技術を提供する契約も終わった。 既存のユーザはしばらくは TiVo を使い続けるだろうが、Comcast も DirecTV も自分たちでケーブルテレビや衛星放送の受信機にDVR機能を付けて安く提供することから、今後TiVoのユーザが増えるペースは落ちていくだろう。 今回の Comcast との交渉失敗をうけ、Michael Ramsey は CEO を辞任し、次のCEO には Comcast といった大手との関係を修復できるような人物を探しているようだ。

アメリカのビデオ オン デマンドを巡る攻防 では、最後に一時的には大変だけどオープンなシステムならではのサービスの差別化で盛り返して欲しいという楽観的な予想を書いたが、実際に Comcast との提携失敗のニュースが流れると、いろんなところで 「TiVo はもう死んだ」という意見が多数を占め、株価も下がっていった。

というのも、TiVo はこれまで契約者を増やし、毎月のサービス料収入で利益を出そうとしていた。 残念ながらいまだに赤字続きだが、契約者がこれ以上伸びないと予想されることはTiVoのビジネスにとってよくない徴候だからだ。 しかし、技術者のオレからすると安易に Comcast などの大手と契約することで、録画した番組をPCにコピーできる TiVoToGo といった機能や、今後予想されるインターネットを利用した TiVo のビデオオンディマンドサービス など TiVo 独自の機能をやめなければいけなくなるような事態は避けて欲しいとも思う。 よく、いい技術と普及する技術は違うと言われるが TiVo も前者で終わってしまうのだろうか?

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Warriors 10連敗をまぬがれる

ContraCostaTimes.com | 01/18/2005 | Warriors finally end 9-game skid
Richardson was fresh off a nine-game absence because of a severely sprained left ankle and Warriors coach Mike Montgomery expected he would be out of shape and just wanted to see what he could do.
(リチャードソンは足首の捻挫による9試合の欠場明けの状態で、ウォーリアーズのカントク マイクモンゴメリーはリチャードソンはまだ完全な状態ではなく、彼が試合に出てどこまでできるか見てみようと思っていた)

Warriors は 12月末に調子が上がってきたと書いていたが、年が明けてみたらボロボロ。 何と昨日、2005年の初勝利を飾るまで9連敗というひどい成績だった。

不振の大きな原因は 12/31 にチームのリーディングスコアラー Jason Richardson (ジェイソン リチャードソン)が足を捻挫し、今年始めから出場できなかったことだろう。 タインミング悪いことにそのまま東海岸へ遠征して連敗しすっかり弱気になってしまった。 Richardson あたりでは力不足と思っていたが、いざというときに頼れる選手の存在というのは想像以上に大きかった。

そして、リチャードソンがケガから復帰した昨日の試合、久々の試合だから様子見という感じだったのが終わってみれば、キャリアハイ の1試合 42得点、そして 8アシストという、これまでにない、最高の成績。 彼も試合に出られなかったことでフラストレーションを感じていたのだろうか? もしくは、TNTチャンネルでの全国放 b送だったのではりきったのだろうか?

こうやってシーズンが始まってみると、怪我のように予想できないことや、連敗して弱気になったり、選手がもっとオレを出せ、と出場時間をせまってきたりといろんなことがおこる。 それをうまく管理し、試合に勝っていかなければいけないカントクは、会社でいうマネージャのような存在だろうか。 日本のスポーツチームではあまり感じなかったが、アメリカのスポーツチームは特に会社のような組織に近いような気がする。 また、それがアメリカのスポーツを見る見どころの一つだと思うのだが。


iHome 売ります

eBay item 5156495185 (Ends 15-Jan-05 12:46:51 GMT) – iHome – Genuine cardboard fake as seen on the internet!
Yes, this is your chance to buy the famous iHome fake! As seen on Appleinsider.com, Macosrumors.com etc etc. This dummy Mac has been lovingly created from a real cardboard iBook box. Fake product shots were painstakingly mocked up and printed out on an epson before being carefully sellotaped to the box. The whole thing took actual minutes to create and it can now be yours – a real collectors item. (please do not get wet)
( そう、今がAppleinside.com や Macosrumors.com などのサイトに出ていた有名な iHomeフェイクを買うチャンスです! このダミーMacは 実際の iBook の箱をもとに愛情をもって作られたものです。 ニセモノの筐体写真は慎重に作られ、箱にセロテープで丁寧にくっつける前にエプソンのプリンターを使ってプリントされました。 作成には手間がかかりましたが、すべてあなたのものです – まさにコレクターズアイテム。 (濡らさないでください))

Engadget.com から。

このサイトでもネタにとりあげたiHome というデバイス。

Macworld Expo が始まる前までは「これが $500 Mac か?」といろんなオンラインサイトで話題になったが、その iHome が噂の真相とともに イギリスの eBay でオークションにかけられた。Centre のスペルから噂されたようにやはりイギリス人の手によって作られたようだ。

もちろん iHome は 動作するコンピュータではなく、なんと iBook の箱にプリントした iHome の絵をセロテープで貼っただけのとても原始的な作りだったようだ。 Photoshop で写真を合成したモノじゃなかったとはちょっと驚き。 オークションは結局誰も Bid しなくて終わったので、このオークションが本物なのか、売り主が iHome の噂の首謀者なのかわからないが、噂のデバイスの真相がこういう形で出てくるのは珍しい話だ。

でも、これからどんどん手の込んだこういった嘘が出てくるんだろうなぁ。


日本のテレビ番組をアメリカで見る (5)

前回までの話はこちらから
日本のテレビ番組をアメリカで見る
日本のテレビ番組をアメリカで見る (2)
日本のテレビ番組をアメリカで見る (3)
日本のテレビ番組をアメリカで見る (4)

昨年の録画ネットのサービス停止の仮処分が決定されたことを受けて、ハウジングに依存しないでテレビ番組を録画、配信するための新しい方法が増えてきた。

まず、このシリーズの最初のエントリのコメントで教えていただいた WatchJTV.com というサイトでは、テレビチューナーとサーバにするためのソフトウェアがプリインストールされたPCを販売しているようだ。

Linuxをベースにしたそのプリインストールソフトウェアはネットワークの設定などを全て自動でおこない、コンピュータに詳しくない人でも簡単に設定、安定稼働が期待できることがウリらしい。 PC1台の値段はおよそ$1,000 (プラス日本への送料などで $200 ほどかかる)と、少し高いが、買いとりという形になるため、その後は月額費用などが一切かからない。

サイトを見ると「サービス先行予約」となっているが、コメントには「友人も利用していて」と書いてあるのできっと既にサービス開始しているのだろう。 また録画用のパソコンはアメリカにも発送してくれるとあるので、逆にアメリカのテレビ番組を見たい日本人にもうれしいサービスかもしれない。 (もちろん、アメリカで録画パソコンを置く場所を自分で確保しなければいけないが…)。

「アメリカ見たまま」さんのところでは、先頃ラスベガスでおこなわれたCES で、Sling Media というところから、こういった製品が出ていたそうだ。

アメリカ見たまま: January 2005 バックナンバー
ハイスピードのインターネット接続があれば、世界中どこからでもパソコンやPDAでテレビを見れるようにする代物。
自宅に設置するSlingbox personal broadcasterがインターネット経由でテレビ画像をブロードキャストする。月額の利用料がいらないところが良い。

$249 (Sling Media のサイトに書いてあった値段は少し上がっていた)でネットワークを介してテレビが観られるようになるようなデバイス。 ただ、ハードディスクが付いているわけではなく、テレビの信号をネットワーク上にリダイレクトすることで低価格を実現しているようだ。 となると、常にネットワークの帯域を使うのだろうか? アメリカはブロードバンドでもスピードが速くない(のぼりは256kbps程度)のだけど安定してビデオを送れるのかなぁ?

ハードディスクは付いていないようだが、デバイスにVideo In と Out が付いているようだ。 ということは、これが2台あればPCなしで見られるのだろうか? ビデオとかに録画できるのだろうか? 何らかの形で録画できる方法がないとオレの場合、日本に置いても観られるのはお昼の番組ばかりになってしまう(笑)。

その前に、こういった製品は本当に発売されるまではどう仕様が変わるかわからない。 まずは、無事発売されるのを待ちたいところだ。

そして、録画ネットでは、昨年末の2004年12月28日に、東京地裁に仮処分の取り消しを求め、保全異議申立てを提出したとのこと。 このシリーズのパート4のエントリで、オレも決定には何かひっかかるという感想を書いたが、仮処分を决める裁判で録画ネットのサービスがきちんと理解されなかったので、そのあたりを整理した上で違法ではないことを再度裁判で争うようだ。

それと並行して、録画ネットでも録画パソコンの販売を開始、こちらは$549(ノーマルタイプ), $669(小型、静音タイプ) とWatchJTV.comより安くなっている。 しかし、設定を手動で行う必要があるためある程度の知識がないと難しいだろう。

こういった状況を見ていると、次の主流は録画パソコン、録画用機器の販売という形になりそうだ。 SONYなどの日本のPCメーカもテレビチューナ付きのパソコンを売っているので、これを後付けにするサービスが問題になるとは思えないが、あまりにもその市場が大きくなってくると思わぬところをついてまた訴えられらりするかもしれない。

そういえば、ロクラクハウジングサービス はロクラクのレンタルサービスを少し変更して、何か始めそうだ。 サイトは予告編という形になっていてまだ全貌がわからないが、こちらも追っていきたいと思う。


Macworld Expo SF 2005 観覧記 その5 – その他気になったモノ編

観戦記の最後。 その他気になったモノなどです。

左の写真では何かかわからないかもしれないけど、equinux というメーカから発売されている iSale というソフトのデモの様子。 Apple の iLife アプリケーションに似たインタフェースで、何と eBay で簡単に出品して、モノを売ることができるというソフト。 eBay はアメリカでは Yahoo! オークションを抑えて、シェアナンバーワンのオンラインオークションサイト。 オレもセリ落したことはあるが、出品するのはメンドウそうでしたことがない。 「iSale はそんな人のためのソフトです」と言われて妙に納得してしまった。

コンピュータ系の出版社として有名な O’Reilly のブースで Hotwired でも紹介された、『シリコンバレーでの革命:マック開発をめぐるとんでもなく素晴らしい物語』(Revolution in the Valley: The Insanely Great Story of How the Mac Was Made) を発見。 買おうかと思っていた本だったので、ペラペラとめくっていたら店員が、声をかけてきた。
「1時から著者の講演があるわよ」
「え、アンディ ハーツフェルドが来てるの?」 とオレが聞くと
「ほら、そこに」 とふりかえると彼の姿が。


アンディ ハーツフェルド(左)

もうびっくり。 というわけで、本を即買いしてサインもらっちゃいました。 忙しいなかサインをせまる購入者(オレもその一人)にニコニコしながらサインをしてくれた彼に感謝です。

6メガピクセル、動画も音声も撮れて、MP3も聴けてなんと $269 とおっちゃんの威勢よい客引きに人が集まっていたのがココ。 Supercam という、先日のCESでアメリカ販売を開始した製品のようだ。 たしかに値段は魅力的で衝動買いしちゃいそうなんだけど、説明をよくよく聞いてみると撮れるビデオは DVD画質相当の MPEG4 AVI, 音声も WAV ファイルとめちゃめちゃWindows寄り。Macworld Expo だけど大丈夫なんだろうか? しかも、このあと $699 で全米発売予定とあおっていたが、オンラインでも $269 で売ってるし…。

個人的に今年一番ウケたのはこの製品。
ilugger.com が販売している、液晶一体型 iMac G5 を持ち歩くためのカバン iMac Bag だ。 昔 SE30 とか運ぶカバンとかあったなぁと懐しみながら、この人たちは Mac mini をどう思うんだろうなどと考えてみたり…。

Apple 元気だと客も元気で、会場もいい雰囲気だった気がする。 iPod を持っていない自分にとっては昨年は Apple にがっかりさせられたことが多かったが、今年は面白い年になりそうだ。 そして、来年はどうなっているんだろうか?


Macworld Expo SF 2005 観覧記 その4 – どこでもiPod編

今年は Mac mini のおかげでコンピュータとしての Apple が復活してきたような感じだが、会場の主流は昨年の爆発的な人気を受けて iPod に関連したものが目立った。 iPod に取り付けて、ミニステレオみたくするスピーカはもういたるところに、さらにこんなところでも聞けるような仕組みも…。

家の中

車の中

水の中

もうどこでも iPod 。 家の中で使うための iPort という製品は、壁に iPod をセットするような部分を作って、壁にスピーカやコントローラを仕込むなんて、家のリフォームとかも Do it yourself で自分でやってしまうアメリカならではの製品じゃないだろうか。

水の中で使うためのケースは Lili pod / Lili mini という製品で、防水加工+アンチショック用のケースになっている。 ヘッドフォンは大丈夫かと思ったら、別のメーカから Water Resist のモノが出ているのでそれを使えば OK とのこと。 そんなヘッドフォンを売ってるとは知らなかったのでちょっとびっくり。 ダイバーはこういうので音楽聞きながらダイビングするのでしょうか?

車は基調講演でもいろんな車メーカが対応していくと発表があったようにとてもにぎやか。

特にメルセデスは、ハンドルにコントローラが付くのはもちろん、インパネに曲名が表示されるといった小技に感動。

メーカ純正で対応されない場合でも、Dension というところから車載キットが展示されていた。

これまでLPからCDへ、もしくはカセットからMDへという変遷を目にしてきたが、いままさに次の変遷を目の当たりにしているのかもしれない。


Macworld Expo SF 2005 観覧記 その3 – Mac OS X 編

昨年、初めて Mac OS X 10.4 (Tiger) の全容が公開されたときに書いたエントリで、新機能にあまり魅力がなくこのままでは Mac OS がどんどん陳腐化してしまうことを心配した。 それから約半年後、質問をしながら実際に動いているのを見て少し意見が変わってきた。 まだ問題もないわけではないが、Apple は少しでも OS を良くしていこうと努力しているのが感じとれたのだ。

今回、とくにグッときたのは以下の技術:

Spotlight
Google, Yahoo!, MSN などが覇権を争っているデスクトップ検索の分野に対する Apple のソリューションとして Tiger に導入されるのが Spotlight という機能。 メニューバー付近にある検索窓に文字を入力すると検索結果が表示されていくデモが印象的だが、オレはむしろ検索したあとの表示の仕方に興味を覚えた。

検索結果の表示方法の一つが下のスクリーンショット。 検索結果を種類ごとや、日付け、作成者に応じてグルーピングをする機能、Home 以下にあるファイルのみ、サーバ上にあるファイルのみといったフィルタリングの機能が用意されている(あまりキレイに撮れなかったので必要ならAppleサイト内のムービーも参照して欲しい)。 検索は一度でズバリ見つかることは少ないので、はじめは大まかに、そのあと絞りこみをして見つけるというスタイルが多くなると思う。 そういったところをちゃんとカバーしているところに好感をもった。ちなみに、Safari RSS も RSS の表示に同様のフィルタリングができた。

そして、検索、フィルタ、グルーピングの状態を特殊なフォルダとして保存しておけるので、次からはそのフォルダを開くことで関係したファイルが自動的に表示することができる。 これはユーザのファイル管理の方法を大きく変えるかもしれない。 デスクトップ検索の機能はまだ Google Desktop Search しか使ったことがないが、こういった機能は Google Desktop Search にはなく、OSに組みこまれた機能ならではというところだろうか。


Spotlight の検索結果管理画面

この技術の唯一かつ最大の弱点は Apple が標準でサポートしているフォーマット以外をSpotlightの検索対象にしようと思った場合はインポーターと呼ばれるライブラリ(API?)を3rd Party が用意しなければならないこと(Palm OSみたいだ)。 Apple のがんばりとは関係なく、こういった新技術のサポートはなかなか進まないのが一般的なので、そこに不安が残る。 ただ、 HTML/PDF/DOC/XSL あたりは最初からサポートされるようなので(DOC/XSL は説明員も「たしか…」とちょっと怪しかったが)、多くの人には問題ないかもしれない。

Automator
先日の基調講演では省略されたが、オレが気になっていたのが Automator という機能。 Apple は以前から作業の自動化のために AppleScript というテクノロジを用意していたが、本格的に動かすためには簡単なプログラミング言語を覚える必要があったためイマイチ普及しなかった。

Automator はその欠点を克服すべく開発されたようで、ワークフローと呼ばれる自動化作業を作成する画面がとても面白い。 対応するアプリーケーションを選び、そのアプリケーションが持つアクションを選び、そのオプションを指定するという作業を繰り返していく。 プログラミング的な要素は極力排除され、作業を順に並べるような形で編集する様子はとてもストレートだ。 プログラマーからするとオブジェクト指向とはコレ! という感じだし、実はこのワークフローの作成の流れは英語の文法に沿っているのも興味深い。 (このムービーの場合、Safari gets image URLs from website. Safari downloads these URLs into Picture folder. Finder creates archive of them as wedding_photos.zip. と英語にすることができる。)

ここで、また問題なのだが説明員は Automator は AppleScript とも別のテクノロジで、対応するためには、またも 3rd Party の対応が必要となると言っていた (Webサイトの情報ではAppleScript でアクションを追加できると書いてあるが…)。 こちらもどれくらい対応されるか気になるところだ。 そして、上で褒めたワークフローの作成にも問題はある。 それはやりたいと思ったタスクを細かく分解する思考だ。 たとえば、このページの「画像を全部保存して zip したい」という目標に対し、ワークフローでは「画像URLの抽出」、「抽出したURLのダウンロード」、「ファイルのzip」 というさらに細かい3つのタスクに分解しなければならない。 これは目には見えないがプログラミングに必要とされる重要な技術で慣れない人には大変かもしれない。

Dashboard
もう基調講演などでやっている通り、カレンダーや時計など、ちょっと見たいときにこういうのがあるととても便利。 ウィジットと呼ばれるパーツを裏返すと設定画面が出てくるところなんかはちょっと Project Looking Glass っぽい。 HTML/JavaScript で書かれていて、サイズも小さくメモリもそんなに消費しないと言っていたがほんとうだろうか?

さて、このTiger。 オレのような2,3年前にMacを買ったユーザにとってみるとアップグレードをしてスピードが遅くなるのではという心配がある。 そこで、説明員に「Tiger は Panther や Jaguar と比べて早い?」 と聞くと 「Way faster (ずっと早い)」 という回答が返ってきた。 自分のは一番初期の Flat Panel iMac だけどそれでも? と聞いても 「yes (そうだ)」という自信満々の回答。 別の説明員に聞いても、「ベンチマークテストでは遅くなる部分もあるかもしれないが、オーバーオールでは早くなる」という答えが。 これは期待できるか?

ただ、そのあと、Apple は常にパフォーマンスを意識した製品作りをしているとか、画面に表示されるエフェクトはグラフィックカードにやらせるからCPUは余裕があるという答が二人から返ってきたので、この辺の回答はマニュアル化されているだけなのかもしれない。

Mac OS X 10.4 Tiger は 2005年前半の発売予定(ということは6月だろう)。 成功するか失敗するかは Apple ではなく、3rd Party やユーザが実際使ってみることで决まりそうだ。 みなさんはどんな印象?


Macworld Expo SF 2005 観覧記 その2 – iPod Shuffle 編

展示場に入り、Apple ブースへ向かうとまず迎えてくれるのが上からぶらさげられたたくさんの iPod Shuffle。 ただ少し高い位置にあったので、身長175cmのオレでも操作しづらかった。

手に持ってみるとこんな感じ。 小さいと言えば小さいが、基調講演やウェブサイトで小さい小さいと言われていたので、実物を見ると「あれ、意外に横幅がある」と感じたのが第一印象だ。 しかし、触ってみると、再生、一時停止ボタンとその周りのコントローラが指で認識でき、確実に操作できたので、これぐらいの横幅は必要なのだろう。 ただ、再生ボタンやスキップを押してもレスポンスが悪かったと感じたのだが気のせいだろうか…。


iBook の USB ポートに挿したときの写真。 意外に大きく見えたのはオレだけ?

さて、今年のAppleブースの係員のユニフォームは iPod Shuffle のTシャツ。
背中には写真のような文章が書かれていた。 Shuffle のコンセプトや重要性を売り込もうとがんばっているのだろうか。 うがった見方をすれば Apple としても Shuffle が一般の人に受け入れられるか心配なのかもしれない。

日本語にするとこんな感じ。

なぜ シャッフル?
ときにはいろいろ混ぜ合わせてみた方がいいときがある。 iPod shuffle を使うことで、あなたの音楽は二度と同じものにはならない。 iPod shuffle はどうやってプレイする曲を見つける? あなたの心を読む? それともあなたの今のムードを読む? 曲をロード。 身につけ。 どうなるか見てみよう。
240曲、100万のいろんな再生方法

Apple はシャッフルばかりを宣伝しているが、新しく買ったCDはそのまま聴きたいといった場合もある。 そういう場合にも対応しているのか疑問だったが、Apple ブースのプレゼンテーションで紹介されていた。

iTunes の Autofill (オートフィル) の機能はそのもととなるプレイリストを選ぶことができる。 iPod Shuffle へ入れたい曲を限定したい場合は、その曲だけを含んだプレイリストを作成し、Autofill のソースに選択すればOK。 (その右にある Choose Songs Randomely も外しておく必要もあるだろう)

iPod の登場のおかげで、自分がもっている全ての曲を持ち歩き好きなときに、好きな曲を聴くことができるようになったが、 iPod Shuffle はドライブや、通学、出勤前などに今日はどんな曲を聴こうかとカセットやCD, MDを選ぶ、もしくは iTunes で曲を選んで CD に焼いて聞くというこれまでにもあった楽しみもそのままに、シャッフルという新たな音楽の楽しみ方をもたらしてくれるという感じだ。 iPod までとはいかないが、ウォークマンの代わりにというようなデジタル音楽初心者にはもってこいのデバイスではないだろうか。


Macworld Expo SF 2005 観覧記 その1 – 会場、Mac mini 編

昨年に引きつづきブログにて Macworld Expo 観戦記 (写真はクリックで拡大)。 今年は基調講演にておもしろそうな新製品がたくさん発表されたこともあり、期待して会場へ。 先週からずっと雨が続いていたが晴天に恵まれたのはよかった。

昨年は会場が狭くなったと書いたが、今年はさらに狭くなった。

Macworld Expo は例年、ノースホールとサウスホールの2ホールを使って行われていたが、今年はノースホールには展示がなくなって食事スペースに(笑)。 ま、2つのホールに分けて空きスペースがいっぱいあるより1ホールにまとめてくれる方が見に行く側としてはラクでいいんだけど、午前中にサウスホールをまわり、さぁ午後はノースホールと思って行ってみたら拍子抜けだった…。

さて、注目のMac mini。 やはり小ささが目立つ。 Apple シネマディスプレイ、純正キーボードと組み合わせた状態はこんな感じ。 Apple ブースなだけに、Appleのアクセサリで統一したのだろうが、Mac mini のコンセプトであるすでにPCで使っているキーボードやマウスも使えるといったところもデモして欲しかった。


こうやって接続した様子を見ると、ACアダプタがちょっと邪魔な感じ。

オレの手と比較。 ほんとに小さく、まわりの見物客からも「Cool!」(かっこいい)という声が連発。

アルミを使った外観は$499とは思えない質感。

これだけ小さいと本体が熱くならないか心配だったが、ひととおりさわってみても特に熱いと感じたところはなかった。 Apple の Mac mini ページ – デザインにもあるようにファンを搭載している。 会場ではどれくらいファンの音がするかわからなくて、Apple の係員に聞いてみたが「静か」というだけで具体的なデシベル数までは聞けなかった。


底から少し上のところに吸気口があり

ファンを介して裏側から排気されているようだ。 ついでに接続されているケーブルの様子もどうぞ。

展示されていたのは G4 1.42GHz, メモリも1GB積んだ Mac mini の最上位のモデル。

Mac の主流は G5 へと移行しているが、G4 でもメモリがたくさんあるためか思った以上に快適。 最新の iLife ’05, iWork ’05 もサクサク動いていた。 Mac mini は外側からネジとか見えないので自分で増設というのが大変そう。 メモリのアップグレードは購入時にやったほうが良さそうだ。

あと、使ってみて驚いたのは、Mac mini の中にスピーカも組みこまれていること。もちろん、音はこもった感じでお世辞にもいい音とは言えないが買ってすぐにスピーカを用意しなくても最低限の音は期待できる。

というわけで、Mac mini 。 やはりこのコンパクトさと静かさはホームサーバとして良さそう。 来年には Mac mini をサーバにして、家庭用アプリケーションというような新しいジャンルのソフトとか出てきそうだ。

おまけ、ブースの横に立っていた Mac mini を持つ Apple の係員。 ペットボトルと比べるとこんな感じです。