Category: 02 アメリカ生活

シリコンバレーで家を買う 6 – Offer

filling out forms to make an offer on a house….
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実際に不動産を購入しようと決めた場合は、Offer Sheet というものに自分の希望する金額や条件を書き、売り側に提示(Offer) する。 売り側はそれに満足すれば Accept して売買の仮契約のような状態になる。

売りに出される物件にはとりあえず値段が付いているが、これは Asking Price と言い、売り側がいくらで売りたいと思っているがどうでしょうかとaskしている金額。

買う側はその金額がもとに、例えばもう長い間売れずに残っているため少し安くても Accept してもらえそうだと思えば Asking Price より安い値段で Offer ができる。

逆に、人気のある物件の場合はいくつかの Offer が入ることがある。 この状態を Multiple Offer と言い、こうなると Asking Price より高い値段を書かないと多くの場合 Accept されない。

多くの場合と書いたのは、不動産の場合はオークションと違って一番高い値段で Offer したものが Accept されるとは一概に言えないらしい。

売り側は途中で、やっぱりローンが下りませんでしたと売買をキャンセルされるリスクを避けるため、少しぐらいの差であれば頭金を多く払ってくれる Offer を優先したり (Pre-approval が取れてないなんて問題外)、最終的に売買が完了するまでの期間など、買い手が提示してくる条件が売り側に都合のいい Offer を優先したりする。

ここで、Offer 時に書かれるいくつかの条件について説明しておこうと思う。

一番重要なのは Contingency Period (仮契約期間) というもの。 Offer が Accept されてから何日間かを仮契約期間とし、その間にローンの申請をしたり、Open House では確認できない物件の状態をプロの人に調査してもらったりし、本当に買えるのか、買ってもいいかを確認するために用意される。

この期間中に問題が見つかった場合はペナルティなしで契約をキャンセルできるため、売り側はできるだけ短くしたいし、買う側はできるだけ長くしたい。(それ以降は買う側がキャンセルした場合取引金額の 3% のペナルティがかかる。売り側がキャンセルしたい場合は特に決まってなくて要相談になるらしい。) 通常は1週間〜10日ぐらいが多いようだ。

次は、Closing Date と呼ばれる売買完了日。 頭金の工面や手続き書類の準備にかかる時間のために用意され、この日をもって物件の権利が移動することになる。 この日は一概に短いほどいいというわけでもなく、例えば売り側は平行して新しい家を買おうとしている場合、その新しい家の Closing Date と同じぐらいの方が喜ばれたりする。

あとは、As Is と呼ばれる条項。As Is の場合は現状引き渡しで、そうでない場合は 売り側が開示してなかった大きな問題が見つかった場合は売り側に修理を依頼することができる。売り側としてはそうしたリスクを避けるためにも As Is でできるだけ売りたいと思っている。

とまぁいろいろあるのだけど、この段階になると売り側と買う側の Realtor (リアルター)は頻繁に話しあっているため、大筋では条件などがわかっていることが多い。例えば、As Is を希望しているとか、他にも興味を持っている人がいるらしい、おそらくMultiple Offerになるといった情報はあらかじめ分かった上で自分たちの Offer を書くことができる。

また、買う側が出した Offer に対し、売り側はもう少し値段を上げて欲しいとか条件は変えて欲しいという場合、Counter Offer という逆 Offer を投げてくる。 その場合、買う側は Offer の一部を書き直し再度 Offer を出す。場合によっては Counter Offer 1, Counter Offer 2 という形で何度も Offer が往復することもあるので、一度の Offer で決める感じじゃなく、何回かやりとりして双方の落しどころを探していくという感じに近い。


シリコンバレーで家を買う 5 – House Hunting

The Frœkjærs go House Hunting
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Pre-approval は取った。Realtor も決まった。 あとは 自分の気にいった物件を見つけるだけ。こうやって家を探すことをアメリカでは House Hunting と言う。

特に Realtor が見つかったことで、Open House に一緒についてきてもらいプロの目から物件の善し悪しのコメントをもらったり、通常の Open House じゃない日でも売り主に都合をつけてもらって物件を見られるようになったりと House Hunting もラクになった。

ただ、なかなかコレというのは見つからない。 ふりかえってみると、この原因は見ている物件数が少ないのでいいか悪いか判断できないのと、買うということばかり先走ってどんな家が欲しいのかというイメージがないからだったと思う。

結局ウチは今の家に決まるまで Open House は 40件以上見て、期間にして1年ほどかかってしまった。 ただ、アメリカの不動産市場は学校の年度が終わる6月〜8月に合わせて活発になり、11月〜翌年の3月ぐらいまではオフシーズンなので実質動いたのは半年ぐらいの間になるかな。

初めは勉強ばかりだった物件探しも、数をこなしていったり Realtor からのアドバイスを聞いたりしてこんな感じでポイントが決まっていった。

1. エリア

物件のあるエリア、特に子どもがいる家庭の場合は学区が重要になってくる。いい学区の学校に行くことが絶対正しいとまでは言わないが、いい学区=人気が高い、治安も安定しているとも言えるのでいいバロメータになると思う。アメリカの学区に関してはコチラのBlog がとても参考になる。

2. 立地

ウチは静かな場所が好みなので、交通量の多い道や交差点に面しているような物件は避けた。また、前のアパートがとても暑くなったのがイヤだったので夏に西日が当たるような向きの物件も避けた。こんな感じで、買ったあとで直したりできない条件をあらかじめ挙げておき、それを基準に物件を探すといいと思う。

3. 間取り

予算に応じてベッドルームの数やバスルームの数というのはおのずと決まってくるけど、それらがどのように配置されているかは物件ごとに変わってくる。ウチは、ここに引越したらどこにどんな家具を置くかと考え、自分たちが住むイメージが浮かぶかという風に考えた。

そうすると例えば、リヴィングルームは広い方がいいとか、Breakfast Area (ブレックファーストエリア)と呼ばれるスペースがあったらいいといった条件が決まってくると思う。

4. 内装

内装は意見のわかれるところだが、ウチは初めてだし、めんどくさがりということもあってできるだけリモデル(リフォーム)済みのところを探した。リモデルしてある物件はその分値段が高くなる傾向にあるので、そうでない物件を安く買って自分の好みにリモデル(リフォーム)してから住む方を好む人もいる。

内装に関しては、Open House 中の物件は Staging (ステージング) という Open House 用にキレイな家具などを配置してよく見せることがあるので注意がいる。キレイな家具や装飾に妄想が膨らみ、買ってみたらその家具はなくなって「こんなはずじゃ…」とはならないように。


シリコンバレーで家を買う 4 – Realtor (リアルター)

Orlando 08 signs.jpg
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Open House の説明の時に少し触れたが、こちらの不動産の売買は多くの場合売る側 (Seller)、買う側(Buyer) 双方に Realtor (リアルター) と呼ばれる人が雇われ、ややこしい交渉事や書類手続きといった作業を代わってやってもらえる。Realtor は不動産エージェントとも呼ばれる。

ウチも本気で家を買うつもりならどこかのタイミングで Realtor を決めないといけないが、これもどこから手をつけていいかわからずなかなか決まっていなかった。

そんな中で、”ところで不動産のエージェントはお決まりですか?” と聞かれたのはまさに渡りに船。決まっていないと答え、おすすめの人を紹介してもらった。(紹介って大事だ…)

最終的に自分たちが住んでいるところから少し離れているがこちらの生活が長い日本人の方にお願いすることにした。

買う側のRealtor は自分が買おうとしているエリアを専門にやっている人がいいという意見もある。一理あるとは思うが、今やインターネットで物件の情報やトレンドはリアルタイムでキャッチできるし、顔合わさなくてもメールや電話で連絡をとることができるので最近はそんなに関係ないんじゃないかな。

それより今回、家を買ってみて思ったのは、自分たちの考えをよく理解してくれて、きちんと行動してくれる人というほうが大事だということだった。

Realtor の人は家の購入が完了した場合に、その金額の何%かを受けとるという成功報酬型がほとんど。 そのお金も不動産の購入金額の中に含まれているので買う側は Realtor にお金を払ったり、いついつまでに買うといった契約書にサインするということはなかった。

また、売られている物件の中には、”For sale by owner” となっているものもある。 これは Realtor を介さないことで、Realtor に払う報酬をなくし相場より安く売ろうとしている物件。この時は買う側も Realtor を介さずに買うことが多いようだ。

そうそう。実際に家を買うという段階になったら Realtor  から書類が送られて、サインして送り返すという機会が多くなる。 最近は書類は PDF で送られれてくるので、それをプリントするプリンターと、送り返すための FAX かスキャナー(スキャンしてemail で送り返す)は手元にあった方が絶対いい。


シリコンバレーで家を買う 3 – Pre-approval

Rather proud.
Originally uploaded by This Year’s Love

“Pre-approval は持ってる?”  と聞かれたオレたち。

持ってないので “No” と答えると、

“ダメよ。今、家買うなら Pre-approval 取ってないと話にならないわよ”

と言われてしまった。Pre-approval は、ウチのように家を買おうとしている人にその金額の住宅ローンがおりるということを証明する書類だった。

似たようなものに Pre-qualify というのがあって、以前はこれをもらうことが家購入の第一歩と言われていたが、Pre-qualify は簡単なチェックですぐ発行され実際にローンがおりないこともあるため最近はあまり意味をもたないらしい。

そんなわけでウチも Pre-approval をもらうべく行動に出た。 Pre-approval は銀行の Mortgage (モーゲージ、住宅ローン)担当 か、Mortgage Broker (モーゲージ ブローカー)、 Loan Officer (ローン オフィサー)と呼ばれる人を訪れて発行してもらう。

どちらも選ぶのに困るぐらいいっぱいるのだが、ウチは初めてだったのとアメリカ的なファイナンシャルの考え方にちょっと疑問があった(これについては別の機会に書きます)こともあり、日本人の Mortgage Broker の方にお願いした。

Pre-approval をもらうためにウチが提出したのは以下の情報。

  • W-2 (1年分の給料や源泉徴収をまとめた確定申告用の書類)2年分
    (会社員の場合は、同業種で2年以上の職歴がないとややこしいらしい)
  • 給料明細2ヶ月分
  • 銀行口座の明細2ヶ月分
  • 株やファンド(投資信託)の口座の明細を2ヶ月
  • 401K (年金) の明細を半年分 (明細が3ヶ月単位だったので 3ヶ月x2 の半年分)
  • クレジットスコア/ヒストリ

つまり、ウチの資産全部。 そして、クレジットヒストリには現在払っているローンやクレジットカードの残高(使用状況)も表示されるので借金情報も全部提出することになる。

クレジットスコアは家のローンに限らず、アメリカではお金を借りるときによく使われる(過去のエントリ)。 住宅ローンの場合、クレジットスコアは 740 ポイント以上なら Excellent ということで標準より低い利率、 739-660 ポイントが Prime という標準の利率、そして 659  ポイント以下の場合は Sub-prime という標準より高い利率でローンを借りる感じとなるらしい。基準となるスコアは微妙にローン会社によってちがうこともあるので上の数字は参考程度に。

ちなみに、アメリカ不動産が調子よく値上がっていたとき、Sub-prime な人たちにもお金をどんどん貸したが、不動産の値が上がらなくなり回収不能になってしまい大変なことになったのが例のサブプライム問題ってヤツです。

話を戻すと、Pre-approval を申請するときには、担当者の人とローンの種類や頭金をいくらにするかといったことをシミュレーションし月々の支払い金額はいくらぐらいになるのかといった計算する。 また、ローンの手続き費用や、不動産の名義変更費用など、家を買うときの総額も教えてもらえるのでこの手続きをすると家を買うということがグッっと現実味を帯びてきた気がした。

およそ2時間ほどかけてひととおり Pre-approval 申請の準備したところでこんな質問を受けた。

“ところで不動産のエージェントはお決まりですか?”

(次回に続く)


シリコンバレーで家を買う 2 – Open House

for sale sign

Originally uploaded by TheTruthAbout…

シリコンバレーの不動産物件は95%以上が中古(しかも築20-30年がザラ)で、売りに出る物件を直接見て気にいったら買うという方式が一般的。といっても、そこにはまだ人が住んでいることもあるので、家を公開して買いたい人に見てもらう日を設けている。これを Open House と呼ぶ。

ウチも子どもが産まれて3ヶ月を過ぎたころから、まずは市場調査という感じで Open House をまわりはじめた。

どこで Open House が開かれるかという情報は最近はオンラインで探すことができる。総本山的なサイトが mlslistings.com というサイト。通常ルートで売りに出されている物件および、いつ Open House が開かれるかという情報はここで見ることができる。

ただ、mlslistings.com はちょっとサイトの使い勝手がイマイチ。ウチはここではなく redfin.com というサイトを使っていた。redfin.com はインターネットを使って不動産販売のルールを変えるとも言われているサービスで、最近急成長している。 ウチはredfin.comを通して買うことはなかったが、Google Map とマッシュアップした物件検索は使いやすくていつも使っていた。

Open House というと敷居が高いと感じる人もいるかもしれない。 ウチも始めはドキドキだったが、大抵は Open House を主催しているリアルター(不動産屋) に “Hello” って挨拶し、リアルターから”Just ask me, if you have any questions.”(何か質問あれば聞いてね)と言われるぐらいであとは好き勝手見ることができすぐ慣れた。

Open House は見にくる人も多いし、近所の人が興味半分で見にくることもあるのでリアルターの人も イチイチ全員に一生懸命応対していてはやっていけないんじゃないかな。Open House は冷やかしでも何でも大丈夫なんで興味のある人はどんどん見に行くといいと思う。

そんなわけで、ウチも Open House を何軒かまわって訪れたある家のリアルターにこんなことを言われた。

“Pre-approval は持ってる?”

ん?  Pre-approval って何だ?

(次回につづく)


シリコンバレーで家を買う1 – きっかけ

前回のエントリからあっと言う間に1ヶ月。 早いなぁ。 実はこの間に家(といっても Townhouse ですが) を買って、引越しをしてました。

もちろん、アメリカに来て初めて家を買ったんだけど、こういった情報は特に日本語ではなかなかなかった。 ということはこのブログの出番なんじゃないかと(笑)。

まだ、新しい生活の中にブログを書くという時間がなかなか見つけられないんだけど、これから数回に渡って、我が家の購入体験記を書いていこうかと思っている。

今回は、まずウチが家を買うことになったきっかけについて。

しばらく前まではシリコンバレーで家を買ったら数年後にはウハウハ。なんて言われていたが、サブプライム問題の発覚後はさすがにこのあたりの不動産も値が下がっていて、今後もどうなるかわからないでいる。

そんな中ウチが家を買おうと思ったのは、子どもが産まれてこれまでのアパートは洗濯がアパート内のコインランドリーで不便だったり(ウチのアパートに限らず、アメリカのアパートは今でもコインランドリー式が多い)、駐車場がちょっと離れていたり、とても暑くなるときがあったり(笑)と気になることが増えてきたのがきっかけだった。

これだけならコンドミニアム(日本のマンションと同じもの)や一軒家を借りても解消されるのだが、前に住んでいたアパートは子どもが産まれる直前に売却され、新オーナーが家賃を40%もアップしてくるということがあった。 半ば退去勧告みたいなものだったが、動くに動けなかったため渋々了承。 この一件で借りる側の立場の弱さを感じ、次に住むところは何とか買えないかと思いはじめたのだった。

ウチの場合はちょっと感情的なところもあったが、家を買うほうが得か、借りつづけるほうが得かというのはよくある問題で、NY Times には計算アプリケーション(要 無料会員登録) というのも載っている。 ただ、これにしてもローンや預金の利率や景気などいろんな要因で変わってくるので最後は当人たちの気持ち次第になるんじゃないかな。ウチも買ったのが本当に正解かどうかは未だにわからないし、たぶんずっとわからないと思う。

そんなわけで、次回から購入までの大きな流れとウチの体験談を書いてきます。


どの天気予報が正しい?

シリコンバレーはこの前の週末から猛暑が到来。暑さに苦しむウチにはツラい時期になってきた。天気予報を見ては明日も暑いなぁなどと嘆いているが、こちらの天気予報は、予報士によって結構違いがある。

Forecast

iPhone の Weather App と Dashbord Weather Widget の表示

上の写真は iPhone の天気アプリケーションと Mac OS X 上の Weather ウィジェットの表示。ウチが住む San Carlos 市の同時期の予報なんだけど、現在の気温も違えば最高気温予想も全然違う。

右の Weather ウィジェットは accuweather.com というサイトが提供する天気情報、iPhone は Yahoo! Weather から天気情報を得ている。その Yahoo! Weather は Weather.com から天気情報を得ているので Weather.com の情報と言ってもいいだろう。

実際のウチの気温に正しいのは weather.com のほう。 accuweather.com はいつも低めの温度予想をしてきて、どこで測ってるんだ? とウチではあまり信用されていない(笑)。

ウチが信用を置いているのは KTVU (Channel 2) の Bill Martin さんの予報。 夜10時40分ごろから放送されるので見る機会が多いというのもあるが、この人の予報は結構当っているなぁと翌日になって思うことが多い。

また、KTVU のウェブサイトにある Storm Tracker 2 という雨雲レーダー情報は数分おきに更新されるので雨季のとき重宝する。 (夏は乾季で雨が降らないので今見てもほとんど何も映ってないのが残念)

こちらは天気予報ひとつとってもいろいろと特色があって面白い。 たぶん、人それぞれ信用している予報ってのがあるんじゃないかな。


No Skateboarding

以前、アメリカでは自転車は足代わりというよりスポーツというようなエントリを書いた。アメリカで自転車乗ってるのは大人がほとんどという感じだが、子ども(男の子)がよく乗っているのと言ったらスケートボード。

近場の移動に使ったり、家の前の道でトリックの練習をしている姿は車を運転しているとよく見かける。あと、見かけることあるのがお店の前といったエリア。 (みんなに見てもらいたいのかなぁ) そのため、場所によってはこんな看板を掲げているところも多い。

No Skateboarding

スケートボード禁止

スケートボードで遊ぶ子どもにとっても危ないので仕方ないとは思うけどね。

でもこの看板、先日 San Jose の紀伊国屋でこんなことになっているのを見つけた。

スケートボードやろうぜ

スケートボードやろうぜ

ナイス!


シリコンバレーに浮かぶ飛行船 – Airship Ventures

zeppelin

最近、シリコンバレー上空に飛行船が飛んでいる。音も聞こえないし、飛行機よりも低くゆっくり飛ぶため、とくに初めて見たときにはびっくりした。

調べてみたら、この飛行船は Airship Ventures というベンチャー会社が観光用に飛ばしているものらしい。この会社のオーナーは世界に3台しかない、この Zeppelin と呼ばれるこの飛行船を買いとって昨年の秋に創業。 まだまだ若い会社だ。

こういった飛行船で思いだすのが第2次世界大戦中のヒンデンブルグ号の事故。着陸直前の飛行船がいきなり炎上し、墜落した映像を見たことある人も多いのではないだろうか。 Airship Venture の Zeppelin は Zeppelin NT (New Technology) と呼ばれる改良型で、飛行船の外装は宇宙服と同じ素材を何層も使い、不燃性のヘリウムが充填されているので安全とのこと (Airship Ventures のサイトより)。

飛行船は現在、 Mountain View 、ちょうど Google 本社近くの Moffet Field を中心にシリコンバレー周辺やサンフランシスコ、モントレー、ナパといった観光地上空を飛ぶツアーや、不定期だが Los Angeles 上空を飛ぶツアーが用意されている。

気になる値段はシリコンバレー上空を90分かけて飛ぶ Geek ツアーが1人 $495 。サンフランシスコ上空を飛ぶツアーが2人で申し込めば1人あたり $375。 うーん。 安くはないなぁ。飛行船を運転できちゃうツアーなんてのもあるが、これなんかは1日で約 $3,000。 ひえー。

というのも、このページにあるサイズの比較によると、大きさは Boeing 747 より大きいのに定員は 12人。パイロットが2人乗るため、1回のツアーに客は10人しか乗れない。 そりゃ単価上げないとやっていけないのも納得。

ツアー中の様子はこちらのページで見ることができる。たしかに優雅だ。ものすごく贅沢なツアーな気がするが記念にはなりそう。 シリコンバレーでのキラー接待になるかも。

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日本のテレビ番組をアメリカで見る (7)

前回までの話はこちらから

日本のテレビ番組をアメリカで見る
日本のテレビ番組をアメリカで見る (2)
日本のテレビ番組をアメリカで見る (3)
日本のテレビ番組をアメリカで見る (4)
日本のテレビ番組をアメリカで見る (5)
日本のテレビ番組をアメリカで見る (6)

しばらく間があいてしまったこのシリーズ。 面白いモノを見つけたのでちょっと書いてみたい。

このサイトでもたびたび紹介している Club Japan という日本のモノを安く(残念ながら CD/DVD の無料発送は終わってしまった)海外へ発送してくれるニュースレターにこんな商品が紹介されていた。

ontimetv

商品リンクはコチラ(しかし現在リンク切れ。人気殺到なため現在は注文受付を中止しているらしい。)

この商品、USBワンセグチューナーだけど、難しい設定や設置作業がいらない。アメリカのPCに挿しても日本のテレビが見られるという。

なんで?

ここに書いてある型番をググってみたらこんな記事が見つかった。まったく同じものではないようだが、同じような原理で動いているらしい。

本体は従来販売されているようなUSBメモリタイプと同一形状で、内部にネットDMB機能を内蔵しP2P技術を採用することでPCに付属の専用ソフト(日本語インストーラー)によって簡単に韓国のデジタル放送が視聴可能となるとのことだ。

引用元: ASCII.jp:スゲー!韓流ドラマも生で視聴可能!ワンセグ+ネットDMBチューナー「DMBO-1200J」明日発売!.

つまり、ワンセグチューナーじゃなくP2Pの技術を利用してネット越しに放送を見るというデバイスだった。 つか、この場合USBデバイスいるのか?

また、このサイトがその製品を日本で取り扱っているところのサイトのようだ。

パソコンのUSBポートに挿すだけで

TUNERワンセグ電波信号を取りにいく

受信難地域ならインターネット接続で視聴できます

引用元: サービス案内 ‎(ON TIME Net-TV)‎.

P2Pでストリーミングだとか、ネットDMBとか初めて聞くのでよく知らないのだが ASCII の記事を見るとそこそこの画質で見られるようだ。

これまでの録画ネットなどが提供してきたホスティングタイプ、まねきtv などがやっていたロケフリ、Slingbox を利用したタイプとはまた違った新しいタイプのテレビを見る仕組みになるんじゃないなかな。 これが大きくなったときに日本のテレビ局はどう対応するか見物だ。

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