Category: 02 アメリカ生活

Hulu.com でテレビの見方が変わった

アメリカの2008-09年のテレビ番組も今週でほとんどが最終回を迎える。子どもが産まれてなかなか時間がとれないけど、これまで見ていた Heroes や Lost などはなんとか見続けている。

これの大きな助けになったのが Hulu.com というウェブサイト。 FOX と NBC が作ったこのサイトではドラマやコメディ、ちょっと昔の映画などをCM付きだが全編無料で見ることができる。

これまでも同じようなサービスがあったのだが、Hulu.com はラインナップが充実、画質がキレイ、プレーヤーがシンプルかつキビキビ動く、前回中断したところからの再生のサポートといった基本を抑えることで人気を獲得していった。

この Hulu.com のおかげでちょっとしたときに見たいドラマを見ることができ、何とか話を追うことができたというわけ。

以前は、パソコンで動画を見たいですか?なんて書いてたオレだけど、5,6年経ってパソコンで動画も悪くないと思いだしている。 これは Hulu.com のような使いやすいサービスとパソコンの画面が見やすくなったという物理的な要因とともに、iTunes で Podcast を見たり iPhone といったデバイスで動画を見ることも多くなり、動画をテレビ以外で見るというスタイルに慣れてきたというのもあるんじゃないかな。

さて、Hulu.com はこの1年で大きく成長した。 先日は Hulu.com の株をディズニーが取得し、その子会社になる ABC のコンテンツを Hulu.com で公開されることが決まり、今や、ユーザ投稿動画なら YouTube、プロコンテンツなら Hulu.com といっても過言じゃないという感じになっている。

現在 Hulu.com は利益を出しているのか赤字なのか正式な発表は見つけられなかったが、どうも現時点では利益を出しているっぽい。今後もぜひ続けて欲しいサービス、そして噂が絶えない iPhone アプリも出して欲しい。

これだけ hulu.com に書いておいてナンですが、残念ながら hulu.com の動画は日本からは見ることができないようになっている。以前はとあるVPNソフトや匿名のProxyをかませば見ることができたのだけどそれも最近ブロックされるようになったらしい。 うーん、残念。

関連:


Swine Flu (豚インフルエンザ)

日本でも騒がれていると思うが、アメリカでも豚インフルエンザが大変なことになっている。
豚インフルエンザの英語は Swine Flu (スワイン フルー) 。(今回初めて聞いた。)

もともとメキシコで騒がれていて、アメリカとメキシコは隣あっていることもありアメリカでの感染者の数もどんどん増えているようだ。

すごいことに、公式なもの、非公式なものも含めこういった情報がネットに一早く公開されている。 Google Maps には現在の感染者が一覧になって見られるようになっている。これはわかりやすくていい。


View H1N1 Swine Flu in a larger map

現在のところウチの近くでは Sacramento に感染の疑いがある人が1人報告されているようだ。 でも、サンフランシスコ国際空港には毎日何百人、何千人という人がメキシコからやってくるだろうから安心はできない。

また、最近有名になってきた Twitter でも、国の機関であるCDC (Center of Disease Control and Prevention) が情報を公開しはじめた。http://twitter.com/CDCEmergency。 Twitter は低コストで不特定多数に情報を発信するという点ではとてもいいメディアになってきた気がする。

また、コチラのサイトは Google Maps + Twitter で Swine Flu に関する人々のつぶやきを Google Maps に表示するという面白いことをやっている。

Swine Flu に関するつぶやき

Swine Flu に関するつぶやき

アメリカでも、体調悪いなら外に出るなということと、手洗いを頻繁にして菌を保持しないようにすることを言っている。 ほんと気をつけないと。


しつこいテレマーケティング

アメリカに来て日本と違うと感じることの1つが電話による売り込みの多さだった。クレジットカード、保険、新聞いろんなところから電話がかかってきた。

テレマーケティングと呼ばれるこういった電話はみんな迷惑に思っていたためか、今から6年ほど前に Do-not-call registry という仕組みが作られ規制されることになり (以前紹介したしたエントリ)、 電子メールも普及してきたため最近はあまり悩まされることはない。

昔はほんと多くて、アメリカに来て英語よくわからないのに電話取るのイヤだった。でも、テレマーケティング中の恥はかきすてと割り切り、何度でも聞きなおしたり、質問したりしてみたら意外と会話の勉強になったのはちょっと懐しい。

そんなテレマーケティングだが、最近ものすごいのがかかってくる。

“This is the second notice that your factory warranty is about to expire ….”

で始まるもので、Do-not-call リストにあるなし関係なくいろんな電話にかけまくっているらしい。オレももう10回以上受けてるかな。 文章の second notice が final notice だったり、いかにもテープっぽい声のものから、ふつうの人が吹き込んだ風のものまでいくつかのバリエーションがあった。  でも内容は全部 車のメーカ保証がもうすぐ切れるけど、今なら延長するいいチャンスといって保険を売りつけてくるもの。

なんて内容がなぜか日本の Gizmodo で紹介されてた。

アメリカのナショナル自動車保険会社が、とにかくお客さんに電話をかけまくってるそうです。

引用元: きぃーーーーーーーっ!! となる保険会社からの電話攻撃 : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン), ガジェット情報満載ブログ.

えー、ナショナル自動車保険会社だけど、ナショナルって国立のとか全国といった意味で使われるもので、この時点で胡散臭さ全開。 (電機メーカのパナソニックが昔アメリカに進出するときにナショナルという名前を使わなかったのはこのため)

この Gizmodo のエントリから Reddit のコメントチェインが見られるんだけど、会社情報はこんな感じらしい。

National Auto Warranty Services, Inc
aka US Fidelis, Inc

100 Mall Pkwy
Wentzville, MO 63385
Tel: 636-639-1620

Website: http://www.oneautowarranty.comhttp://www.usfidelis.com

ほんとこの会社、誰から構わずテレマーケティングをしてて、既にいろんなところから訴えられてるとのこと。でも Do-no-call リストができる前まではこれぐらいのことする会社はざらにあった気がする。

まぁ裁判には100%負けるだろうし、もう怪しさ全開なんでアメリカに住んでる人は絶対相手にしないようにしよう。


モノラルじゃなきゃ本物の Sgt. Pepper じゃない?

Beatles’ record producer and arranger George Martin—the Fifth Beatle—once said: “You’ve never really heard Sgt Pepper until you’ve heard it in mono.” As it turned out after hours of listening tests, it’s completely true.

(ビートルズのレコードプロデューサーで編曲者、5番目のビートルズとも呼ばれるジョージマーティン はかつて語った 「Sgt Pepper はモノラルで聞かなきゃ本物じゃない」 数時間にわたって聴いた結果、これはまぎれもない真実だ。)

引用元: Gizmodo – Sorry Stereo, But Beatles in Mono Rocks a Lot More – Beatles.

ビールトルズの有名なアルバム Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band (サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド)。先日の英語版 Gizmodo に興味深い記事が載っていた。

現在 CDでリリースされている Sgt. Pepper のCD はステレオ版だがこれ以外にモノラル版が存在し、そっちの方が出来がいいらしい。

Wikipedia の Sgt. Pepper の英語のページにも興味深い情報が書かれている。

The Beatles were present during the mixing of the album in mono and the LP was originally released as such alongside a stereo mix prepared by Abbey Road engineers led by Geoff Emerick; the Beatles themselves did not attend the mixing of the stereo version. (The mono version is now out of print on vinyl and was not officially released on CD.) The two mixes are fundamentally different.

(ビートルズはモノ版のアルバムのミキシングに立ちあい、LP はアビーロードのエンジニア、ジェフ エメリックがミックスしたステレオ版とともにリリースされた: ビートルズ自身はステレオ版のミキシングには参加しなかった (モノバージョンは現在絶版で、CDでは公式にリリースされなかった)。 この2つのミックスは根本から異なっている。

引用元: Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band – Wikipedia, the free encyclopedia.

ビートルズの時代はモノラルからステレオへの過渡期のようで、初期のアルバムなんかはステレオでもボーカルは左からギターは右からといった大雑把なチャンネルの振り分けをしてたりする。 Sgt. Pepper のアルバムの1曲目、タイトル曲もそんな感じで、立体感はあるんだけど何だかスカスカな印象を受ける。

モノラル版はそれだけじゃなく、She’s Leaving Home はステレオ版よりテンポが速く、逆に Lucy in the Sky with Diamonds はテンポが遅くなっていたり、SE として使われる客のノイズやタイミングが 違っていたりと曲そのものも少し変わっているらしい。そして、このモノ版の方こそビートルズのメンバーが立ち合って作成された方だと聞くと、マニアとしてはたまらない。

うおー、聴いてみたいぞモノラル版。と思ったら、今年(2009年)の9月9日に新しく発売されるデジタルリマスター版にはモノラル版の初CD化も入ってるとのこと。(日本語サイトの情報)  モノラル版はボックスしかないけどこりゃ大人買いか?

Amazon.co.jp の Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band の販売ページへ

ステレオ版 CD は Amazon.co.jp で発売中


オンラインショッピングの Sales Tax

今日から一時的に上がったカリフォルニアの Sales Tax 。 州も消費が落ちこむことを予測している。 財布の紐が固くなるのはもちろん、オンラインショッピングの存在も大きい。

Sales Tax は消費者が払う税金だが、お店が商品の販売時に集めて納める義務がある。 ところが、州をまたがった取り引きには Sales Tax をかけてはいけないという条項が合衆国憲法にある。

オンラインショッピングの場合、お店が州内にあるかどうかはリアルにオフィスや倉庫などがその州内にあるかというのがポイント。 これは通信販売がメジャーになった80年代にアメリカの最高裁で出た判決に基いているらしい。

つまり、カリフォルニアに店舗などを持たないオンラインショッピングサイトからモノを買った場合は Sales Tax がかからない。特にカリフォルニア州に住む人にとって嬉しいのは Amazon.com がそんなサイトのひとつだと言うこと。( Amazon.com もカリフォルニア州にすごく近いネバダ州に配送センターを置いているのはこういった狙いがあってのことじゃないかな。)

でも、このオンラインサイトの Sales Tax に関しては最近動きがあって、New York州では Amazon.com のアフィリエイターが New York州内にいるのは販売員がいて店舗を持っているのと同じ、Amazon.com は Sales Tax を払えという法案を通した。

Amazon.com は異議を唱えて裁判中だが、別のオンラインショッピングサイト Overstock.com は New York 州在住のアフィリエイターを締め出し Sales Tax を払わないようにしたという笑っちゃうような話もある。

ちなみに、州の外で買物したモノに関しては Use Tax という Sales Tax と同じレートの別の Tax を確定申告時に自己申告しないといけないんだけどね 😉 。

そんなわけで、Sales Tax の値上げでカリフォルニア州の人はますますオンラインショッピングを使いたくなるんじゃないかな。


2009年4月1日から カリフォルニア州で Sales Tax が 1% 値上げ

エイプリルフールと思いたいけどホントの話。

銀行や自動車の Big 3 が不振という話は日本にも届いていると思うが、実はウチが住んでいるカリフォルニア州の財政も結構ヤバイ。 シュワちゃんが知事になって良くなったように見えたのだが、実はバブル経済の恩恵を受けていただけで無駄遣いは減ってなかったのだとか。

そんなカリフォルニア州は財源を求め日本の消費税に相当する Sales Tax を 1% 上げて8.25% にする。 これに、市や郡(カウンティ) の上乗せがあるため、最終的にウチの住む San Carlos市では 4/1 から 9.25% 、San Francisco市では 9.50% となる。

新税率の一覧は州の発行した、コチラのPDFに書いてあるのだが、LA のあるエリアでは 10% 越えるところもあるらしい。 ひえー。

アメリカでは Sales Tax は州ごとに決めることができ、税率は州や地区によってバラバラ。 カリフォルニア州のように 10% 前後のところもあれば、オレゴン州やニューハンプシャー州のように 0% というところもある。

また、カリフォルニアでは食材には Sales Tax がかからないが、調理済みの食材やレストランでは Sales Tax がかかったりする。これジワジワとダメージを受けそうだなぁ。

そうそう、このあたりの人はチップの金額を計算するのに Sales Tax * 2  で 16〜17% という計算をしていたと思うけど、4/1以降にそのままやるとこれまでより多めに払うことになるので気をつけないと…。(ケチですみません)

今回の Sales Tax の値上げは て2011年 7月1日までという一時的なものだが、5月19日の特別選挙の投票結果によっては1年延びる可能性もあるらしい。

当然のごとくこの1週間ほどは一時的に車や高級品の販売が伸びたのだとか。 ほんと一時的だけどね。

参考:


なぜシリコンバレーのエンジニアは仕事しやすい? – シリコンバレー・カンファレンス2009 を終えて

先日告知したように、シリコンバレー・カンファレンス 2009 に行ってパネリストの1人として話してきた。(関係者の方々お疲れさまでした。)

パネルセッションでは「渡米を決意した理由」として、日本の電機メーカーでの気合や精神論で何とかしようとし、残業につぐ残業を強いる生活に疑問を持ったということを挙げ、現在のアメリカでの生活との違いを紹介した。

参加者の中にはメーカーで働いていて同じような疑問を持っていた人も多かったようで、うれしいことにパネルセッションの後や懇親会で「何でアメリカはそれでうまくいくのか?」、「どうして日本メーカーはこうなんだろうか?」といった質問をたくさん受けた。

何らかの答を返していくうちに、シリコンバレーがどうしてソフトウェアエンジニアに働きやすい環境になったのか、自分の中でもそれまでぼんやりと思っていたことがまとめられた気がする。少し長くなるけど、セッションの補足としてまとめてみようと思う。

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シリコンバレー・カンファレンス2009 にパネリストとして参加します

突然のお知らせ。

来週 3月21日に行われる JTPA という団体主催の シリコンバレー・カンファレンス2009というイベントにパネリストとして参加することになりました。 イベントの詳細はコチラ

JTPA とはこれまで特に縁がなかったんだけど、今回は友人経由で中の人からお声がかかり参加することに。担当のパネルセッションは「渡米を決意した理由」というテーマ。(該当パネルセッションの一番読みにくい名前がオレ。)

テーマのことを聞いた瞬間「何でオレ?」と思ったけど、まぁバリエーションをだしたかったのかと勝手に解釈し、自分の話せそうなことを話そうと思ってます。

とは言っても、こういったイベントにはほとんど参加しなかったし、パネリストの経験も初めてなんでどうなるか心配です。きっと思うようには話せないだろうなぁ。気になったところとかあったら気軽に聞いてください。

カンファレンスの申し込みはすでに締め切られているため、これを読んで参加したいと思ってもできません。スミマセン。 読者の方で参加される方がいたら当日お会いしょましょう。


Circuit City 閉店

この前、清算セールをしていると書いた Circuit City が本日をもって閉店となった。

うちの近くの Circuit City の最後の日の様子を見てこられたので紹介しようと思う。Circuit City に限らずアメリカの閉店セールの様子はこんな感じ。 最近はこういうセール多くなってきた気がするなぁ。

お店の外は清算セールのときと変わらず

お店の外は清算セールのときと変わらず

店のガラスにはこんな張り紙があり、なんかいいもの買えそうな予感が…。

50%から90%オフ!! (ただし、iPod やパソコンは最大40%らしい)

50%から90%オフ!! (ただし、iPod やパソコンは最大40%らしい)

50%-90%オフなんてスゴイと思いきや、店内に在庫はもはやほとんどナシ…。

店内の棚はカラっぽ

店内の棚はほとんどカラ

棚1列分に、どこから持ってきたかわからないような商品が並んでいるだけだった…。アメリカにいる人ならわかってもらえると思うがガレージセール以下な品揃え…

CD 1ドル! って、誰のCD?

CD 1ドル! って、誰のCD?

客もどんどん店に入ってくるが、ほとんどががっかりして出ていった。

え、こんだけ?

え、こんだけ?

セールの最初と最後に行っておいしいところを逃した(笑)。まぁ、今とくに買いたいものがあったわけじゃないのでいいんだけど。

思いおこせばウチにあるテレビやビデオデッキやデジカメや昔使ってた電話器なんかがCircuit City で買ったものだった。いろいろとお世話になったお店だけに無くなってしまうのは残念。

おまけ:

以前も書いたが、やっぱり店内の Fixture (備品) の販売もやっていた。その昔、CompUSA というお店の清算セールのときは値札が付いていた記憶があったが Circuit City はマネージャに聞いてくれとなっていた。

店内の備品も売ります

店内の備品も売ります


2009年の F1 カー

英語版 Gizmodo 経由。 最近はほとんど追いかけてないF1だけど、2009年はレギュレーションがものすごく変わるらしい。

Redbull F1 チームが2009年の車を紹介する面白いビデオを公開していた。

いやー、カッコいいビデオだ。

なかでも気になるのは、ハイブリッドカーでも利用されている運動エネルギー回生システム。ブレーキング時に発生するエネルギーをバッテリーに貯め、ドライバーはステアリングのブーストボンタンを押すことで1周の間にエンジンを 6.5秒だけ 82馬力 パワーアップできるのだとか。 ほんとゲームみたいになってきた感じ。

また、フロントウイングの角度も運転中に調整が可能になったみたいで、ステアリングにはもうものすごい数のボタンが付いている。 これを高速かつものすごいGのかかった状態で間違えずに操作しなければいけないF1パイロットたちに感心してしまう。

久々にF1見たくなってきた。 今年はアメリカの一般チャンネルでも放送してくれるかなぁ。