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イーバンク vs ライブドア

何やら穏やかならぬ雲行きである。新興のネット銀行、イーバンクの筆頭株主であるライブドアが、経営陣を相手に告訴、株主代表訴訟をちらつかせて圧力をかけている。蜜月だったはずの両社にいったい何があったのか。

少し前に脅迫めいた留守番電話が元で、明るみにでたイーバンクとライブドアの確執。 真実はともかく上のサイトに背景を含めいい感じにまとめられていたので紹介。

最近、コンピュータ以外の知識も身に付けなければと思い、簡単な経済本を読みだしている。 そんなオレからしてみるとこの争いになんだか日本経済の縮図を見た感じがした。

よく本に書いてあるのは、株式会社は株主の利益を第一に運営されるということ。 ところが日本の会社は株の持ち合いみたいなことがよく行われ、この原理に従って会社が運営されていない。 今回の件も、イーバンクは不透明な投資を行い、利益を出すことを最重要に考えていないのはオレが見ても明らか。 筆頭株主であるライブドアは少々強引な形だったかもしれないが改善を迫った。 ところが、イーバンクは逆ギレして、ライブドアを排除してこれまでの道を突き進もうとしているように見える。 なんか日本の経済が過去のしがらみにまきこまれ、本来すべきことを忘れてもがいているのと同じようだ。

第三者の目のダメ出しを真摯に受けとめる。 難しいこととは思うが、こういったことが今の日本の会社に必要なのではないだろうか。


チェーン店はそんなにいらない?

The amendments to the city’s planning code would ban all chain stores in a four-block area of Hayes Valley, require additional permit reviews in Cole Valley, and require chains to notify neighbors if they intend to raise golden arches in one of the city’s three-dozen commercial retail neighborhoods, including North Beach, Clement Street, the Castro and the Inner Sunset. The legislation would not affect Union Square or Fisherman’s Wharf.
(サンフランシスコ市が修正中の法律にはヘイズバレー(訳注: サンフランシスコ市内の1エリア)での4ブロック内のチェーンストアの禁止、コールバレーでの追加許可の申請、ノースビーチ、クレメントストリート、カストロ、インナーサンセット地区を含む、サンフランシスコ市内の36の商業地区に新しい店を開く場合、住民に知らせる義務が含まれる。 法律にはユニオンスクエアとフィッシャーマンズワーフは含まれない。)

先日、ゲイの結婚を認めて騒動を起こしたサンフランシスコで、また面白い法律ができようとしている。

地元のお店を守るために、スターバックスやマクドナルドといったチェーン店がいっぱい作られないようにするというものだ。 何をもってチェーンとするかは以下のように定めている。

Anything with more than 11 outlets nationally and two or more of the following standardized qualities: array of merchandise, facade, decor and color scheme, uniforms, signage and trademark.
(品揃え、外観、内装やカラーリング、ユニフォーム、看板、そしてトレードマークといった特徴うち2つ以上に合致し、11店舗以上を全国展開しているものをチェーンだと定めている。)

おもしろい。 改めて定義するとこういう感じになるんだ。

例えばサンフランシスコにスターバックスがどれくらいあるかと言うと、これくらい。

Google Local で San Francisco 内の Starbucks を検索した結果

地図の中心はサンフランシスコの市庁舎。 半径3kmぐらいのところに10店舗ほど、検索結果にはものすごい数のStarbucks がある。

アメリカでは事業の調子のいい時には、ちゃんと計画してるのかわからないぐらいものすごい数の店ができる。 知らない場所に行ったときは見つけるとホッとするこういったチェーン店だが、増えすぎるともともと地元にあったカフェなんかはあおりを受けることは明らか。 この法律はその辺を押さえようとする法律のようだ。

でも、絶対出店できないエリアは一部でそれ以外はメンドウだけど手続きをして認められれば大丈夫そうなのでこれぐらいの法律はあってもいいんじゃないかと。 スターバックスなんかはショッピングモール内に1軒あるのに、その中のスーパーマーケットの中にまたスターバックスがあったりする。 共倒れになってしまっては意味もないので、ここらでスローダウンしてもらってはどうだろうか。


NTTグループ の ネーミングセンス

 それにしても、近年のNTTグループの皆様のネーミングセンスは凄すぎる。トラックバックをかけた人の地域を解析して日本地図にするというのはいいとして(サービスが有効かどうかは別として)、そのサービスを名づけて「日本沈没地図」。沈没さすなよ。どこぞのSF小説か。他に言いようはなかったのか。誰にも止められなかったのか。

開発途中版が流出ってとこなんだろうか。 よく知らない開発者がここに置いたので見てくださいって深く考えずに公開しちゃったんだろうなぁ。 この件は第三者には実害はないから、そんなに問題にはならないだろうけど、社内ではちょっとした騒ぎになってるだろうなぁ。

で、同感するのは、事故の話じゃなくて NTTグループのネーミングセンスの悪さ。 ドブログしかり、日本沈没地図しかり。 そういえば、香典(CoDen)もNTTコミュニケーションズだ。 わざとネガティブイメージのネーミングやデザインにして、何でもいいから名前を売ろうとしてるとしか思えない。

このルーツとなるのはテレホーダイとかドッチーモとか、ドニーチョとかってベタなネーミングだろうか、このベタさをヘンな方向にひとひねりすると最近のNTTのネーミングセンスになりそう。

NTT は狙っているターゲットが広いため、ベタでもわかりやすいネーミングを狙うのはわかるが、たまには使う側の気持ちにもなって、少なくとも口に出して恥かしくなるようなネーミングだけはやめてもらいたい。


トーニャハーディング 試合前に逃亡

Harding withdraws: Showing she still knows how to skate even if it is no longer on the ice, Tonya Harding abruptly withdrew from her boxing match scheduled for Saturday night at the Oakland Arena against Blanca Hilder.
(ハーディング棄権: 彼女は氷の上でなくてもスケートの滑り方を知ってることを示した (訳注: skate on the ice でヤバいことをするという意味がある)、 トーニャハーディングは土曜日の夜に Oakland Arena で Blanca Hilder とのボクシングの試合を突然中止した。)

先日紹介したトーニャハーティングのボクシングの試合。

結果はどうなったかと見てみたらなんと、試合前に棄権ということで試合しなかったそうだ。 しかも当日の午後4時にその話を伝えたということで、観客もブーイングの嵐だったそうな。 お騒がせなのは相変らずなのだろうか。

こちらの朝のニュースでは、トーニャハーディングは電話で、殺されるという脅しを受けていたため試合をキャンセルして逃げたという話だった。 もちろん、プロモーターは信じていないようで、訴えると息巻いている。 San Francisco Chronicle にも次のような記事があった。

Why Harding wasn’t in bout Manager cites death threats, skills of foe
(ハーディングはなぜ試合をしなかったのか? 死の脅迫? それとも敵が強かったから?)

もし、3日前のうちのエントリを見て観に行ってしまった人、ごめんなさい。 オレもそんな予想つかなかった。


アメリカの新聞

新聞といえば、ウチでは、しばらく前からSan Francisco Chronicle という新聞を取りはじめた。 理由は1年間講読で$130 のところ、$9.99 ($120引き!)になるという破格のダイレクトメールを受けとったことと、折込チラシや新聞内の広告に付いてくる割り引きクーポンが結構使えるということを人から聞いたからだった。

折込チラシだが、アメリカの新聞は日曜日の新聞が特別扱いされ、その日だけチラシがいっぱい入るよういなっている。 そのため、新聞の日曜版は普段の2,3倍の値段で、新聞講読でも日曜版だけという選択もできるようになっている。 で、この写真が昨日の日曜版に付いてきたチラシたち。 新聞そのものにも負けないぐらいいっぱいのチラシが付いてくる。 アメリカのチラシの特徴としては1枚の紙というわけじゃなく、パンフレットのような形式になっている (写真はクリックで拡大)。

新聞そのものは、日本と違ってスポーツ、一般、生活、そしてクラシファイド(ちょっとした広告、売ります、買います、などがいっぱい付いたモノ)といったカテゴリに分けられて、それぞれ数ページの小さな新聞としてまとめられている。 これで $9.99 は異常にしても、年間 $130 (1ヶ月あたり 約$11) でも、日本とくらべて結構安い。

考えるに、アメリカの新聞はすでに講読料収入を中心に考えず、Webサイトでのページビューや発行部数を増やして、そこへ配信する広告、クラシファイドで収益を得ようとしているのではないだろうか。

そういえば、 1,2年前、San Francisco Examiner という新聞が、有料から無料になった。 有料だった新聞が無料になるということで個人的には驚いたが、以前紹介した日本人コミュニティ向けにベイスポのようなフリーペーパーが存在するこのあたりでは、有料紙でも広告収入をメインにすることも可能なのだろう。 アメリカの新聞はもう次へ動きだしてる(昔からそうだったのかも?)。 日本の新聞社もうかうかしてられない。


新聞紙の将来

大日本印刷は3月15日、Webサイト上で、スーパーなどの広告を地域ごとに閲覧できるサービス「オリコミーオ!」の利用可能地域に、名古屋市内とその近郊を追加した。また、同サービスをASP形式で提供するサービスも本格始動する。

折込チラシといったら、インターネット全盛の今でも地元の情報を得るためのいい情報源だろう。 新聞記事はオンラインでも読めるので、新聞そのものより折込チラシが目当てで新聞をとっている人もいるのではないだろうか。

そんな新聞業界の聖域だった折込チラシにもインターネットが入りこんできた。 愛知県にあるうちの実家もサービスの範囲に入っていたが、まだほとんど広告が表示されない。 仕組みができたばっかりで、どれくらいの人が見るかわからないので広告も集めにくいので仕方がないと思うが、広告を表示する側も、出す側もそんなに手間がかからないことから、これからはこういった仕組みが一般的になっていきそうな気がする。

そうなると、今まで、折込チラシを見るために講読していた人たちがいなくなるわけで、新聞社は危機感を持っているのだろうか? もちろん、インターネットを使わない人も多いのでこの流れは急には進まないだろうが、オレたちのような世代が増えてくるにつれて新聞社はつらくなるだろう(すでに、今でも変化の兆しは現れてると思うが…)。

なのに、新聞社のWebサイトはディープリンク禁止だの、引用するなだの、インターネットはみんなやってるからうちもやってるといった噂があるように、どうも本腰を入れてるように見えない。 インターネットの折込広告と合わせて定期購読のような仕組みを提供して囲い込むようにするとか、もっと人を集めて、広告収入を上げるようにするとか、講読料に頼らない収支体制を今のうちから作っていかないと大変なことになってしまわないのだろうか。


検索・情報配信のローカル化

「ユーザーが何かを探しているとき、たいていは、ローカルレベルのことが多い…こうした情報は、検索サービスの核となるものだ」と、Googleのコンシューマーウェブ製品ディレクターMarissa Mayerは述べている。

Google が地域の店などを検索できるサービスを始めた。 地図と連携していて見やすくなっているが、今のままでは電話帳の代わり程度にしか使えないのが残念。 例えばいきなり行った街でレストランでも探すときには、これにプラス、どのくらいオススメかといった情報が欲しいけど今の Related Web Pages ではちょっと物足りない。

地域情報としては、Topix.netが面白いまとめかたをしている。

このサイトは記事のトピックスばかりをアメリカ中のオンラインサイトから集めてきてそれっぽく表示しているサイトで、その中の Local News では市名やZipコードを入れることで、その地域に関するニュースや情報だけを表示することができる。 少し情報の更新が遅いところもあるが、他のサイトが配信している情報や、リンクをこうやってまとめ直すことで新な価値がでてくることに感動した。 ローカル情報の検索は、過去記事の検索と外部の専門サイト(例えばレストラン検索では restrauntnow.com) へのリンク貼って対応している。

Google の担当者も書いているように、ローカル情報の検索需要というのは結構あると思うが、せっかくなので電話帳以上のものを期待してしまう。 なので、実装する形としては検索エンジンからというより、Topix.net のように、ポータル化して付随する情報とともに提供する方が、地元に住んでいる人にも、そして旅行者にも便利なものになるのではないだろうか。


プロボクサー, トーニャ ハーディング

The Bay Area will find out Saturday night, when Harding (3-2, with two broken noses) faces Pacifica stock trader and former kickboxer Blanca Hilder, who is making her professional debut in a four-round, 126-pound bout at the Arena in Oakland.
(土曜日の夜、ハーディング (3勝2敗, 鼻骨折2回) はパシフィカの元キックボクサーで株投資家のBlanca Hilder(ブランカ ヒルダー)のプロデビューとなる 126パウンド級 4回戦を Arena in Oakland で戦う)

10年ほど前のオリンピックフィギュアスケートで名を馳せたトーニャハーディング。この週末、 何とボクサーとしてうちの近くで試合をする。 もちろんメインイベントなんかではなく、前座の前座的な位置付けだけど。

そうえいば、1,2年前にテレビ番組の企画で芸能人ボクシング対決みたいなのがあって、トーニャハーディングと誰かが戦うというイベントがあった記憶がある (ここに書いてあった)。 そのときはただの殴りあいのケンカだったけど、思いがけず人気が出たから本格的に始めたという感じなんだろうか。 最初に引用したサイトに出ている写真を見ると、体や腕がけっこうごつくなってて鍛えてきたというあとが見られる。

でもって、やっぱり知名度はすごいためか、メインイベントを食ってしまっているらしい。 正直、ラスベガスではなく、このあたりでボクシングの試合をしてもそんなに人が入らないことはわかるので、トーニャハーディングをもってくることで話題性を出そうとするアメリカのイベント業界のしたたかさに脱帽というところだろうか。

チケットは tickets.com で買える。 (リングサイド3列目までのは売り切れのようだが、$50ぐらいの1階席なら席は十分余っているようだ)


フランスのジョーダン、Warriorsに文句

Pietrus revealed the depth of his disenchantment in an interview with the French sports newspaper L’Equipe.
“It would not displease me to get out of here,” Pietrus said. “The guys on my team have not understood that basketball is a team sport.”
(ピトルスはフランスのスポーツ紙 ルエキプのインタビューで深い落胆ぶりを明らかにした。
“チームを去ることは全然つらくない’ とピトルスは語った。 “うちのチームの連中はバスケットボールがチームスポーツだということをまったく理解していない。)

フランスのジョーダンこと、Mickael Pietrus (ミカエル ピトルス)。 注目していると紹介したとたん、先発メンバーから外れ、プレイ時間も減らされてしまった。 昨日の試合では再び先発に戻ったが、オフェンス面ではやはり活躍できず。 同じフランス代表のTony Parker(トニー パーカー)のディフェンスでひとり気を吐いていた。

その一因としては見ていてもわかったチーム内でのポジション。 以前のエントリで、いいボールがこないと書いたように、試合に出ていても攻撃中はボールが彼のところまで全然回ってこない。 今はいいポイントガードがいないため、試合がうまく組み立てられていないということもあるが、彼もその事実には気付いていて、不満を持っていたようだ。

このチーム。 毎年シーズン後半になってくるとこんな感じでチーム内の不和、選手と監督との不和が語られる。 シーズン当初は、怪我人も多く、主力の選手がいなかったこともあり、一体となって一つ一つの試合を大切にプレイしたが、プレイオフの出場もなくなった今、チームはもうどうでもよくなって、自分が目立てばそれでよいという状態になっているように思える。 コーチ陣はこんな時だからこそ、各自に具体的な目標を出してチームをまとめないと…と思うのは素人考えだろうか。
それにしても、こんな記事載っちゃったら、チームメイトに生意気だともっと嫌われたりしないか心配だ。 がんばれミカエル。

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なぜ日本で Paypal が流行らない?

 逆に日本で1000円の買い物でクレジットカードを出すことはまれだが、米国では5ドルのものでもカードで支払う人も少なくない。つまり、多額の現金を持ち歩くかどうかという習慣自体が異なっているのだ。

Paypal (ペイパル) というのはオンライン決済システム。 Paypal にメールアドレスと、お金のソースとして銀行口座かクレジットカードを登録しておくと e-mail を使ってお金の送金、受けとりができる(クレジットカードを使うと手数料がかかるが、銀行口座を使った場合は手数料無料)。 この簡単さがウケてeBay オークションでのお金の支払いのデファクトスタンダードを確立し、eBay は Paypal社 を買収した。

オレは eBay で競り落した商品の支払いに使ってみて、”こいつは便利だ” と躊躇なく使いはじめ、昼ご飯のときに小銭が無かったりすると、「ごめん立て替えといて。 あとで Paypal で送る」 というぐらい普通に使っている。 しかし、友人に勧めたときの対応は、「へぇー便利そう」という反応と「えー、そういうのでお金送るのって心配じゃない?」 という反応に別れた。

このコラムではその理由にキャシュ文化とクレジットカード文化(もしくは小切手文化)の違いを挙げてうまく説明している。

アメリカでは小切手で家賃や電話代、電気料金などを支払うのが一般だし、クレジットカードがあれば、マクドナルドなどのファストフード店でも支払いができる(たまにできないところもあるが…)。

しかも、アメリカ人はクレジットカードは借金をするための手段という認識があり、銀行にお金が無くてもそのカードで支払いをしてしまう。 このように現金にこだわりの少ないアメリカ人にとってみると、その手段がe-mail や Webサイトに変わっても違和感なく入っていけるのだろう。

対して日本ではお金を扱っているという感覚がないと抵抗があるように思える。 銀行振込みも口座間のお金の移動という直接的な意味合いを持っているし、Suica などのプリペイドカードや商品券やギフト券のようなものも、お金を先に払って形を変えたモノという認識があるから使える。 しかし、クレジットカードとなると、お金と直結してない感じがして、まだまだ使うことに抵抗がある人が多いのだと思う。 そんな人は、オンライン決済なんてと思っても不思議ではない。

残念ながら、日本とアメリカのお金に対する見方の違いはなかなか埋まらないと思う。 小規模でもいいので、既存の銀行振込のような手段より手軽に安く使えるしくみを長く続けられるような仕組みによって、徐々に浸透させていくことが Paypal のようなサービスを日本で普及させる鍵になるのではないだろうか。