この週末が記録的な暑さだったのは前のエントリで書いたとおりだが、その間に我が家がやっていたのが、実は
カーディーラーめぐり
別に暑い日を逃れるウラ技とかじゃなくて必要に迫られてしかたなく。 おかげで買い終わったあとは夫婦2人してヘロヘロになった。 そんな中、購入に際し貴重な経験ができたがその話の前に今回はアメリカの新車販売について。
アメリカには納車という概念がない
アメリカのディーラーは基本的に現物商売。 新車を仕入れ、店に並べ、それを客が買っていく。 契約が済んだら客はそのまま乗って帰ることができる。 もちろん、オプションを細かく指定して工場で組み立てて納車という方法もなくはないが、それでも希望した車がディーラーに届くまで待って、ディーラーで買ってくるという感じで、セールスマンが商談で家に来たり、車を届けに来たりするなんてことはない。(もしかしたらポルシェとかフェラーリとかの高級車ならあるかも)
これが実現できるのは車のナンバーが届く前でも、申請中という紙を車に貼っておけば走ることができるという法律の助けもある。 アメリカに来てすぐに車を買ったときは「えっ、乗って帰れるの?」 とほんとびっくりした。
MSRP? Invoice?
MSRP は標準小売価格、 Invoice がディーラーの仕入れ値という意味。 従って車は Invoice ~ MSRP の間で売られるのが基本…なのだが場合によっては Invoice 以下だったり、大人気な車はプレミアムが上乗せされてMSRPより上になることもある。
仕入れ値より安く売ることができるのは、売った台数に応じてメーカからインセンティブボーナスが貰えたりする場合。普通は、Invoice ~ MSRP の間に 2000-5000ドル (20-50万円)ぐらいの開きがあるので、どこまで Invoice に近づけられるかが値切のポイントになる。
どれぐらいの金額が妥当かはネットでどこまで情報を集めてこれるかで勝負が决まる。 値段情報の老舗は Kerry’s Blue Book (kbb.com) というサイト。 また、MSN, Yahoo といったポータルでも Auto コーナーで各車の MSRP/Invoice の情報がわかるし、 google で
車種 年式 “over invoice”
で検索すると掲示板などで既に同じ車を買った人が購入情報を公開してくれているので参考になる。 “over invoice” というのは invoice よりいくら高かったという意味で、似たような言葉に “off MSRP” “off asking price” (定価からどれだけ値引きしてもらったか)などがある。 定価からいくら値引きされたかより、仕入れ値からこれだけしかプラスにならなかったという自慢の意味もあり、買い物上手を目指す人は “over invoice” というキーワードで見つかった結果が参考になると思う。
交渉中はどのディーラーも Invoice はこの値段なので、これ以下では赤字ないんだよーと同情を求めようとしてくる。 しかし、先に書いたようにインセンティブが貰えたりするので、そこは軽く流して他に安く買った人の情報などを信じて自分の意見を主張するのが安く買うコツ。
セールスマンは最初だけ
ディーラーに行くとほとんどの場合、セールスマンが出迎えてくれて「何探してるの?」なんて感じで話が進む。 試乗した後にこの車がいいんだけど…と具体的な商談になると、とたんにセールスマンの力は弱くなる。
下っぱのセールスマンはここまで値下げしていいという金額が决まっているようで、それ以上の値下げ交渉はその上のマネージャが出てきたり。 もっと粘るとまたその上のゼネラルマネージャみたいな人が出てきての交渉になる。 そして、交渉がまとまるとファイナンス部門の担当者が出てきて売買契約になり、最初のセールスマンはどこへやら。
車を買ったらセールスマンとはそれっきり。 ディーラーはセールス部門、サービス部門と完全に分かれていてセールス部門は売るまで、売ったあとはサービス部門の担当になるので日本のようにセールスマンが買った後に「調子はどうですか?」とか連絡くれたり、メンテナンス時に窓口となってもらえるようなことは一切ない。 逆に、買ったディーラーとメンテナンスサービスを受けるディーラーが違うのはよくあることなので、まったく気兼ねなく買ったところとは違う近くのディーラーにメンテナンスの予約とかができるようになっている。
とまぁ、こんなところかな。 明日は今回の購入で得た教訓などを元にアメがん流新車の買い方を紹介。
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