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脚本家ストライキが終了、混乱は続く…

少し前に書いたアメリカのテレビ、映画脚本家組合のストライキが今週に入ってようやく決着がついた。 ハリウッド関係者たちは待っていましたどばかりに、仕事に戻る光景がニュースに流れていたのが印象深い。

争点だった、インターネット上で公開されたコンテンツの印税については

AFP: End to writers strike near as union leaders endorse deal

For content streamed free over the web, writers will get a fixed payment of 1,200 dollars per year for one-hour webcasts for the first two years, followed by two percent of any revenues earned by the distributor in the third year.
ウェブ上で無料でストリーミングされるコンテンツに関しては、脚本家は1時間の番組で最初の2年間は $1,200 /年 、その後は配信によるさまざまな収入の2%を受けとる。

一番稼げると思える最初の2年間の収入が $2,400 、 $120,000 の2%と見ると とちょっと少ない気もするが、ヒットしてもしなくてもこの数字が保証される感じなのと、3年め以降でも 2% (要求では 2.5%) をキープできたという意味では脚本家組合の勝利と言えるかもしれない。

これにより、今月の24日に行われる予定だったアカデミー賞の授賞式は予定どおり行われることが早速決定となり、関係者たちはほっと一息となった。

ほっと一息つけないのはテレビドラマの関係者。 アメリカのテレビ業界は6月以降に夏休みが始まることで家を空ける人が増え、視聴率が落ちるという事実があり、ほとんどの番組は5月中に一区切り付けるようになっている。 (第Xシーズンなどと言われるシーズンの区切りが5月ということ)

今から脚本を書き(まぁ、スト中にいくらか書き貯めていたとは思うが)、製作を再開させても放送できるのは4-8話ぐらいが限界になってしまう。 1話完結のコメディものは比較的再開も早いが、ストーリーものは中途半端にできないから、再開は秋から、来年から、やっぱり打ち切り、といった発表がされている

日本でも人気の「24」は今年は放送されないことが決定。 日本でも今年は新作(シーズン7)がレンタルされたりしないですよ! ただ、この時期に続きは来年と言われたところでそこまでブームが続くかどうかは疑問じゃないかな。

ストは終わり、得るものもあったけど失なったものも多い。 まだまだこれまで通りの状態に戻るには時間がかかりそう。


Ron Paul (ロンポール)という泡沫候補がインターネットで大人気

オレが今年の大統領選挙に興味を持ったひとつのきっかけが Ron Paul (ロン ポール) という共和党 (Republican) 推薦の大統領候補。 日本ではもちろん、アメリカの大手メディアでもあまりとりあげられることはないのだが、DiggYouTube をはじめとしたインターネット上ではものすごい人気なのだ。

ronpaul.jpg Ron Paul 候補は現在 72 歳。 右の写真のように、見た目も普通のお爺さん。 ところがインターネットを利用した献金運動で1日に600万ドル集めるという記録を立てたり、オンラインアンケートでは1位になったりとインターネット上では圧倒的な指示を受けている。

予算がたくさんあるとは言えないい Ron Paul 陣営は Web 2.0 と呼ばれるようなネットサービスを積極的に利用して人気を広げたというのもあるが、この活動の原動力になっているのはどうも彼の政策にあるような気がする。

Ron Paul の主張を端的にまとめると、

  • 「税金をなくす」
  • 「政府に余計な金を使わせない」
  • 「戦争しない」

というもの。 これって、誰もが実現して欲しいと思うことじゃない? 普段はなぜか語られないこういった真っ当な主張を指示する、そしてそれを無視しようとするテレビや新聞などのオールドメディアに反抗するといった状況がインターネットの住民たちにウケているようなのだ。

Ron Paul は Libertarian (リバタリアン – 自由論者) と呼ばれ、個人の自由を重視し、政府の役割を少なくするという考えが根底にある。 その流れで政府の縮小、外交も他国に不干渉 といった政策をもう30年近く一貫して掲げているらしい。 このことからも彼の主張は人気取りというわけではなく、(正しいかどうかは別として) 本気でそう考えていることがわかる。

残念ながら現実の結果は Ron Paul が獲得した代議員数が 16 。 (1位の John McCain は 812) まだリタイアしていないようだが、大統領候補になるのはまず無理だろう。 しかし、今回の選挙運動の様子は次回以降に大きな影響を与えると思う。

その昔、テレビ討論が始まったときに、政策とは直接関係ない「テレビ映り」が大統領選挙に影響を与えたように、今後選挙にインターネットが積極的に使われ、また利用者も増えてくると、Ron Paul のように 「真っ当でわかりやすいキーワード」、「実直であること」 といったこれまでとはまた違ったポイントが大きな鍵になってくるんじゃないだろうか。

合わせて読みたい(見たい)


スーパーチューズデーが終わるも、どちらも候補者内定まではいかず

ちょっと遅れたけど、この前のスーパーチューズデーの結果について少し。

前回のエントリでは、これで両党とも候補者が内定するだろうなんて書いてたけど、結果としては民主党は Clinton (クリントン) が 1033 と Obama (オバマ) が 937 で、その差 100 程度の接戦、共和党が McCain (マケイン) が714 で 2位の Romney に 400 以上の差を付けるも過半数には至らずという結果になった。 (その後、Romney はリタイア。 3位の Hackabee 211 との戦いとなった)

共和党の McCain はもう99%決まりなんだろうが、逆に報道が民主党の候補者争いに集中してしまい、注目されにくくなってしまうのが皮肉なところだろうか。

民主党は Clinton がたくさんの代議員数を持つカリフォルニア州、ニューヨーク州やニュージャージー州 で勝利。 代議員数では勝ったが、州の勝利数では Obama に負けている。 この結果について、Clinton は今後もっと苦戦すると予想する人もいる。

日々の報道から受ける印象としては、勢いに乗る Obama と必死に逃げ切ろうとする Clinton という感じ。

候補者指名をめぐる争いはこのあと、明日9日の土曜日から再開される。 民主党の次の山場は 2/19 に行われる 228代議員数を持つテキサス州とのこと。 この戦いは最後までもつれるのだろうか。


スーパーチューズデー

2008年も、あっと言う間に1月が過ぎ2月に。 おっと、今年の2月は29日まである。 うるう年か。 ということはオリンピックがあって…大統領選挙が行われる年だ。

オレがアメリカに来たのが2000年の11月。 ブッシュとゴアの大統領選挙の投票が終われた直後で、結果が僅差だったフロリダ州で再集計 (Recount) についてのニュースがしばらく流れていたのは今でも記憶に残っている。

この時当選したブッシュは、2004年にも再選を果たし現在も大統領の座にいる。 しかし、アメリカ大統領は最大2期、8年までしかできないのでブッシュ大統領はこれでおしまい。 今年の大統領選挙に出馬することはできない。

現在は新しい候補者たちが大統領の椅子をめぐりしのぎを削っている状況。 選挙権は持ってないけどアメリカの選挙の感じもちょっとはわかってきたのでメモがてらちょっとまとめてみようと思う。

 

アメリカは共和党(Republican Party)と民主党(Democratic Party)の二党が中心となって政治を動かしている二大政党制。 大統領選挙に勝つためにはこの二党の公認を得るのが最低条件となっている。

各党の公認候補のを決めるのは7月(もしくは8月)の党大会だが、この党大会で大統領候補の選出のための投票に参加できるのが各州の代議員(Delegates) と呼ばれる人たちだけ。

その代議員も自分の好きな候補に投票できるわけではなく、予備選挙と呼ばれる各州ごとにおこなわれる選挙の結果(と、その州内で決められたルール)に従って投票する。

 

ここ数週間の間に、日本でも、マサチューセッツ州でヒラリーが勝った、フロリダ州でマケインが勝ったといったニュースが流れていると思うが、これはこの州ごとに行われる予備選挙の結果で、マサチューセッツ州の代議員は7月の党大会でヒラリーに投票することを決めたといった意味になる。

予備選挙のスケジュールは州によって自由に決められるが、選挙の重要性を高めるためにいろんな州がほとんど同時に予備選挙を行うようになっていった。 それがスーパーチューズデーと呼ばれる日で、今回は明日2/5 となっている。

ふぅ、やっとスーパーチューズデーにたどりついた…。

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Warriors、 Chris Webber と契約

全国数百人ぐらいのWarriorsファンの皆さんお待たせ、久々の Warriors ネタ。
いやー Warriors 順調すぎて書く機会を逸してしまっていた。

ひどい怪我人が出ることもなく、チームも1/29 現在で27勝18敗 とこれまで初めて見るくらいの好成績。 問題なのは、この成績でもウエスタンカンファレンス7位とプレイオフ進出ギリギリということだろうか。 ウエスタンのチーム強すぎ。

そんな Warriors はさらなるチーム強化のため…

 

なんと、Chris Webber (クリス ウェバー) と契約した

 

Chris Webber は現在34歳で、フリーエージェントの状態。 Lakers からもオファーが来ていたとも噂されているが 最終的に Warriors と契約することになったらしい。 年棒はこの年齢の選手の最低となる $1.2 mil (シーズン途中からなので最低年棒より少し少ない)。

Webber の NBAデビューは 1993年、なんと Warriors から。 デビューシーズンにルーキーオブザイヤーを獲得するなど、前途有望だったのだがカントクと衝突しトレードで1シーズンでWarriorsから離脱。 その後、 いくつかのチームを渡り歩いていたが高額な年棒と34歳という年齢が災いして今シーズンはフリーエージェントとなっていた。

この Webber が Warriors 在籍時に衝突したカントク というのが現在 Warriors のカントク Don Nelson (ドン ネルソン) だった。

 

この背景を知る古くからの Warriors ファンの反応は、せっかくうまくいっているのがブチ壊しになる可能性が高いといった感じで心配するものが多い。 当人同士はお互い14年分成長しているので、わだかまりがないことを強調しているが不安は拭えない。

おどろくことに、この契約は Don Nelson 主導で行われたらしい。 選手層を厚くし、プレイオフを勝ち残るためには必要な選手なのだとか。

確かに Warriors の弱点はインサイドにあると思う。 昨シーズンでも平均 11.3 点、6.7 リバウンドという数字を残し、外からでも中からでも得点できる Webber は現在獲得可能な選手としてはいい部類に入ると思う。

ただ、34歳の体(しかもヒザの古傷もある)が Don Nelson の走るバスケについていけるか、ここ数シーズン、いろんなチームでプレイしたが、どうもうまく合わずテンションの低いプレイが続いていただけに、若い選手が多く、ある意味勢いが大事な Warriors に合うかどうかやはり心配だ。

2,3 試合中には Warriors の Webber が見られることになると思う。 不安は残るが、この選択がうまくいくことを期待したい。


脚本家ストライキで新作ドラマが放送されない!

クリスマスや正月気分も抜けたこの時期、例年ならドラマ 「24」 の放送が始まり、「Heroes」などの他のドラマの放送も再開されるはずなんだけど…今年はどちらも放送されていない。

この原因は昨年の11月から始まっているハリウッドの脚本家組合のストライキ。 このストライキにより新しい脚本が書かれないため、多くの製作現場で製作が中断になっている。

脚本のストックがなくなったドラマはこれまでの再放送や、脚本のいらないサバイバーやアメリカンアイドルのようなリアリティショーに置き換わっているが、視聴者は満足しているとは言えない状況だ。

映画に関しても同じで、現在はすでに撮影の終わった作品が公開されているが、製作は一部を除き止まっているため、数ヶ月後には新作の公開が減ることが予想される。

オレのような視聴者は娯楽のひとつが無くなるだけで全然大したことはないのだが、深刻なのはハリウッド周辺の映画・テレビ業界。 製作会社はもちろん、小道具やケータリングなどの関連会社は仕事がなくなり大赤字に。 レイオフなどをしてストが早く終了するのを待っているのだとか。 ストによる経済への影響は一説には1億ドル (1000億円) 以上とも言われている。

 

このストの争点は主に脚本家たちに渡るロイヤリティ(印税)について。

1985年に結ばれた現在の契約では製作された番組がビデオやDVDなどに二次利用された場合、収入の 0.3% (収入が100万ドルを越えたら 0.36%) が脚本家たちに渡るようになっている。 アメリカでのDVDは1枚 $15-$20 が一般的だが、そのうち5セント以下のお金しか脚本家は受けとれないということになる。

1985年当時はビデオカセットの製造や流通コストが高く(そういえば当時は映画1本 20,000円ぐらいしていたねぇ)、まだ映画・テレビ業界もビデオ販売がビジネスモデルとして確立されるかどうかわからないという主張を受けて低く押さえた。 どちらもすでに解決しているので 0.3% を 0.6% に、 0.36% を 0.72% にして欲しいという要求をしている。

そしてもう一つ、こちらのほうが重要視されているようだが、脚本家組合は今後のことを見据え、Non-Traditional Media と呼ばれるストリーミングやダウンロード販売に対するロイヤリティをこれまでとは別に、売上げの 2.5% でと提案している。

一時期、DVDの方を取り下げるので、オンラインの2.5%を認めるというところで落ち着きそうだったが、製作者サイドは1985年のときと同じく、ビジネスモデルとしてどうなるか不明なためこの数字には合意できないと決裂。 現在でも、交渉は平行線をたどっているらしい。

 

日本でもおなじみ iTunes Store をはじめ、Amazon Unbox などのオンラインの動画販売、レンタルサービスは成長してきているし、最近のアメリカではテレビ局のサイトへ行くと過去のドラマがストリーミングで見られるようになってきている。

iTunes Store のように作品ごとの売り上げがある場合はロイヤリティも計算しやすいが、ストリーミングに関しては、広告収入によるモデルが中心になり、作品ごとの売り上げは計算しにくいため脚本家へのロイヤリティも払われない。

2.5% という数字はともかく、今後ビジネスの中心になっていくと予想されるオンライン配信に関して今以上の契約が結ばれない限り脚本家たちはうかばれないだろう。

アメリカの人々も脚本家側に好意的で、特に俳優たちは先日のゴールデングローブ賞の授賞式はストが解決しない限りボイコットすると発表する人たちが続出し、毎年数時間かけて行われる授賞式は、1時間の簡易的な発表会だけとなってしまった。

2月にはアカデミー賞の授賞式が行われるが、それまでにストが解決しないとアカデミー賞の授賞式もキャンセルということになるかもしれない。

どういった形で決着が付くかはまだ全然わからないが、1ドラマファンとしてはできるだけ早くまた面白いドラマを見られるようにして欲しい。

 

今、観てる番組があとどれだけあるのか、今後どういったスケジュールになっているのかは こちらのサイトに情報がまとめられている。


バレンタインギフトに ピンクの iPod nano の謎

ピンクのiPod nano、発売される : Gizmodo Japan(ギズモード・ジャパン)

バレンタイン用というより、むしろホワイトデー用ですかね。
アップルから、ピンクのiPod nanoの発表がありました。

「バレンタインギフトに」っておかしくないか?と思ったiPod nano ピンク – [モ]Modern Syntax

まあ、「きゃー、ピンクかわいい!」っていう男性もいるんだろうけど、マジョリティは「えー、男なのにピンクって変じゃね?」だと思うのでピンクのiPod nanoをバレンタインのプレゼントにもらっても困っちゃうと思うんだけど、

日本では一部の人に誤解を与えてしまっている バレンタインギフトにピンクの iPod nano。 おれもアメリカに来て初めて知ったんだけどバレンタインデーは世界のほとんどの国では男女お互いがプレゼントを交換する(どちらかと言えば、男性が女性にプレゼントをするっぽい) という日だったりする。 告白っていうよりカップルの日と言ったほうがいいかもしれない。

アメリカでは、プレゼントの内容もチョコ一色ではなく、薔薇の花だったり、下着だったりといろいろ。 バレンタインデー直前にはハートやらピンクやらをモチーフにした「プレゼントに○○を」的なキャンペーンが見られたりする。

そんなアメリカの本社が発表した Apple のプレスリリース をそのまま日本語に訳してしまったのでバレンタインギフトにピンクの iPod nano 。 という話になってしまったんだろう。

翻訳するときはそういったことも気をつけなきゃいけないんだけど…この場合どうしたらいいんだろう。 日本のマーケティング部門が発売を1ヶ月ぐらい遅らせてホワイトデー向けにとかって発表をした方が効果的なのかな? ま、今回のような些細な誤解は無視して、全世界で同じ発表するというのがラクでいいのか? 世界的に展開している企業は本来はこういった面もフォローしなきゃいけないなんて大変だ。


光ディスクは消える運命なんじゃないだろうか?

Apple が MacBook Air を発表し、光ディスクドライブをオプションにしたのを見て一つ思いだしたことがある。 それは約10年前の初代 iMac でフロッピードライブを無くしてしまったことだ。 当時はユーザから反感をかったものだったが、今となってはどれもほとんど使わなくなってしまった。

MacBook Air ではオプションでスーパードライブが発売されたり、 Remote Disc 機能のおかげで反対の声は少ないようだが、どうもオレの中では、今回の光ディスクと10年前のフロッピーが重なって見える。

余談だが、オレの今使っているラップトップPCもCD/DVDドライブには、しばらくはインストールの時に入れた Windows XP のインストールメディアが入っていた。 それだけディスクを交換して使ってないんだなぁと思った瞬間だった。

4reasons.jpg

ジョブズも基調講演で光ディスクの4つの使い道を挙げ、その代替手段の方が優れているのをアピールしていたが、オレも、理由は完全に同じとは言えないが光ディスクドライブはいらないに賛同できてしまう。

まず、バックアップメディアとしては容量が追いつかなくて不満、メンドウ。 もうハードディスクにコピーするのでいいんじゃないかと。

DVD も PC/Mac では見ないので問題なし。どうしてもというなら iTunes Store か Amazon の Movie Rental で十分でしょう。

音楽CD は iPod 持ってても焼いたりリッピングしたいときがあるかなぁ。 まぁ、それもアメリカでは iTunes Store に限らず、音楽のダウンロード販売の流れが加速しているので時間の問題だろうか。

ソフトはもはやCD/DVD 買ってきてインストールなんてほとんどしなくなった。 Firefox も Thunderbird も iTunes も、たいていはWebサイトからダウンロードしてインストールしてしまう。 製品版のソフトにしても iso ファイルをダウンロードさせてくれるのならオンラインで買ってもいいぐらい。

ただ、OSのインストールだけは光ディスクドライブがいるか? と思っていたのだが、Remote Disc はこれもサポートしてしまうらしい。 Remote Disc は別のマシンに光ディスクドライブが必要なので、光ディスクドライブが 「完全にいらない」、と言えるわけではないが、今後 Remote Disc が進化したり、そのPC版みたいなものができて、例えばFirmware だけで特定のサイトに行き iso ファイルをダウンロードし RAM disk や USB ディスクに書き込みブートなんてことができたら、インストールメディアとしての光ディスクはもう完全におしまいだろう。 これって海賊版対策にもなりそうだし、本気で考えたら面白そうじゃない?

まだまだ、実際無くなってみて不便さを感じることもあるだろうが、ちょっと考えるだけでこれだけ「いらない論」が書けてしまう。 そう考えると、光ディスクって消える運命にあるような気がする。 HD-DVD だ Blue-ray だなんて言ってる場合じゃなかもよ。


Macworld Expo 2008 観覧記 その4 – 一方、Moscone South 会場では

south1.jpg毎年メインの会場となるのはコチラのサウスホール。 サウスホールには Apple ブースをはじめ、Office for Mac 2008 を発売した Microsoft, Photoshop Element 6 for Mac を発売した Adobe など、いわゆる大企業のブースが目立つ。 そういったブースの内容はニュースサイトにおまかせして、ここではそんな大企業のブースに隠れてながらも目に止まったブースを紹介。

south2.jpg入口付近には Company Store が。 ITMedia の記事を読んで Apple の Company Store が出展かと思ったら、実は Macworld (雑誌?) の Company Store だった…orz。 確かに Macworld のお店は毎年あった。 (ITMedia の記事も現在は修正されている)

south3.jpgAdobe ブースの近くにあった lynda.com。 チュートリアルムービーをオンラインで見て、ソフトの使い方などを学習できるというサイトのブース。 でも、このキャラクターデザインはどうかと…。 ここ数年出展していた企業で気になってはいたんだが(キャラクターが)、やっと紹介できた。

south4.jpgその近くにあったのが modbook。 MacBook を改造しタブレットやらGPSやらを一体化させたものになっている。 昨年も参考出展されていたのだが、最近ようやく出荷されたらしい。 Apple がタブレットMacを発表しなかったのでほっとしていることだろう。 現在はアメリカとカナダで発売されていて、値段は ベースとなる MacBook の違いに合わせて、$2,279 と $2,479 からとなっている。

south5.jpg Mac OS Xの標準機能なんだけど、Newton のメモ帳のような懐しいUIも出てくるとそれだけでもう感動。 さすがにテキスト入力は快適とは言えないが、 タブレットを使って画面に直接絵を描けるのはすごくラク。

MacBook Air が出る前はタブレットMacか? という噂に懐疑的だったオレだが、例えばこれに Bluetooth のマウスやキーボードを付けてデスクでは普通のコンピュータとして使用。 持ち運び時はタブレットを使ってメモを取ったりちょっとした操作をするなんて使い方ができると何かスゴくないかと思ってしまった。

さて、最後は iPod 。 iPod のアクセサリメーカは相変わらず数多く出展されていたが、中でも大事な iPod を守る保護フィルムはいろんな種類があった。 でも、これって貼り付けるのがなかなか難しいんだよねぇ。

south6.jpgそんな人のために、会場で購入したらその場であなたの iPod, iPhone に装着をしてくれるサービスをやっていたところがあった。 1つめは保護フィルムにいろんな絵柄を付けてカッコよくしてくれる GelaskinsSteampunk モデルとかムチャクチャいい。

south7.jpg そして、もう一つがクギでも傷つかない保護フィルムをウリにしている Invisible Shield。 ベンダーにとってもExpoはユーザを増やすいいチャンスなので、こういったサービスは来年以降もっと増えそう。

こんな感じで今年の Expo レポートもおしまい。 今年のMacworld Expo は会場は大きくなったのに、例年以上の人の入りがあったように感じた。 iPod だけでもなく、Mac だけでもない。 順調な今のAppleを象徴するかのような Expo だと思う。 この調子なら来年はまた大きくなりそうだけど、1日で回るのがキツくなりそうなのが心配だなぁ。


Macworld Expo 2008 観覧記 その3 – Moscone West 会場 初登場

west1.jpg これまで Moscone Center (モスコーニ センター) の サウスホール と ノースホールを使って行われていた Macworld Expo だが、今年はサウスホールと数年前に完成したウエストホールを使って行われることになった。 そんなわけで ウエストホールはオレも初体験。

west2.jpgウエストホールに入って目に入ってきたのがヘンなカプセル。 予約を入れるとカプセルの中で20分の昼寝をさせてくれるらしい。 光を遮るカプセルに入り、睡眠を誘発するような曲を流してくれるソフト pzizz を使って快適な昼寝ができるのだとか。 残念ながら時間がなくて体験はできなかった。

昨年までのノースホール同様、ウエストホールは中小規模のブースが多く出展内容も多彩。 中には直接 Mac や iPod と関係ないものもあったりするんだけどまぁそのヘンはご愛嬌。 Macworld Expo がにぎやかになるのはうれしいもんです。

west3.jpgそんな関係ないもの第1段。 Dream CheekyUSB ミサイルランチャー。 ニュース記事などで読んでたけど実際に見たのは始めて。 発射する前に警報のような音がする演出などバカバカしさに笑った。

west4.jpgそして、第2段、Yifang DigitalMobile Note Taker。 クリップみたいなデバイスを紙の丈夫に付け、専用のペンで紙にメモするとその内容がデジタルで記録されるというモノ。 この小さなデバイスに約100ページ分の情報を記録できるらしい。

実際に試してみると思った以上の精度で記録されて驚いた。 絵を描くためというより、メモを取りこむためならアリかも。 これからアメリカで売ろうとしていて$90ぐらいになりそうだとか。 動作環境は今のところ Windows のみ。

west5.jpgMacworld が始まる前に地元のテレビ局でよく紹介されていたのがコレ。 iLidz というもう見たまんまの製品。 iPhone を帽子にとりつけ、レンズを通して映画を大画面で見ようというモノ。 実際に動いている様子はTUAW のページで見られる。 映像見ててもハッカーが楽しんでソフト作ってます感があって結構好き。

このブースの Ecamm Network って聞いたことある名前だなぁと思ったら USB カメラを iChat で使えるようにするドライバを提供しているとこだった。

west6.jpg そういえばこれまであまり見なかったなぁと思ったのがこの製品。 AM Denmarkキーボードのクリーニングキット。 ハケみたいなのでほこりを掃き出すのじゃなく、キートップの汚れを取るといった感じで使う。 キートップって意外に汚れているのでこういった製品っていいかも。

west7.jpgiPod のスピーカなど相変わらずいっぱい出展されていたけど、ふと目が止まったのが VestaLife Ladybug (てんとう虫) スピーカー。 道ゆく人もみんな “Cute” と言いながら通りすぎていた。 この Ladybug、 裏側にウーハーも用意されていて何と 2.1 Ch になっているのがすごい。 実はかわいいだけじゃなくかなりの実力派。

こんな感じでいろんなブースが参加していてほんと楽しかった。 こういったのも Macworld Expo のひとつの楽しみ方なんじゃないかな?