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がんばれApple

株主総会出席者の一部からAppleの市場シェアが縮小していることについて質問が出たが、Appleの経営陣は、同社がローエンドのデスクトップPC市場では戦わないとの決断を下したと説明。幹部の1人は、代わりに、利益率が高く40~50%のマーケットシェアを持つiPodに力を入れることにしたと語り、この判断を正当化した。

あー、とうとうこんなコメントがAppleの幹部から出ることになるとは。

Mac OS X 10.3 を(欲しいと思わないので)買ってない。 iLife のアップデートも、GarageBand もグッとくるものがない。 iPod Mini もアメリカで今の生活してる限りは欲しいと思わない。 と、最近 Apple が出してくる新製品が全然魅力的に思えない。 ハードウェアにしても先日、やっと新製品が出たと思ったら CPUのスピードアップやSuper Driveが付いたというモノで、これまた全然グッとこない。

オレが欲しいモノとAppleが出したいモノの方向性が少しずつ違ってきているのをうすうす感じていたが、こういう発言を見るとなんか寂しい。少し前までの Apple はこれまでのコンピュータの使い方が確実に便利になるような、どこかワクワクするような考えや、それを実現するモノを提供していたがもうこういったワクワクは期待できないのだろうか。

しかし、今年のはじめジョブズがMac の年と言った割に不気味なぐらい静かなのは気になる。WWDC あたりでMac OS X 10.4 を始めとしたものスゴい発表があるまでの準備段階なのだろうか。 そうだと期待してもう少し待ってみたいと思う。 がんばれ Apple。


Google Deskbar で特殊検索

グーグルは、Google.co.jpに特殊検索機能を追加した。今回追加された機能は、路線検索、辞書検索、株価検索、荷物検索、会社情報検索の5つ。

アメリカではしばらく前から提供されていた特殊検索が google.co.jp でも使えるようになった。 実際の検索結果を表示するまでには検索結果から1度クリックする必要があるが、なかなか便利な機能だ。 特に英辞郎の検索はこれまで alc.co.jp からしかできなかっただけにありがたい。

しかし、頭にキーワードをつけるのはちょっとメンドウ。 そんなときにも Google Deskbar を使うとちょっと便利になる(かも)。 以下の検索コードを Google Deskbar の “Customized Searches” に登録すると、Ctrl-Alt-G で Google Deskbar へフォーカスがいき、割り当てたショートカット(Ctrl-E など)を使うことで、クリップボードにあるテキストをそのまま検索対象にできます。 ブラウザで表示している文章から検索を始めたい場合に便利かも。

人によってはコマンドのように明示的にタイプする方がいいという人もいると思うけど、Google Deskbar の使い方のひとつとしてどうぞ。

路線検索

英和辞書検索

和英辞書検索

株価検索

会社情報検索

クロネコヤマト 荷物検索


ベンチモニター大活躍

Hunter said a lot of teams in the National Hockey League have a video coach who watches the game in the back office and communicates with coaches using a headset. The Sharks are the only team to use the bench monitor, however.
(ハンターは NHL (全米プロホッケーリーグ) の多くのチームが裏で試合を見て、ヘッドセットを使ってコーチへ情報を伝えるビデオコーチという人を採用している。 しかし、シャークスは唯一のベンチモニタを採用しているチームだ と語った。)

ウォリアーズはプレイオフへ進出できず、寂しいオフシーズンを過ごしているが、地元のアイスホッケーチーム San Jose Sharks (サンホゼ シャークス) は現在プレイオフの準決勝を闘っている。

この活躍の原動力(なのか?)、チームがベンチモニターを利用していることが紹介されている。 カメラがサーバに繋がっていて、映像がサーバに蓄積され、ベンチにあるTablet PCを使ってリプレイとかすぐに見られるというモノだ。 かっこいいー。

そういえばNFL(全米のアメフトリーグ)ではヘッドコーチ(カントク)がごっついヘッドセットを付けているのが特徴的だ。 あれは高いところから全体の動きを見て相手の戦略を伝える人とのコミュニケーションのために使われているという話を聞いたこともある。 このベンチモニターもNFLから来たのかと思ったら、NFLでは電子機器を使ったものは禁止されているらしい。 プロ野球ではこういうの使うとバッテリー間のサインがバレちゃうから一切ダメなんだろうな。

アメフトより攻守の交代が激しいホッケーやバスケでは1プレイ1プレイの質が落ちる場合が多い。 こういったシステムを使って記録を残し、試合後選手たちにどこが良かったか、どこが悪かったか伝えると、選手たちも勉強になる。 実際、コンピュータに慣れた最近の選手にはこのシステムの評判がいいらしい。 ただ、くれぐれもやりすぎて選手をへこませないように…。


機能を優先するかインタフェースを優先するか

Daring Fireballさんで、Linuxを中心とするオープンソースサイドとMSやAppleのクローズドソースサイドに関して興味深い考察が述べられていましたのでチェック。筆者のJohnさん、Linux(と一般的なオープンソースソフト)に対するかなり厳しい批評をしています。ちょっと長いですが、なかなか面白かったので一部要約して和訳してみました。

いやー、面白いやりとりだ。

かいつまんで説明すると、Linux やオープンソフトウェアの大家である Eric Raymond 氏がプリンタの設定につまづいたという体験をもとに、もっと良い GUI を書こうと Blog に書いた。 そしたら John Gruber氏が、そうじゃない。 よい GUI を書こうなんて姿勢ではダメだ。 始めに GUI は最初にあってもいいぐらい重要なモノでプログラマが片手間にやってもいいモノはできない。 これがLinux やオープンソースのソフトの問題だと指摘したというモノ。

ユーザインタフェースは一番最初にそのソフトウェアに触れる部分となるので重要なのはとても同意できる。 特に大規模なソフトウェアではそうだろう。 しかし、プログラマとしての自分の中には見た目より、まず動くモノを作りたくなる気持もわからなくはない。 デザインを重視しても、実際の動きに合わせて調整していかなればいけないのも事実だ。 UI、機能をスタートにすべきかはわからないが、プロセスとしては 試行錯誤を繰り返し、よりよいモノを目指すのが現実的なところだろう。

しかし、オープンソースコミュニティ は顔も合わせたことのない開発者が何十人、何百人も集まって作業をしているので、むやみに他人を振りまわせず、試行錯誤といったフットワークの軽い開発手法は合っていない。 そのため、どうしても最初にあるモノ、最大公約数的に「これでいいか」いうモノに落ちついてしまうことが多い。 これはより良いソフトウェアを作る上では問題だ。 まだ考えがまとまっていないが、オフショア開発に関して、何かモヤモヤした気分があるのは自分の仕事が取られるとかそういうのじゃなくて、良いソフトウェアを提供する観点から見るとフットワークの軽さという点で問題がある気がしているからだと思う。

上のやりとりが提起してくれた問題はいろんな要因が考えられると思うので、まだ解決策を言うことができないが、開発プロセスにおけるユーザインタフェース部分の開発手法に問題があることをはっきりさせてくれた。 自分も含め、デベロッパはこのまま黙っているつもりはない。 これをきっかけに少しでも良いものを作っていきたい。


トランプの代わりにあの男が動く

Donald Trump didn’t hire “Apprentice” finalist Kwame Jackson on Thursday night’s finale of the NBC reality show, but Mark Cuban just might.
(ドナルドランプは NBC木曜日の夜のリアリティーショー”Apprentice” の最終回で、ファイナイスト Kwame Jackson (クワミ ジャクソン) を雇わなかったが、マーク キューバンが雇うかもしれない。)

今シーズンのアメリカのテレビ番組で人気をさらっていった “The Apprentice (見習い人)” というテレビ番組。 腕に憶えのある若い実業家たちが、不動産王ドナルドトランプ氏が出すビジネスの課題で競争していくという番組。 残念ながらオレはウラ番組のドラマを見ていたので放送そのものは見たことなかったけど、News や他のテレビ番組などでネタになっているのは何度も見たことがある。

毎週1人ずつ落ちていき、最後に残った2人から、先週の最終回でトランプのもとで働く1人が選ばれたのだが、選ばれなかった方に注目した人がいる。 Mark Cuban (マーク キューバン) だ。

Mark Cuban は テキサスにある NBA のチーム Dallas Mavericks (ダラス マーベリックス) のオーナー。 以前にも書いたが IT バブルを勝ち抜け、そのお金でチームを勝ったという NBA では有名なおっさんだ。 でも、試合にしょっちゅう来て熱狂的に応援してる姿を見ると、投資とか金儲けとかじゃなくて本当に好きでチームを買ったんだろうなということがわかるのでバスケファンからも好かれている。

Mark Cuban は自分のところに送られてくるビジネスの提案の評価をKwame Jacksonにしてもらったり、良かったものを実際経営してもらったりしたいと語っている。 “The Apprentice” の挑戦者はもともとハーバードビジネススクール出身とか、 ゴールドマンサックスの投資マネージャーだとか、すごい経歴をもっている人たちのようなので番組でいろいろ語っているところを見たら、任せてみたいと思う人は他にも出てくるかもしれない。

そうそう。 Mark Cuban は “The Apprentice” に似た番組 “The Benefactor (後援者)” という番組を来シーズンにやろうとしている。 今回の記事で、 Blog も書いてることも知った。


生ハン

YOUR CHANCE TO MEET WILLIAM HUNG!!!!! GET READY FOR THE 1st WILLIAM HUNG IN-STORE!!
WHERE?
TOWER RECORDS – SAN MATEO
41 WEST HILLSDALE BLVD.
SAN MATEO, CA 94403
WHEN?: FRIDAY, APRIL 16th
WHAT TIME? 3:00 – 5:00pm.

うちの近くの Tower Record に William Hung が来た!

先日発売したアルバムのプロモーションの一環として、サイン会を開くらしい。 のどかだと思ったのは、そのお店で買ったCDだけじゃなくて、既に持っている人もそのCDを持ってきたらサインをしてくれるらしい。 えー、断片的に聞くのは許せるけど、フルコーラスでしかもアルバムを買う人、買った人いるのか? サイン会そのものは全然人が集まらず、オレのようなやじ馬ばかりが集まるのではないか?

そんな、疑問を持ちながら会場へ行ってみると…

こんなにいた! みんなCDやポスターなんか持ってる。 驚き。 地元のテレビ局も取材に来てる。

タワーレコードはサイン会に来た人が多かったので店の外に並ばせて、少しずつ中に入れてサインをさせたようだ。

サイン会は予定より1時間近く遅れてスタート。はじまるまでの間、やじ馬組のオレは列には並ばず隣の電器店でいろいろ見ながら過ごしていたらいつの間にかミスター ハンがサイン会の席にいた。 登場したなら誰か騒げよ。

こっちに手を振ってくれた! 実際はオレの前にいた中国人の女の子が手を振ったのに振り返したからだけど、最初わからなかったから興奮して急いでシャッター押したらブレてしまったよ。

とりあえずテレビなどで見たままなんだけど、思ったより背が高くて驚いた。165cm ぐらいかな。

店の外に並んでいた人たちが少しずつ中に入ってサインをしていった。ギャラリーもサインをもらう人も黄色い声をあげるわけでもなく思ったより静かな中すすんでいく。 ちょっと拍子抜け。 というか、こんなもんか。

始まる前にはマイクも用意してあったけど、本人がマイクを持ってパフォーマンスをするわけではなかったので肉声も聞けなかった。 途中で歌ったりしたのかもしれないけど、そこまで待てず帰ってしまった。

うーん。 何だろ。 この不完全燃焼のような気分は。 ただ、そこにいるだけではつまらないぞ。 やっぱりパフォーマンスがあってこその彼なんだろうな。

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Warriors 2003-04 シーズン終了

今年の Warrios の試合日程が昨日で終った。 最後は Troy Murphy が再びケガで離脱、昨日の試合は7人でプレイする(コートには5人出ているので2人が休めるという状態)という非常事態だったが、この試合でディビジョン1位がかかっていた強豪 Sacrament Kings 相手に勝利で終わることができた。 いい形で終えられたことは素直に喜びたい。

思いおこせば今シーズンは怪我に悩まされた。 昨年はほとんどの試合を同じスターターで迎えたのと比べると、今年はしょっちゅう人が入れ替わった。 しかも注目された Nick Van Exel はほとんどを 故障者リストの中で過ごし、結局何のためのトレードだったのかという声も聞こえないぐらい最後には存在が消えてしまった。 出場した数少ない試合も、カントクと起用方法でモメ、チームに混乱をもたらしただけで、ちゃんとした PG がチームを立て直してくれるというオレの期待を裏切ってくれた。 Troy Murphy, Adonal Foyle といった昨シーズンの功労者がずっと試合に出られなかったのもつらいところだった。

精神的にもろかったのも今年の特徴だろう。 アウェイは最終的に 10勝31敗というボロボロの結果に終った。 4th Qで逃げ切れず逆転されたりする試合も多かった。 シーズン後半になるにつれ Jason Richardson がチームの柱として自覚していき、活躍する機会が増えていったのは来シーズンに向けてのよい徴候かもしれない。

最終成績は37勝45敗。 パシフィックディビジョン4位。 ウエスタンカンファレンス11位。 残念ながら10年連続してプレイオフに出場できないという不名誉なNBA新記録を作ってしまったが、個人的には昨年以上にいいチームだったと思う。
とりあえずお疲れさま。 来シーズンこそはプレイオフ出場だ!


ラリーエリソン ホームランボールをキャッチ

The ball was retrieved by the same Larry Ellison who grabbed No. 660 and returned it to Bonds. This time, Bonds didn’t want it.
“He knows exactly where I’ll hit it,” Bonds said. “He can keep it.”
(661号のホームランボールは、660号ホームランを捕り、ボンズへ返却したのと同じ ラリーエリソン がまた捕った。 今回はボンズはそのボールをいらないと言っている。
“彼はオレがどこへ打つか知ってるらしい。 ボールは彼が持ってていいよ。” とボンズは言った。)

サンフランシスコ ジャイアンツの有名選手 Barry Bonds (バリーボンズ) がアメリカ大リーグでは歴代3位タイになる 660号ホームランを打ったのは一昨日。 そして、昨日単独3位になる 661号ホームランを打った。

サンフランシスコ ジャイアンツのホームグラウンドである SBC Park (昨年まで Pac Bell Park だったが Pac Bell という電話会社が SBC という名前になったのに伴い名称が変更された) はライト側が少し低く、短かいため場外ホームランが出やすい。 そして、球場のすぐ外は海に繋がっているため、ホームランボールが海に飛びこむ Splash Hit という珍しい光景が見られる。

660号、661号ホームランともにこのSplash Hit で、それをキャッチしたのがカヤックに乗った Larry Ellison (ラリーエリソン) という人物。

え、ラリーエリソン?

larry.jpg

2日もこんなところでホームランボールを追いかけてたのか?

クルーザーやヨットじゃなくてカヤックに乗ってまでホームランボールを捕ろうとするほど、野球好きだったのか?

などと、疑問や想像がグルグル回って気になったので調べてみたらFairfieldに住む、別の Larry Ellison だった。 いろんな意味で安心した。


http://www.dailyrepublic.com/articles/2004/04/14/news/news2.txt


今になって最強? Warriors

The Warriors knocked off the Mavericks 108-107 on Sunday night at the Arena, snapping a 20-game losing streak against them that dated back to April 1999.
(Warriors は日曜の夜、Oakland Arena で Mavericks を 108-107 下し、1999年の4月以来20の連敗記録を止めた。)

NBA のシーズンも残り試合もあと少しとなった。

西地区も東地区も、プレイオフで優位に立とうとするチームや、プレイオフ出場の権利をかけたチームの争いのため、未だに多くのチームが盛り上がっている。 昨年も書いた気がするがシーズンの上位半分のチームが、プレイオフとしてトーナメントを戦うという制度は消化試合も減ってファンにとって面白いと思う。

我が Warriors と言えば、3月の9連敗がたたって残念ながらプレイオフの出場が絶望的になってしまったが、その後、調子が上向いて 7連勝したりとチームの状況は今がベストというちょっと悲しい状態になってしまった。

昨晩もそんな感じで、一時10点以上の差を付けられたり、4th クォーターのラスト5分ぐらいまで一度もリードできなかったりと、これまでなら負け試合濃厚な展開だったが、なんと最後は1点差ゲームを守りきっての勝利。 ニュースにもあるように対 Dallas 戦としては 1999年以来、5年ぶり、試合数にして20連敗後の勝利となった。

Warriors のこの好調の理由として、次の3つを挙げたいと思う。

  • フランスのジョーダン、Mickael Pietrus (ミカエル ピトルス)の活躍
    ポイントガード Speedy Claxton (スピーディ クラクストン)の怪我のあと、オフェンスでは Mike Dunleavey Jr.(マイクダンリービー ジュニア) が PG になったがディフェンスでは Mickael Pietrus が相手PGのマッチアップに付いた。 彼のしつこいディフェンスが敵の攻撃の基点を崩し、試合を有利に展開させることが多かった。 別にあたりまえのことだが、いままでこれができなかっただけにその意味は大きい。
  • Troy Murphy (トロイ マーフィー)の復活
    今シーズン、怪我が長びき、なかなか試合に出られなかった Troy Murphy がやっと調子が出てきた。 ミドルレンジからのショットをかなりの確率で決められる彼の存在がオフェンス面で大きなプラスになった。
  • Brian Cardinal (ブライアン カーディナル)の復調
    シーズン前半の起爆剤だった Brian Cardinal 。ディフェンス面でのハッスルプレイに加え、Troy Murphy と同じく、ミドルレンジのシュートを決めてくれた彼だが、ナゼか1月に入ったあたりからそのシュートが入らなくなっていた。 こんな状態が3月前半まで続いていたが、ここへ来て復活。 オフェンス、ディフェンスともに試合の最後には欠かせない選手になった。

ほんと、間もなくシーズンが終わってしまうのが残念。

現在のウエスタンカンファレンスのプレイオフ出場のボーダーラインが 42勝。 Warriors が現在 36勝 なだけにあの9連敗を5勝4敗ぐらいで過ごしていたらと考えるととてもくやしい。


続ベイジアンアルゴリズムは効くのか?

以前書いた “ベイジアンアルゴリズムは効くのか?” では、Thunderbird のスパムフィルタ機能が思ったように機能しなかったことと、オレが確率論そのものを胡散臭く思っていることから、ベイジアンアルゴリズムによるスパムのフィルタリングに対する疑問を書いたが、その後調べていくうちにいろいろわかってきたので紹介したいと思う。

まず、コメントで教えてもらったPOPFileというソフト。 自分でも使ってみたが、思った以上に機能して驚いた。確かに、スリ抜けるものもあるが、その数はThunderbird の比ではない。

管理画面で、メール中のどの単語がピックアップされ、どの確率で使われているか表示されるとよくわかる。 これが本当のベイジアンアルゴリム(オリジナルのアルゴリズムを改良したモノのようだ)の威力なのかと再認識させられた。 みんながスゴいというのは伊達じゃなかった。

では、なぜ Thunderbird のスパムフィルタが機能しなかったのか。

training.dat はジャンクメールコントロールの学習結果を格納しているファイルであり、プロファイルディレクトリにあります。

このサイトにはジャンクメールコントロールに使われる、training.dat というデータファイルを参照することができる perl スクリプトが置いてある。 これを使って、オレの情報を見てみたのが下のデータ。

pmin=0.000000 pmax=1.000000 bmin=0
nGood 33
nBad  309
total non-spam tokens 11204
total     spam tokens 28344
0   572 0.990 span
0   238 0.990 neomail
.
.
.

nGood (Spamじゃなかったメール数) が極端に少ない。 nBad (Spam だったメール数) にしてもこんなもんじゃない。 もうちょっと調べるために training.dat を新しく作り変えて、手持のSpamメールを送り直してみて確かめたところ Thunderbird (version 0.5)は、スパムマーク(ゴミ箱アイコン)をクリックして、マークを付けたり、外したときだけ、そのメールの情報を training.dat に記録しているようだ。

つまり、スパムフィルタが通した通常のメールや、一度憶えて、スパムだと認識したメールは training.dat に記録されない。 一方、POPFile は何らかの方法で、ほとんどのメールが次回以降のスパムチェックのために記録されていく。 このヘンの処理方法の違いが、 Thunderbird のスパムフィルタが正常に機能しない理由じゃないだろうか。

ベイジアンフィルタの論文には、

ベイジアンフィルタがうまく動く鍵は、大きく綺麗なコーパスにある。 そういうコーパスはベイジアンフィルタの入力としても使えるだけでなく、 その他のフィルタにもテスト用として利用できる。

とあるように、判断情報は多ければ多いほどよいらしいので、Thunderbird のような方法ではなかなか賢くなっていかず、いつまでも誤認識してしまう。 自分が今持っているメール全てに一旦スパムマークを付けて、スパムじゃないメールはマークを外すという作業をすれば、ある程度は改善されると思うがあまりスマートじゃない。 Thunderbird/Mozilla チームはこのへんの問題を認識をしているのだろうか?

相変らず、なんでうまくいくんだろうという部分に疑問は残るが、ベイジアンアルゴリズムは、結構機能するという風に意見を改めたいと思う。
Thunderbird/Mozilla のスパムフィルタに関しては今後も動向を追っていきたい。

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