Category: 03 コンピュータ

アーティストの味方? Auto-Tune

Digg.com 経由、Times のオンライン版に面白い記事があった。

最近のCDは昔のように音を外れることがほとんどなくなった。 実はこれにはあるツールが力を発揮しているらしい。

そのツールの名は Auto-Tune。 1996年に Andy Hildebrand という人によって開発されたこのツールは人の声をリアルタイムに正しい音程に調整してくれるという。

このツールを使った最初のヒットが Cher の 1998年の Believe という曲。アメリカのポップ系のラジオを聞いてる人ならお馴染の曲なんだけど、35秒ぐらいのところで Auto-Tune によるエフェクトが使われている。

いろいろ調べてみたら日本で有名な Perfume が Auto Tune を多用しているらしい。

こんな感じで音程を調整してくれるというより、声にエフェクトをかけてロボっぽくするようなツールとして使われて広まっていった。YouTube でも Auto Tune で検索すると「これでキミも T-Pain や Kanye West」といったデモビデオがいっぱい見つかる。

こういった派手な部分が目立った Auto-Tune だけど、Times の記事には興味深い情報も載っていた。

Auto-Tune: Why Pop Music Sounds Perfect – TIME

Of the half a dozen engineers and producers interviewed for this story, none could remember a pop recording session in the past few years when Auto-Tune didn’t make a cameo–and none could think of a singer who would want that fact known.

(6人ほどのエンジニアとプロデューサーにこの話をしたところ、だれもここ数年の間に Auto-Tune を使わなかったレコーディングセッションは思いつかなかった – そしてそんな事実を知りたいシンガーは誰もいないだろう。)

もともとの音程修正ツールとしても欠かせなくなっているようだ。Times の記事では Britney Spears (ブリトニー スピアーズ) の名前が挙がっている。さもありなん。

ただ、こう聞くとちょっと興醒めな気がするなぁ。 記事中でもAuto-Tune があるためにシンガーがサボったり、音楽の良い部分も伝わってないことが現在の音楽業界の売り上げ不振に繋がるのではといった指摘をしているが、その通りだと思う。

オレはライブ音源が好きで、今でも Live Music Archiveを愛用してる。 それはやっぱり、少々音が外れたり、雑に聞こえても Live 音源から聞こえてくるアーティストの思いとかがダイレクトに伝わるからだと思う。もちろんCD上ではある程度の調整は必要かもしれないけど、それをただ、数字上正しい状態にするのではなく何か伝わるように使って欲しいなぁ。

参考/合わせて読みたい:


History of the Internet

YouTube をふらふらしてて偶然見つけた動画。インターネットがどのようにできたのかというムービー。これがとてもよくできている。

話はバッチプロセッシングが中心だったコンピューターの最初期から、TCP/IP プロトコルの開発を含め、現在の Internet がどんな背景のもとにできあがったかをまとめている。

シンプルなアニメーションが見ていて面白い。HD版もあるし、CC (Closed Caption) で英語字幕もあるので勉強がてら見てみるのもいいと思う。(機械翻訳の日本語字幕もあるけど無茶苦茶なんでやめたほうがいい)


MacBook 買った!!

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前々から欲しいと言っていた Mac をとうとう購入。モデルは MacBook の 2.0GHz ですが久々の最新型の Mac 、でもって初めてのラップトップ Mac を楽しんでます。iPhone アプリ作るぞー!

まだまだ触りはじめて数時間ってとこだけど、購入を考えている人もいるかもしれないので軽く感想を。

  • パッケージがものすごいコンパクト
  • 13インチの画面サイズが気になっていたけど思ったほど小さく、窮屈な感じはしない。
  • テカテカ液晶は画面が写ってる間はそんなに気にならないけど、しばらく放置してバックライトが消えたりするとテカテカっぷりに驚く。トータルではこれも思ったほど悪くない。
  • キーボードはちょっと頼りないな…
  • Mac OS X のスピードは Apple Store で触って感じたほどじゃないのはナゼ?
  • 二本指タッチでスクロールは病みつきになりそう
  • Caps と Control キーが標準で入れかえられる Mac はイイ。 (昔もそうだったけど)

大したレビューじゃなくてスイマセン。

Mac に関しては覚えなおさなきゃいけないことも多いので備忘録がてらこれとは別のブログを書こうかと思ってます。 準備ができたあかつきには是非見にきてください。


Macworld Expo 2009 – (最終回) Macworld Expo は2010年も開催

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この前、Apple から Macworld Expo に出展するのは今年が最後というアナウンスが発表された。もともと Macworld Expo は IDG 社が開催し Apple は1企業として出展しているという関係だったため、Apple が出展しなくなる来年も Macworld Expo の開催が予定されている。

アメリカに住みはじめて8年、毎年 Macworld Expo San Francisco に参加してきたが、Apple の新製品をコアにさまざまなサードパーティが集まり、毎年独特ながらも面白い盛り上りを見せていた。 これまで書いていたようにオレも会場で思わぬモノを発見したり、中小のベンダーにとってもユーザと触れられるとてもよい機会だったと思う。

となると、コアとなる Apple ブースがなくなってしまう来年以降はちょっと厳しいイベントになってしまうだろう。以前、東海岸で開かれていた Macworld expo への出展を Apple が止めたあとはやはりボロボロになり1,2年で開催も終わってしまった。

Apple にしてみると準備の手間と見返りのギャップが気になって出展を取りやめたくなるのもわかるがまだまだ成熟したとは言えない Apple コミュニティの維持を考えると、こういうイベントを無くさないほうがいいんじゃないかと思う。たとえば開催時期を変更したりして何とか残るか、復活してもらえないかなぁ。

IDG は Macworld Expo 2010 の受けつけを早速開始 (出展者を集めるためにも参加者の見積りを早めにしたいんだろうなぁ)、今なら入場料無料で登録できるので登録はしておいた。 来年どうなるかわからないが行けるなら行ってみようかと思っている。


Macworld Expo 2009 – 謎のうさ耳付けた人たち

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今回、会場を歩いているとたびたび見かけたのがこのうさ耳を付けた人たち。老若男女問わず付けて会場を歩きまわってるのが日本とは何か違うなぁ。

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すると午後に、うさ耳たちが集まってすごいことになってた。

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何なのか聞くと、このうさ耳たちが集まっていた隣にある Peachpit という出版社ブースの企画なんだとか。

この出版社のバッヂを付けて会場を歩いていたらちょっとしたプレゼントが当たり、このうさ耳を付けて会場を歩いていた人のなかの一人に iPhone があたるというもの。

会場に彩りというか、にこやかな雰囲気を提供してくれて面白い企画なんだけど….うさ耳とこの出版社の関係まで辿りついた人はどれだけいたんだろうか疑問。

ちなみにタイトルの got moxie? の moxie というのが、この出版社の Visual QuickStart Guide という本のシリーズに付けてるうさぎのキャラクタの名前なんだけど、 英単語の意味としては勇敢とか、活力とかって感じ。なんとなくうさ耳付けて会場を歩きまわる勇敢な人募集中という風にとれたのは気がせいだろうか…。


Macworld Expo SF 2009 – 音楽ファンのための iPhone/iPod スキン

iPhone や iPod を保護したり、カッコよく見せるのに使われるデザインスキン。昨年も Gelaskins を紹介したが、今年も面白いのがあった。

MusicSkins ではアルバムジャケットやミュージシャンのシンボルマークなどをあしらったスキンを売っている。スキンの種類も iPhone や iPod はもちろん、ラップトップやPSP向けというのもあったりと豊富。

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特に気になったのはこのカスタムスキン 作ります(Create Your Own Custom Skins!) という部分。自分の写真とかアップしたら作ってくれるのかと思ったんだけど、残念ながらどちらかと言えば新製品などのキャンペーン用などの大量発注の場合に対応するといった感じらしい。 Webサイトでもリンクがあるが、コンタクト先にメールを送るようになっている。どこか1枚から作ってくれたりしないかな?


Macworld Expo SF 2009 – iPhone フレキシブルスタンド 対決

個人的に欲しいと思っているのは iPhone でちょっと長めの動画を見るときに便利(そう)なスタンド。手で持ちつづけるのはなかなか疲れるのであったらいいなと思っているんだけど、Expo 会場でいくつか見つけることができた。

ひとつめは In Your Face View Base という製品。土台の部分がクリップになっていてテーブルなどの端を挟むようにして固定するようになっている。

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クリップなのでテーブルの上に普通に置くという場合には向かないが、クリップの良さを生かしてたとえば液晶ディスプレイの端を挟んだり、車のダッシュボードやバイザーの端を挟んだりと「あっ、使いたいな」と思うときに使えるようちゃんと考えられている。iPhone 以外のスマートフォーンやゲーム機にも使える。

ムービーも用意されていたのでどうぞ。

2つ目は、カメラ三脚としてアメリカでも日本でも有名な Gorilla Pod。三脚用のカメラマウント(ネジ)に加え、吸盤やテープが用意された Gorilla Pod GoGo という製品が展示されていた。

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クネクネな足を利用していろんなところに巻き付けて固定することができるし、三脚としてテーブルの上に置くこともできる。旅行にちょうどいいかもしれない。

Gorilla Pod GoGo は会場で安売りもしてて魅かれたけど、巻き付けて使うシーンってあまりないし、三脚としても最近使ってるデジイチを支えるほど強くない (デジイチ用には Gorilla Pod SLR というのが別にある) と言われたのがひっかかって結局買わなかった。

こうやって見直してみると In Your Face View Base は車の中でハンズフリーで使うのにも便利そうだしいいかなぁと思ってしまった。会場ではほとんど通りすぎる程度だったけど、もう少し話しを聞いておけばよかったなぁ。


Macworld Expo SF 2009 – Ampli-Phone

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ここからはちょっとだけ iPhone 関連のグッズを紹介。

まず最初はノースホールの隅にあった Ampli-Phone というスピーカー。

こいつは電源なしで iPhone の音声を大きくしちゃうという優れもの。 原理としてはパッシブスピーカーと呼ばれるもので、iPhone の内蔵スピーカーから出る音の流れをうまく調整することで大きくしている。

これが、思った以上に音が大きくなるとともに、ちょっと古い感じになって聞こえてくるのが何ともイイ感じ。古い音源の再生にはとくにもってこいなスピーカーじゃないかと。

探してみたら他のサイトでも取りあげられていた。ちょうどムービーもあったのでどんな感じになるかわかってもらえるんじゃないかな。


Macworld Expo SF 2009 – Kensington Slim Blade Trackball

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周辺機器で有名な Kensington からは SlimBlade Trackball という新型のトラックボール。このトラックボールは従来の操作に加え、ボールをつまんで回転させるという新しいアクションを提供している。

このアクションは、あらかじめ用意されていた3つのモードにしたがってスクロール、ズームIn/Out 、ボリュームのup/down として使うことができる。 この機能は今のところ固定とのこと。

マウスにホイールが付いたり、トラックパッドがマルチタッチになったりする中、取り残された感のあったトラックボールだがこのアプローチは面白いんじゃないだろうか。

3月発売予定で、値段は $129.99 とちょっと高め。トラックボールって使ってる人はみんな絶賛するんで使ってみたいと常々思ってるけどどうかなぁ。


Macworld Expo SF 2009 – wazabee

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ノースホールでは wazabee というメーカがメガネなしの3D技術を紹介していた。ただし、スクリーンの前に貼る特殊なシート(偏光板)を置く必要がある。

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iPhone に付けてあったが、斜めにデコボコした、いかにもというシートで付けたまま通常の使用には向かない。タッチスクリーンにも対応してないし。

これで用意されていたデモムービーを見たんだけど、映像はたしかに3Dになって見応えがあった。ただ、ムービーは何でもオッケーというわけじゃなく、3D用に準備されたモノじゃないとダメと普及にはまだまだ障害がありそう。

この会社は iPhone 向けに 3DeeCamera というのを $0.99 で配布していて、これを使えば写真については角度変えて写真を2枚撮ったりすればうまく3Dの写真に合成してくれるらしい。 でもストアでの評判はあまり良くない。難しそうだもんなぁ。

と、一般的じゃないのはわかってはいるんだけど、こういうのって未来っぽくて好き。