Category: 03 コンピュータ

iPhone を先取れ!

先週の Macworld で発表されたApple の iPhone (仮称?)。クールな外観、操作感から注目を浴びているが、一番早く発売されるアメリカでも手に入れられるのがあと半年ぐらい後。 そうなると、たとえ一部でも先どりしたいと思うのがファン(おたく)心理(笑)。

コメントでも書いたが、まず実物がどんな感じの大きさになるのかを体験できるように iPhone のペーパークラフト が公開。

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続いて、W-ZERO3 のような Windows Mobile や Treo のような Palm 向けに、iPhone そっくりのラウンチャーが公開、しかし Apple からの警告を受けて公開がストップしてしまった。 詳細は TechCrunch の記事が詳しい。 まぁ、どっちのソフトも探せばまだどこかにあるんじゃないだろうか。

TechCrunch Japanese アーカイブ: Apple、またブロガーを脅す
今日(米国時間1/13)、Windows Mobileの携帯電話用にiPhoneのユーザーインタフェースそっくりのインタフェースを再現したという事実を報告しただけのブロガー多数に対して、Appleはまた似たような戦術を取った。

次に出てきたのは Macworld のキーノート中、ジョブズが持っていた iPhone から鳴った着メロが公開された。 キーノート中 1時間23分ぐらいのところでレッドホットチリペッパーズの曲を聞いている最中に電話がかかってきて鳴っていたヤツ。 確認のためもう一度見なおしてしまったよ。

最初は、ムービーから編集したと思われる mp3 版が公開されたが、さすがにまずいかなということであとで公開中止になってしまった (こちらのページにキャッシュへのリンクがあり、そこではまだ聞けるようだ)。
次に New York に住む音楽家が耳コピして楽譜におこした画像と、そのMIDIファイルが公開された。

iPhone Ringtone Sheetmusic: Let Angelic Tinkling Remixes Begin – Gizmodo
As the world embraces the iPhone ringer sound, we continue to dissect it here at the Giz, and now NYC musician Andy Neesley helps us out by transcribing the ringtone for us.
(世界中が iPhone の呼出し音によろこんでいるときにも、Gizmodo では引き続き調査がおこなわれいた。 そんあな中、 New York に住むミュージシャン Andy Neesly が着メロを楽譜にしてくれた)

この着メロ、メロディというほど長いわけではないがシンプルで呼出し音として結構イイ。 おれも、MIDIをダウンロードしてこの音をケータイの着信音にしてみた。 でも、どこかで聞いたことあるような気がするんだけどなぁ。

すでに、着信音にした人のムービーがあった。

これで着信があったとき、「あれっ、iPhone?」 なんて思われる…….わけないか。

iPhone 着信音知ってる人なんてほとんどいないわけだし。 ひとり「ムフフ」と心の中で笑うことにしよう。

さぁて、次はどんな先取りモノが出てくるだろう。


Macworld Expo SF 2007 観覧記 番外編 – こんなのもらったよ

サードパーティが元気だと、賑やかになるのがノベルティグッズの配布(笑)j。今回、会場を歩いていてもらえたちょっとしたグッズを紹介するとともに、展示内容も紹介したいと思う。

stamp.jpg 右の写真はアメリカで封筒を送るときに使う、39セント切手。 もちろん、封筒に貼って使うことができる本物。 これを配っていた PictureItPostage は、写真を専用のソフト(もしくはWebブラウザ)を使ってアップロードし、オリジナルの切手を印刷して送ってくれるというサービスをしている。

日本でも少し前にはじまったオリジナルデザインの切手ができるサービスだが、アメリカでもずいぶん前からサービスされている。 しかもアメリカでは、郵便を担当している USPS からライセンスを受けたいくつもの会社がサービスを競っている。その中でも PictureItPostage は数少ない Mac 用のソフトを開発している。 結婚、出産などのお祝いごとや会社の宣伝など用途は限られるかもしれないが、強く印象に残る切手ができそう。

parallels.jpg Mac 上で動く PCエミュレータ Parallels Desktop で有名な Parallels 社 のブースでは同社のイメージカラーであるオレンジを使ったボールペンをもらった。

昨年、いきなり出てきて Mac 上で Windows を仮想マシンとして実行できるソフトウェア Parallels Workstation (現在は Parallels Desktop for Mac という名前に変更) を発表した Parallels 社。 それまで主流だった Microsoft の Virtual PC が Intel Mac への対応の難しさから開発を断念したこともあり、今後の Mac 上で動く Windows エミュレータ の急先鋒となっている。

会場では、Parallels Desktop をインストールした Mac Book Pro 上で Windows XP, Windows Vista の2つを同時に実行するというデモを展示、しかも Coherency Mode と呼ばれる Windows アプリケーションと Mac アプリケーションのウインドウをならべて表示していた。 Safari と IE 6 と IE 7 を横に並べて確認できるよ なんて濃いネタも披露。 オレも Intel Mac を買ったら (まだ買ってないんかい!) 欲しいソフトの1つ。

codeweavers.jpg Parallels Desktop とは違った方法で Windows のソフトを実行させる CrossOver Mac というソフトを開発している codeweavers 社からは… ナニコレ?

codeweavers2.jpg 話を聞いてみたら、ワインボトルの注ぎ口に付けて注ぎやすくしたり、注ぎ終わりにたれなくするためのワインサーバーと呼ばれるもの。

CodeWeavers 社はオープンソースのWineと呼ばれるプロジェクトと密接に関わっていて、CrossOver Mac のコードも Wine プロジェクトの成果物がベースになっている。 そんなわけで、ワインを飲みやすくするワインサーバーをグッズにしていたのだった。

ちょうど、Macworld Expo に合わせて製品版が発表された CrossOver Mac だが、Windows をインストールしなくても Office (彼ら曰く、2000, XP, 2003 が動くらしい)、Quicken、それに今話題の Second Life といった Windows のソフトが Mac OS の上で実行できる。 ソフトの互換性は、日々高まっているがまだ完璧ではないので、まずはデモ版をダウンロードして自分の目的のソフトが問題なく動くか試して、購入して欲しいとのことだった。

グッズをもらったことでオレも書くきっかけができたわけで、ちょっとはビジネスの助けになったらうれしい。 来年以降もサードパーティが元気でいろいろ凝ったグッズがもらえるといいな。


Macworld Expo SF 2007 観覧記 その3 – ノースホール復活、サードパーティが元気

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2005年から使われなくなった Moscone センターのノースホール。 今年は Digital Lifestyle Experience と題し、2年ぶりに復活していた。

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ただ、 展示されている内容は iPod あり、 Mac ありとサウスホールと大して違わない。 いわゆる大企業のブースはなく、小じんまりとしたブースが多かったぐらいだ。 どことなく手づくり感のあるブースが多くなんかほほえましかった。

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サウスホールもブースでいっぱい。ちょっと変わったところでは Google がブースを出していた。 展示内容は Mac 版を出しているおなじみ Google Earth と、 Google Earth にも置ける 3D オブジェクトを製作できる Google SketchUp というソフト。 Google SkethUp はこれまで触ったことがなかったが、ものすごく簡単そうに作るデモを見て、家に帰ってきてからソフトをインストールしてしまった。 (たしかに簡単だけど、デモのときほど簡単には作れなかった。 慣れも必要か…。)

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あと、面白そうだったのが、IntelliScanner Mini というソリューション。 付属のバーコードリーダで商品をスキャンし、専用のソフトに登録すると商品情報を表示し、管理したりするのに使うことができる。
似たようなソリューションに数年前に登場した Delicious Libraryというのがあるが、こちらがCDや本に特化しているのに対し、IntelliScanner Mini は食品やワインといった情報も管理することができる。食品はどうやって扱ったらいいか思いうかばないけど、ワイン情報はコレクターには重宝されそう。 ただ、お値段が $299.00 とちょっと高め。

展示ホールの増加に象徴されるように、今年の Expo は参加企業が明らかに増え、見ていても「おっ!」 と思うようなモノがいっぱいあった。 iPod 関連の周辺機器はもとより、 Intel チップにスイッチし好評な Mac 用のソフトウェアを販売する企業や、Mac ユーザ向けのソリューションなど、今までの蒔いた種が一気に咲いた印象がある。 今年蒔いた iPhone や Apple TV は新しい種となるのか? 来年を期待して待とう。


Macworld Expo SF 2007 観覧記 その 2 – なんだか中途半端な Apple TV

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Apple ブースに向かうとまず出迎えてくれるのは来月発売予定の Apple TV のコーナー。

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SONY製のプラズマTVに接続されていて目を引くのだが、逆にそれがアダになっていたような気がする。 というのも、これだけ大きなテレビに写されると映像の汚なさも目立ってしまうのだ。

Apple TV とプラズマテレビは HDMI ケーブル を介して 720p の解像度で接続されていたが、再生する映像は iTunes Video Store で売られている 640×480 (まれに 320×240 っぽい映像もあった) どうしても引き伸ばして再生されシャープさの足りない、まれにブロックノイズものるというイマイチな映像になってしまっていた。 せっかくの HD テレビを使ったデモもこれでは台無し。

iTunes Video Store で買える映像を720p (1280 x720) にする予定はあるのか聞いてみたが、検討中という回答だった。 もともとジョブズはビデオやリビングへの進出に興味が薄かったが、 どうも Apple TV に関しては優先度が落ちているような気がしてならない。 iPhone の発表と同じ時期になってしまったのが不幸だったのだろうか。

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Apple TV の外観。 上面は Mac mini と同じサイズかと思っていたが、 実際は一回り大きいようだ。 (Apple TV が 7.7inchl (19.55cm) 四方 、 Mac mini が 6.5inch (16.51cm) 四方)。 見た目を Mac mini っぽくしてるのに、サイズを揃えてこないあたりも Apple らいくないというか中途半端な気が。

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背面のポート類の中で気になっていたのが USB ポート(一番左の電源ケーブルの隣)。 外付けのハードディスクや、テレビチューナーと連携して録画も可能か? なんて期待したのだが、このポートはサポート、およびメンテナンス用で、ユーザには解放されないと言っていた。

ということは、Apple TV はTV に接続しっぱなしの iPod と考えるのが正しそう。 映像を見るためには H264 か Mpeg4 に変換しないといけない。ソフトも追加できない。 まぁ、音楽をコンピュータの前じゃなくリビングでのんびり聞くぐらいなら使えるのかな? それだけなら Apple TV じゃなくてもこれまでにあった iPod を使ったソリューションでも十分なような。 iPod じゃない、Apple TV ならではの試みがもうちょっと欲しかった。


Macworld Expo SF 2007 観覧記 その1 – iPhone 見てきた

moscone.jpg 毎年おなじみ、会場となる Moscone センターの写真から。 今年は雨が少ないサンフランシスコベイエリア。 Macworld の行われている今週も雨はまだなく、晴の日が続いていた。 ただ今日は冷えこんで寒かったのが印象に残った。

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Appleブースに行ってみると、ブースの両端にある2台の iPhone のディスプレイのまわりには人だかりが…。そして、Apple の担当者の人が質問に答えるため、かつやんちゃする人がいないか監視するために立っている。 (帰る前に寄ったときはガードマンっぽい人が別に立っていた)

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iPhone どーん。 といっても、第一印象は予想していたより小さいというものだった。 スクリーンのクオリティ (広さ、明るさ、細かさ)はこれまでの携帯電話にはなかった素晴しいモノ。 スクリーンはタッチ用に作られてはいるが、指紋対策等は特にしていない、iPhone が発売されるころにはケースやプロテクタなどがサードパーティから出てくるだろうからそういったもので回避して欲しいということを言われた。

マルチタッチはあらかじめ iPhone 登録されているアクションしか使えない。 いまのところ、マルチタッチなアクションは、キーノートでもデモされた2つの指を使った、つまんだりはじいたりするアクションしかないらしい。 なので、キーボードでCtrl+A を同時に押すとか、3本、4本の指を使ってのアクションはできない。

ハードウェアは実際に動作するものに、デモ用のソフトを載せたものを展示しているとのこと。

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日本の人には大きさの比較になるか微妙だけど、左に写っているのは Treo というアメリカでは結構有名なスマートフォン。 Treo と比べると大きさの違い以上に厚さの違いが目立つ。

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iPhone の左側面の写真。 (こちらのリンク 作に詳細な写真が載っている) 黒いエリアが2箇所あるが、下側の大きい方のエリアはは2つのボタンで構成されていて、ボリュームの Up/Down になっている。 上側のエリアはストラップホールだと聞いた記憶があるのだが、隣でやっていたプレゼンではサイレントモードにするボタンだとか書いてあったような…。 Home 以外ボタンがないと言った記事を読んだ記憶があるが、わずかながら他にもボタンは用意されている。

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そして、あまり他のサイトでは見かけなかった上からの写真(笑)。
左の丸い穴はヘッドフォン&マイク用のジャック、その隣の小さな穴は何か取りだせるような感じになっていたので、SIMカードスロットかもしれない(未確認情報)。 そして、右にもボタンっぽいものが。 こっちがサイレントモードのボタンだったかな…? (あやふやですみません。 ディスプレイの方法の問題で会場では気づかず、家で写真を見なおしたときに見つけたもので質問できなかった。)

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さて、iPhone に沸く Apple ブース。 iPhone の紹介ステージを見ている右側の人たちと、その隣の Mac/iTunes/iPod 関連の展示コーナーの人たち。キーノートで Mac 関連の発表が何もなかったので Mac コーナーは寂しかった。 そんな今回の Macworld を象徴する1枚。

最後に、iPhone が展示されているムービー。 特に何かあるわけじゃなくて、YouTube 使ってみたかっただけです (昨晩はYouTubeがメンテ中で貼れなかった)。


AppleTV, iPhone 発表

世界中が注目した Apple のキーノート。 今年は、iTV 改め AppleTV と iPhone というまったく新しい2つのデバイスが発表されて終わった。

AppleTV は HD を搭載し据置型 iPodというたとえが正しいだろうか。 これまでPCで見たり、聞いたりしていたコンテンツを簡単にテレビ画面で再生できるようにしたというようなデバイスだ。 逆に言えばそれ以上の驚きがなくちょっと残念。 YouTube や Google Video などの連携や、たとえばニュースや天気予報といった情報を取ってくるといった機能も欲しかったと思うのだが、みなさんはどうだろうか?

そして、iPhone。 アメリカでもいろんなところで好評を得ているようだ この背景にはアメリカは(おそらく)日本以上にPDA+電話機能が付いたスマートフォンと呼ばれる電話機が大人気というのがある。 基調講演中でも比較されていたが Palm OS 、Windows Mobile ベースのデバイスや、日本ではあまり知名度はないがメール機能がすばらしく便利な Blackberry というデバイスなど、いろいろなデバイスが発売されている。

そんな中、満を持しての Apple 製スマートフォンがあれだけのワクワクするような機能持って登場したらもうたまらないという感じだろう。 もちろん、オレもその中の一人。 指を使った操作感ってどうなんだ? Mac OS Xベースらしいけどどれぐらいカスタマイズとかできるんだろう? ノートアプリケーションがあったけど、Newton みたく使えるかな(笑)? など、ほんとに待ちどおしい。

残念ながら iPhone は会場では触れないみたい。 キーノート中にジョブズも言っていたが、アメリカは携帯電話をはじめ通信機能をもったデバイスは FCC (Federal Communications Commission) という政府の機関が承認をもらわないと発売ができない。この認証作業がおよそ2ヶ月かかり、しかも認証中の情報は FCC の Webサイトで公開されてしまうため、ガジェットウォッチャーたちはFCCのサイトをチェックしてネタにすることも多い。 最近では Microsoft の Zune の情報が FCC のWebサイトから漏れて東芝製だとかHDが何ギガバイトだというニュースが流れた。 (FCCのページは ココ)。 Apple はこういった形でとっておきの新製品の情報がリークされるのを避けるために FCC の認証前に発表。 その代わりにMacworldで実機の展示ができなくなってしまったようだ。

さて、気づいた人もいるとは思うが、今年の Macworld の キーノート(基調講演) では Mac に関する新しい発表がなかった。 そして Apple の社名からも Computer がなくなり、いよいよ Mac (コンピュータ) 以外の分野に本格的に進出しようとしていることがうかがえる。 そういった意味でも、今回の Macworld は新なる歴史を刻んだものになるだろう。

今年ももちろん会場に行きます(木曜日に行く予定)。 いつものごとく、聞いて欲しい質問とかあったらコメントや右のフォームにて教えてもらえれば、会場で聞いてきます。


間もなく Macworld Expo San Francisco 2007

今年もあと12時間ほどで スティーブジョブズのキーノート を皮切りに Macworld Expo の展示会がはじまりまる。 詳細が発表されるであろう iTV や Mac OS X 10.5 (Leopard)、それに噂されている iPhone (iMobile?) や 新型 iPod や iMacなど、Mac 好きはもとより気になる人は多いのではないだろうか。

最近のAppleはキーノートを生中継しないので、一早く情報を手に入れるためには Apple 情報系サイトなどが会場から配信する、ライブ更新のページが主な情報源となるだろう。 テキストと写真による更新が中心だが頻繁に更新されるので緊張感と発表されたときの感動を共有することができる。

そんなライブ更新を予定しているサイトの一覧を見つけたので紹介しておこうと思う。

Who Else is Providing LIVE Macworld Keynote Coverage?
Although we would prefer you stick with our coverage, we feel it is important to know (and have the direct links to) everybody else will be providing live keynote coverage from around the blogosphere:
(我々としては自分たちの配信を見てて欲しいのだが、他にBlog界のどんな人たちがキーノートの配信を行うのか知っておくことは重要だと思う)
* AppleGazette
* AppleMatters
* ArsTechnica
* Daily Tech Talk
* Engadget

具体的なリンク情報は上の記事を参照して欲しい。

てっきりキーノートの会場には Wifi ネットワークが完備されていると思っていたのだがそうではなくて、携帯電話の通信ネットワークを使っての更新になるらしい。 そこまでして配信してくれているとはスゴイ…。

キーノートの行われる時間は、日本では夜中になるので生で追える人は少ないかもしれないが (サンフランシスコも朝9時からなので 仕事中に見ることになるわけだけど…)、その気のある人は上のリンク先から情報を追いかけよう(笑)。


オープンソースビジネスの転換期

オラクル、Linuxサポート事業に本腰–レッドハットとの真っ向勝負に挑む – CNET Japan
Ellison氏の発表によれば、Oracleの「Unbreakable Linux 2.0」サービスは、Red Hatのサービスに比べ低コストで、バグの修復が早く、法的な保護も手厚いという。

先週行われた Oracle Open World の基調講演でラリーエリソンが Linux ビジネスへの参入を発表した。 べつに大したニュースではないように聞こえるが、ビジネス向けの Linux の主流である Red Hat のビジネスと同じことを、別の会社がより安く行うというこのスタイルはオープンソースビジネス全体に大変な影響が及ぶようなものすごいことでないかと思った。

オープンソースビジネスの多くはプログラムのソースコードを公開(オープンに)し、サポートや研修でお金を稼ぐというものになっている。 つまり、製品を無料にし付加サービスでお金を稼ぐというモデルだ。 これはビジネスを行う会社が長い間そのプログラムの開発に携わっていたなど、そのプログラムのことを熟知している (= いちばん良いサービスを提供してくれる) という認識のもとに成り立っていた。

しかし、オープンソースを唱っているということは誰もが製品の核となるソースコードを手に入れ、オリジナルの開発者と同じか、それ以上にその製品のことを知ることができる。 今回、オラクルも Red Hat Linux のソースコードを手に入れ、Red Hat に関係するところを削って製品を作り直したというようなことを言っていたが、大きな会社であればあるほどこういった研究を行い、同様のサービスを安く提供することが可能になるだろう。

その結果、先にあげた 「その製品のこと聞くのに一番良い会社 = 開発者の会社」 という関係が崩れ、同じぐらい知っているならサービスを安く提供してくれる会社、名前が知られている大きな会社という関係が新たにできあがろうとしている。 ある意味あたりまえなんだけど、こういったことを表立って始めた会社は知らなかったので何だか目から鱗な話だった。

今までそのオープンソース製品を育ててきた人から市場を奪うのは心ぐるしい気もするが、一度ビジネスとして始めてしまったらこういった競争は避けられないだろう。 オープンソースビジネスは開発者だけの特権的なものではなくなってきたという意味ではオープンソースビジネスのコモディティ化とも言えるかもしれない。


Google Reader がすごくよくなった

ブログやニュースサイトを巡回するためのツールとして便利なRSS リーダ。

いまやいろいろなサイトやツールがRSSリーダの機能を提供しているが、オレはずっと 数年前に紹介した Bloglines を使っていた。 ところが、先週アップデートされた Google の RSSリーダ、 Google Reader がすごく便利だったので乗り換えてしまった。

便利に思ったところ1 – List View の 未読、既読管理

Google Reader でオススメなのが List View モード。 これまで Bloglines では、更新された情報を表示すると、全部のエントリが既読になってしまい、後から読みたいエントリは自分で「まだ読んでいないことにする」 (Keep New) をチェックしないと再び見られなかった。
RSSで講読しているサイトがが少ない間はそれでもあまり問題なかったのだが、増えてくると思わずリロードして読みかけのものが消えてしまったりするなど不便。 Google Reader の List View ではまずサイト名やエントリのタイトルが表示され、見たいエントリをクリックしたときに既読扱いになるのでそういった問題がない。
また、リスト表示なので一覧性が上がり、閲覧にかかる時間を短くできる。 Expanded View にすれば、これまでのような表示ができるようになっているのもイイ。 (Expanded View でもエントリをクリックしたりして、カーソルが移動するまでは未読状態のままになる。)

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便利に思ったところ2 – スター

Gmail でおなじみのスターマークも便利。 一度見たけど、後で使えるかもしれない情報だからとっておきたいという場合に使える。 Bloglines ではこの場合も未読マークを付けておくしかなかったが、こうすると普段見るときにいつも表示されて、ウザいと思うこともしばしば。

Google Reader ではスターマークを付けたエントリは Starred Items フォルダで見られるので、わずらわしさはない。 なのでエントリはその重要度に合わせて、既読、未読、スターの3レベルに分けるて管理できる。

重要なエントリならはてなブックマークのようなソーシャルブックマークに登録すればいいのかもしれないが、それもよりもお手軽に情報を残しておきたいときに便利。 いや、このお手軽感ならもしかするとソーシャルブックマークをおびやかす存在になるかもしれない。

便利に思ったところ3 – キーボードショートカット

Bloglines でもそこそこ実装されていたキーボードショートカット。 Google Reader でも結構作りこまれていて、慣れれば慣れるほどに使い勝手が増すようになっている。

Shift + n/p でのフォルダの移動
Shift + o でそのサイトの新規エントリを表示
j/k で閲覧
n/p でカーソル移動
m で 未読、既読の切り替え
v でエントリの内容を別ウインドウで表示させる

などキーボードから手を離さずにほとんどのことができてしまう。 これも Bloglines 以上に便利。

Google なのになぜか検索機能がなかったり (Browse >> をクリックすると、ちょっとしたのが出てくるぐらい)、フォルダ管理の部分がうまく動かないときがあったりと、まだまだベータっぽさ全開だが、今回の進化はとても称賛できる。 より進んだ検索機能、リスト表示でのソート順の変更、サイトの講読者数(Subscriber)の表示など これからもどんな進化を見せてくれるのか期待して待ちたい。


どのソフトがWindowsを遅くする?

TPCSv8 – Articles – What Slows Windows Down?
Any computer user that’s owned and installed software onto their computer knows that the more you install, the slower the beast runs. Most also know that it’s not just quantity and that what you install plays a large factor in how slowly your computer runs.
(どのソフトウェアを所有し、インストールしているどのコンピュータユーザもたくさんインストールすると遅くなることを知っている。 そして、ほとんどの人がソフトの数が遅くさせる大きな要素でないことも知っている)

Windows を使っている人は経験的に感じている、Windows を長い間使っていると遅くなる、ソフトをインストールすると遅くなる、といった現象。 最初のは 「Windows だから」 という明確な理由(笑) があるが、2つ目がソフトによって違ったり、1つ2つでは違いに気付かず気付いたころにはどれがものすごく遅くなった原因だかわからなくなったりする。

そんな疑問に、Virtual PC を使って Windows XP SP2 の環境を作り、そこにソフトをインストールする前と後で再起動にかかる時間がどれぐらい違うか調べてくれた人がいた。
ワースト10の結果はこちら。

ソフト名 遅くなり具合(%)
Norton Internet Security 2006 57.78%
1000 Fonts 40.00%
Kaspersky Internet Security 6.0.0.303 14.22%
Yahoo Instant Messenger 8.0 14.22%
AOL Instant Messenger 1.5 Preview 13.78%
McAfee SecurityCentre 11.56%
Kazaa 3 (+included crapware) 11.56%
Trillian 3.1 Basic 11.11%
VMWare Workstation5.5.1-19 11.11%
Microsoft Visual Studio2005 Pro. 10.22%

何よりも Norton Internet Security の遅くなり具合が目を引く。 Norton Internet Security 以外にも、Internet Security 系のソフトが上位に入っているのでアンチウイルス、ファイアウォールといったソフトは大きく影響するようだ。

次に目立つのが IM系のソフト。 何となく、遅くなるなぁとは思っていたがやはりそうだったか。 一番遅いと思った MSN Messenger より AIM や Yahoo! Messenger の方が遅いという結果はちょっと意外。 オレが使っている Gaim はIM系ソフトの中でも一番遅くなり具合の少なかった。 この点からしてもGaim おすすめです。

この結果でちょっと気になるのは測定方法が再起動にかかる時間だということ。

ソフトによっては起動や実行時の動作を軽快にするために、Windows起動時にプログラムをメモリ内に読み込ませたりするようなテクニックを使うこともある。なので、起動を遅くするから全てが悪いプログラムと言ってしまうのはちょっと言いすぎかもしれない。 ただ、 Norton Internet Security は絶対改良の余地があるはず。 Symantec もちゃんと作らないとユーザ離れが進むぞ。