実はアメリカでは、この返品制度が実にいい加減だったりします。個人経営のお店では返品不可な事もあるのですが、大体全国規模のお店であれば、食料品、DVD、パソコンソフトなどを除き殆ど返品できます。しかもそれが不良品でなく、開封して使用した後でも。

そう。アメリカでは return/refund のすごさには驚く。 どのお店も多くの人がリターンカウンターに並び、返品、返金をもとめる。 開けた商品を持ってお店をうろうろされても困るので、たいていのリターンカウンターは店の入口近くにあるところが多い。 そのせいで店が賑わっていると錯覚することも…。

オレも二重オーダーで同じものをオーダーしてしまったときとか、サイズを間違えたのでリターンとか普通に利用させてもらっている。 今も先日買ったDVDプレーヤがロードできないDVDがあったりといまいち調子良くないのでリターンしようとしているところ。

そういえばメーカに働いていたときに、アメリカで製品を出したときは売り上げがあっても30日はカウントできない。 という話を聞いたことがあった。 リターンされた製品のなかで、商品の値段が安く、お店のチェックを通り(客が壊れたと苦情を言わず)、程度のいいものは、Open Box (開封品) として割引きされて再び店で発売されるが、そうでないものはメーカに送り返される。 その分はメーカが払い戻すことになるので売り上げとしてカウントできないそうだ。 ちなみに返ってきた商品は機会があれば Refurbished (再調整品) としてふたたび世にでることもある。

古い話だが、 Newton MessagePad が最初に出たとき、その先進的なアイデアと技術に飛びついた人は多かったが、実際に手にしてみるとイマイチだったことからリターンが殺到して人々は Newton とは使えないデバイスの代名詞だと思い、Apple は大損失だったいうのがその業界では有名な話だった。