Newton テクノロジーがエミュレータで復活?

Wired News: Fans Keep Newton in Motion
Indeed, the Newton may be getting a new lease on life.
The first Newton hardware emulator will be unveiled at the show, which may allow the Newton operating system to run on other hardware, including full-color handhelds or Tablet PCs.
(実際のところ、Newton は新たな人生を迎えようとしているのかもしれない。
フルカラーのハンドヘルドデバイスやタブレットPCといった他のハードウェアで Newton オペレーティングシステムを実行できる初めての Newton ハードウェアエミュレータがこのショーで公開される。)

う、見逃がすところだった。 Newton というのは Apple Computer が 1994年に発表し、PDAというジャンルを開拓した歴史的なデバイス。 メモを進化させたような自由な入力の仕方が気に入り、オレも一時期ハマっていた。ところが 1998年 2月に Apple Computer はNewtonに関連する全ての開発を凍結。 製品としての Newton の命は終わってしまった。

しかし、Newton は設計がしっかりして、開発キットも公開されていたことからユーザによる開発は続けて行われ、当初サポートされていなかったATAタイプのフラッシュメモリ、ワイヤレス接続、Bluetooth、といった技術がサポートされていき、熱心なファンは使い続けていった。 (残念ながらオレはアメリカに来たところで使用を中止してしまった。)

そんな中、Apple Expo が開かれていたパリで土曜日に開かれる World Wide Newton Conference。 ここで、Newton のハードウェアをエミュレートするソフトウェアが発表されるらしい。

Wired に載っている写真を見ると現在は Mac OS X上で動作するようだが、今後は Linux や NetBSD といったオープンソースプラットホームで提供したいと考えているらしい。 これにより、最近のLinuxベースの Zaurus の上で Newton OS を動かすことも期待できる。

最近は、PDA の在り方について問われるような記事も見られるようになったが、電話帳的な使い方なら携帯電話、スケジュール帳としては一覧性のよい紙の手帳で十分。PDAとしては何度でも書いたり、消したりできるというメモというジャンルでアドバンテージがあると今でも思っている。 そこをきっちり押さえていたNewton が久々に話題になったのは単なる偶然ではないような気がする。


2 Comments

  1.  Newton の開発者の一人(スティーブ・キャップス)としばらく一緒に働いたことがありましたが、すごいエンジニアで、とても勉強になりました。
     ちなみに、私も米国(シアトル)で働くエンジニアです。もう14年になりますが、米国でがんばっている日本人のエンジニアの方に会うことが少ないので(今も求人をしているのですが、中々見つからなくて…)、このブログを発見して楽しく読ませてもらっています。

  2. はじめまして。
    Steve Capps は Newton の開発時にもいろんな逸話を残していたのは本などで読みましたが、実際に一緒に働いた人から聞くと一段と真実味が増しますね。
    Satoshiさんのブログも僭越ながら視点が似ておられるというか、私の興味のある(けど、私では知識や経験不足から書けないような)内容がわかりやくまとめられていてとても興味深く読ませていただきました。

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