少し前のエントリで触れたアメリカの放送事情。 昨年の時点では地上波は2009年2月17日でアナログ放送を止め、デジタル放送に切り替わるという予定だったが約4ヶ月後の 2009年 6月12日に延期となったようだ。
この延期はデジタル放送を見るためのコンバーターのためのクーポンの予算が底をつき、未だにコンバーターを手に入れられない多くの人のための救済策とのこと。以前のエントリではデジタル放送が見られない人は300万人とのことだったが、別の調査ではなんと650万人以上との結果も出ているらしい。
ただ、これまでさんざん「2月17日がデッドラインだ」、「あと1ヶ月切った」などCMやニュースなどで訴えてきたため、「やっぱ6月になりました」というのは視聴者が混乱してしまうし、テレビ局も4ヶ月よけいにデジタルとアナログの放送を続けるためのコストが重んでしまう。
延期のためには法案の可決が必要だったが、まだ移行できていない人が多くいる事実と、視聴者が混乱するという問題との間で議会のほうも二転三転した。
このデジタル放送延期法案はまず1月26日に上院で可決。延期が決定したかと思ったその2日後1月28日に下院が2/3の賛成に足りず否決。やっぱり2月17日かと思ったら、2月4日に下院では再投票が行われ過半数が延期に賛成したためやはり延期というのが現在の状況。 (このヘンよくわかってないんだけどアメリカの議会ではそういうことになっているらしい)
延期が決まったとしても、アナログ放送を打ち切るかどうかはテレビ局が決められるためチャンネルによっては6月12日より前にアナログ放送が止まる場合もあるらしい。
こうやって体験してみると国全体でのシステムの移行はものすごく大変なことがわかる。オレは4ヶ月後もまだグダグダ言ってそうな気がするので、延期なんかしなくてもいいんじゃないかと思うんだけど、まぁやはり大人の事情ってのがあるんだろうな。
参考:
コメントする