昨年からはじまったサマータイム期間の延長。 今年も、このあと数時間後 3/9 の午前2時から半年以上にわたるサマータイムが始まる。 具体的には、午前2時になると、時計が勝手に1時間進み午前3時になる。

サマータイムの正式名称は Daylight Saving Time (デイライト セービング タイム) と言い、長くなった日照時間を有効に使うために用意されている。 日没が8時過ぎになるので、6時ぐらいに仕事を終えたあとの時間を趣味として有効的に利用できたり、日が長くなった分、照明などの消費が抑えられるという省エネとしての意味合いもある。

ところが、Gizmode (英語版) 経由、 USA Today にこんな内容の記事が出た。

Study: Daylight saving boosts energy use – USATODAY.com

For Benjamin Franklin, daylight saving time was about saving candles and for modern lawmakers, it’s about electricity — but a recent university study found it might actually cost more energy when the nation resets its clocks Sunday.

(ベンジャミンフランクリンにとっては、デイライトセービングタイムは近代の政治家たちのろうそくを節約するためのものだったが、電気を節約するためのものだ – しかし 最近の大学の研究によって、国が日曜日に時計を調整することでより多くのエネルギーが消費されることになるかもしれないということがわかった)

インディアナ州は、地域によってサマータイムを採用していないところがあったのだが2年前に強制的にサマータイムが導入されることになった、そこでその地域の電気代の違いを調べてみたら、なんとサマータイムを導入した後の方が電気代が高くなったという結果が出たらしい。

照明費はサマータイムの目論見どおり下がっていたのだが、日照時間が延びた分、冷房代がかかるようになったため、トータルとして電気代が上がってしまった。 その差は1世帯あたり年間 3ドル とそんなに大きくないが、インディアナ州全体でみると 860万ドルにもなるとのこと。

昔は照明が一番のエネルギー消費だったのかもしれないが、多くの家でエアコンが活躍している近年ではエアコンのエネルギー消費を気にしないと正しい計算はできないというのは、誰もが納得だろう。

このあたりも、日が落ちれば涼しくなるんだけど、なかなか日が落ちないから寝る直前までウチの中が暑かったりするんだよなぁ。 (ウチのアパートは西日が直接当たるので特別なんだけど) 今年はエアコンを買おうかと思っていたところだった。 サマータイムで電気代が上がりそうな例がここにも…。

Gizmodo の記事には、補足でサマータイムが延長されたことによる電力消費のシミュレーションはまだ行われたことがないと書いている。 そろそろ、エアコンやらコンピュータやら最近の電力消費事情を考慮したシミュレーションを行って白黒はっきりさせて欲しいね。