広告収入で曲は無料、SpiralFrong は iTunes Store を越えるか

無料音楽配信サービス「SpiralFrog」、サービス開始 – [モ]Modern Syntax

わーい、なんだかよくわかんないけど無料だ、無料だ、わーい、わーい、と喜んでアクセスしてみるも・・・

At this time, the SpiralFrog Web site is available only to residents of the United States of America and Canada.

ということで米国とカナダ在住の人のみ利用可能なようです。残念。

アメリカにいるのにモダシンさんのところで知った(笑)音楽配信サービス SpiralFrog 。 せっかくアメリカにいるので試してみた。

SpiralFrog はWebページの広告収入によって、曲ファイル (DRM付きのWMAファイル) を無料でダウンロードさせてくれるというサービスを提供している。 しかも、インディーズアーティストだけではなく、 Gwen Stefani (グウェンステファニ)や Maroon 5 (マルーンファイブ) といった有名アーティストの曲がダウンロードできるというからすごい。

アメリカから SpiralFrog にアクセスすると以下のようなページが見られる。

spiralfrong.jpg

見たところ普通のサイト。 広告も強制的に見せられるというわけではなく、普通のバナー広告が表示されるだけ。

ユーザ登録を済ませると、登録完了とクライアントソフトをダウンロードするためのリンクが書かれたメールが送られてくる。クライアントソフトの動作環境は OS が XP か Vista で、Windows Media Player 10 か 11 が必要になる。 Mac は未対応。

インストールされたクライアントソフトはタスクトレイに常駐する。 このソフトはブラウザのファイルダウンロード機能を使わずに曲を マイドキュメント の下に保存するためと、DRM管理のために使われているようだ。

downloadable.jpg

ダウンロード可能な曲は上の写真のようなアイコンが表示されるので、それをクリックするとダウンロードが開始される。 先にも書いたが、ダウンロードはインストールしたクライアントソフトを経由して行われるため、ページを移動してもダウンロードは続けられる。

downloading.jpg

アルバムを一括でダウンロードというのもできるのだが、1曲ダウンロードが終わるたびに DOWNLOAD NEXT ボタンが現れ、クリックしないと次がダウンロードされないようになっている。 曲を大量にダウンロードされないための仕組みだと思うがとてもメンドくさい。 

confirm.jpg

でも、これに耐えてダウンロードが終わればwma ファイルがハードディスクに保存され PC か wma に対応したデバイスで好きなときに曲を聞くことができる。  (残念ながらCDには焼けないし、iPod にも対応していない)  また、30日に一度は SpiralFrog の Webサイトに行き Renew ボタンを押さないと聞けなくなってしまうらしい。

PC で音楽を聞く機会の多い人にはとてもいいサービスだと思う。 そうでなくても無料ということでどんな曲やアルバムなんだろうと試聴のような形で価値は多いにあるだろう。 

また、アーティストやアルバム情報の下に表示される Similar Artist (似たアーティスト) や Followers (影響を受けたアーティスト) や Recommend (リコメンド) といったところから、懐しい名前や、そういえば聞いてみたかった名前を見つけダウンロードできたりするとなかなか嬉しくなる。

similar.jpg心配なのが広告の存在があまりにも無さすぎる。 広告が控えめだからか曲のダウンロードに集中しているからかはわからないが、このサイトにいる間広告なんてほとんど気にしなかった。  広告収入で運営されているわりに、これでは売り上げが伸びないんじゃないだろうか。 そうなるとサイトそのものの存在が危ぶまれる。

オレの感覚としては SpiralFrog は音楽版の図書館といった感じ、必要なら続けて借りればいいし飽きたのなら消せばいい。 デジタルだから扱いは簡単だし、気軽に聞くには割といいシステムじゃないかと思う。  ショップに特化した iTunes Store への影響は少しはあるだろうが、住みわけは可能だと思う。   ぜひ、音楽を聞くための選択肢のひとつとして存続しても欲しい。


2 Comments

  1. 詳細レポートを興味深く読ませていただきました。
    たしかにひとりあたりの曲のダウンロード数を考えると広告費だけでまかなえるのかって不安になりますね。
    でも、こういうのが成功して日本でも同じようなのが始まるといいなあ。

  2. エントリを書いてからも、アーティストを発掘するのが面白くって見つけてはとりあえずダウンロードしてます。 その間、広告は2、3回クリックしたかな。 ダウンロードしすぎと自分でも思う…。
    そのうち、1日10曲ぐらい(1アルバム分)とか制限が付きそうですね。でも、続けてもらえるならそれぐらいならアリです。
    アメリカでも音楽や映像配信のいろんなサービスが出てきていていろいろ模索している感じがします。是非、日本でもと思いますが、日本ではここまで冒険できなさそうだなぁ。

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