SANYO(三洋電機)が携帯事業から撤退を考え、売却先を探しているらしい。
SANYO はアメリカでは Sprint/Nextel というキャリアに端末を提供しているが、それより影響を受けそうなのが同じネットワークを使った在米向けMVNOサービスを提供している KDDI Mobile だろう (以前のエントリ)。
SANYO は KDDI Mobile 向けに日本語の表示、入力できる携帯電話を提供している。 撤退となっても、即出荷が止まることはないだろうが、引き継いだ会社としてはアメリカで事業を続ける相当のメリットがない限り続けるとは思えない。
昔は Sprint の端末と言えば SANYO というイメージが強かったが、最近は Samsung, Motorola といったメーカもいろんな携帯を販売してきて苦戦しているように見える。 このままだとアメリカ市場から撤退となる可能性が高そう。
唯一の可能性としては、京セラがSANYOの事業を引き受けた場合だろうか。 京セラは同じく Sprint/Nextel 向けMVNOの Virgin Mobile 向けに端末を提供している。 京セラのアメリカ事業もうまくいっている感じではないが、京セラがアメリカ市場にまだ興味があるのならSANYOの事業を引き継ぐのはいいチャンスだと思う。
日本の携帯メーカにとってアメリカ市場は鬼門のようだ。 SANYOの前にも SHARP,NEC,Panasonic などが参入したがいずれも撤退に終わっている(ソニエリはSonyの名が付いて今もがんばってるけど、実質その前身のEricssonなので別扱いとする)。
原因のひとつはアメリカ人的に端末に魅力がないところだろうか。 アメリカでは通話以上の機能はあまり魅力がなく、日本でウケる機能てんこもりなところは気づいてもらえないことが多い。 これは機能をちゃんと理解しない、いいかげんなアメリカのショップの店員に依るところもあるだろう。 その結果、よくわからない機能が増えて値段が高い端末は敬遠される傾向にある。
アメリカ市場は規模が大きいだけに、うまく展開できれば旨みも大きいと思う。 是非、京セラにはSANYOの事業を引き継いでもらって、アメリカにおける日本メーカの携帯事業を続けてもらいたい。
2007年9月16日 at 10:21 PM
的を得た考察でしたね。
アメリカでのビジネスも苦戦なのかぁ。
ちょっと、考えさせられますね
2007年9月19日 at 8:00 AM
ありがとうございます。京セラに決まったみたいですね。車社会というのがイチバンの原因だとは思うのですが、アメリカでは携帯電話の使われ方が日本とは違うのでそれに合わせたモノを作っていかないと難しいんでしょうね。
日本のメーカはいいモノを作ることはアメリカ人も認めているので京セラにはがんばって欲しいところです。