KDDIもiPhoneについてアップルと交渉–auの冬商戦は苦戦中:モバイルチャンネル – CNET Japan

ただし、小野寺氏によれば、アップルはGSMの次にW-CDMAへの対応を考えているようだという。KDDIとしても利益を上げられるビジネスモデルを確立することが難しいといい、auでの投入は見送ることになりそうだ。

iPhone の日本での販売権をめぐる戦いが繰り広げられているようだが、なんとしてでも欲しいと動いている NTT Docomo や Softbank に比べると au (KDDI) はちょっとは冷めた様子。 でも、オレは KDDI の対応が正しいんじゃないかと思っている。
もちろん、iPhone を日本で発売すれば、Apple ブランド、iPhone ブランドということであっという間に十万台ぐらいの売上げは記録し、ヒット商品になるのは確実だと思う。
しかし問題はそれから。 アメリカの携帯キャリアは日本のように、冬モデルや夏モデルといった決まった時期に端末を販売するということはしてないし、そもそも 905シリーズ、Xシリーズのようなシリーズ展開をしているわけではない。 機能は端末ごとにまちまち、発売時期や期間もバラバラというのがアメリカの携帯事情。
こんなアメリカの携帯文化の中にいる Apple が携帯キャリアのシリーズ展開に合わせて製品の開発や販売をしてくれるとはとても思えない。
開発という点では、たかだか十万台のために Apple の開発者が iMode ブラウザ や デコメ といった仕組みに対応してくれるとも思えない。着うたなんて iTunes Store とカブってるので実現なんてありえないだろう。
iPhone は間もなく SDK がリリースされるようなので、それを使って3rd パーティが開発し携帯キャリア側でバンドルするような方法もできなくないが、アメリカのように Apple Store でも販売されることを考えるとこのヘンの仕組み作りも大変だろう。
1年ほど前に MotoRAZR が NTT Docomo から発売されたときも同じことを思ったが、このときは勢いだけで売ってすぐ販売終了という手でうまく逃げた感がある。 鳴り物入りで投入される iPhone に同じ手が使えるかどうか…。
iPhone は日本の携帯文化の中では物凄く異端な存在。 ヒットは保証されているだろうが、うまく付きあっていくには相当の努力がいるだろう。 単純に機能比較すると今のところ iPhone は日本の携帯電話と比べると勝てる点は少ないという事実もある。 ある程度のブームが去ったところでジワジワとダメージを受けるようなことにならないことを期待したい。 いっそのこと、iPhone は Apple Store だけで売ってキャリアは裏方に徹する (契約料だけで稼ぐ) ぐらいの割り切りをした方が幸せになれるかも。