Wired News – 人気ドラマのDVD化を阻む高額の楽曲使用料 – : Hotwired
『アリー・my Love』にいたっては、使用楽曲の高額なライセンス料のために、米国では第1シーズンの中からいくつかのエピソードをセレクトしたDVDのみが発売されている。イギリスでは、異なる内容のライセンス契約がなされているため、第5シーズンまですべてのDVDを入手できる。

最近はアメリカでもテレビ番組のDVD化が流行っているが、確かに Ally McBeal (アリー my Love) はまだ完全DVD化されていない。 それがこんな理由だったとは驚いた。 そういえばこのサイトおすすめの日本未公開ドラマ Keen Eddie もDVD化にあたって音楽が差し替えられていた。

そういえば、アメリカのテレビ番組あるいはテレビCMで曲を書きおろして使うということはあまりなく、雰囲気にあった有名な曲を使うというパターンが多い (Ally はタイトルソング “Searching My Soul” が書きおろしだったが、こういった例は稀)。 日本のように新曲のタイアップという考えかたは浸透していない。

勝手な想像なのだが、こうなる一つの背景にラジオが関係しているような気がする。 アメリカに来てラジオを聞こうとして驚くのはラジオ局の多さ。チューニングしようとすると次から次へのラジオ局がみつかるため好みのラジオ局を探すのも一苦労だ。

そして、ほとんどのラジオ局は、DJが語るというより曲がどんどん流される。 そうなるとラジオ局が用意しているストックも底をつくので1日の間でも同じ曲が何度も何度も繰り返され、アメリカ人の中でスタンダードが築かれる。 そのようにしてスタンダードになった曲を使うことで、テレビ番組やテレビCMの知名度を上げようというわけ。 逆タイアップという感じ。

ま、結果として音楽の価値が上がり、曲の使用料が跳ね上がってDVD化ができないといった別の問題をおこしてしまっているのでいいのか悪いかわからないが、オレとしてはいいと思った曲をじっくり味わえるこの土壌はキラいじゃない。