Let it be … naked

1969年、ザ・ビートルズはシンプルで原点に立ち戻ったアルバム『ゲット・バック』を制作しようとしていたが、それは決して発表されることはなかった。
そして、今2003年11月、このアルバムは、素晴らしいアビイ・ロードのデジタル・テクノロジーによって『レット・イット・ビー … ネイキッド』として蘇ることとなった。今まで決して聞くことのできなかったザ・ビートルズのオリジナル・セッションの音源の発売が遂に可能となったのである。

先日の Paul McCartney in Red Square といい、何となくビートルズづいてる今日このごろ。 この話題にもやっぱり触れておきたい。

Get Back は…懐しいなぁ、中学のとき名古屋のレコード屋で海賊版買った記憶がある。 もちろん収録されている曲は今回の Let it be… naked に比べると全然違っていたけど、 Get Back という名のついたアルバムはファンにとっては憧れのアルバム。 未完成だったからこそどんな感じなんだろうと人それぞれが思いをめぐらせた Get Back があった。

個人的には新アルバムの曲のラインナップは多いに賛成。 外れた曲は特徴的だけど中途半端だったし、Don’t Let Me Down は映画 Let it be の中でもギターリフを何度も練習するシーンがあるぐらいGet Back セッションの象徴的な曲だ(11/11 追記: この一文は勘違い。 ギターリフを練習してたのは Don’t Let Me Down じゃなくて I’ve Got a Feeling だった)。 Get Back, I’ve got a feeling, Don’t let me down にライブ一発録りのワイルドさを期待したい。

今回、何とか形になって世に出ることになったのはきっとジョージハリスンの死が少なからず影響を与えたのだろう。 オリジナルの Let it be のプロデューサーである フィルスペクターは ジョージがソロアルバム製作で知りあってつれてきた人物。 そんな彼の仕事を否定するかのように、これこそ真実と新しいアルバムを出すのはフィルスペクター本人以上にジョージに対し失礼だと考えていたとしても不思議ではない。 同じように映画 Let it be がDVD化されるのも、映画中のポールがジョージの演奏をけなすシーンを気にいらなかったジョージが亡くなったからとい話もある。

リリース情報を見るとこのアルバムのプロデューサが書いていない。 ジョージマーティンはもう引退してるし。 アンソロジーのときのようにジェフリンか? それともポールマッカートニーか? もともと Get Back セッションは ポール主導で行われてきたし、ポールは The long and winding road の Let it be 収録バージョンが嫌いと公言して、ライブではずっと違うアレンジの演奏をしてきたことは有名だ。

にしても、アルバムタイトルが Let it be がらみになってしまったのは Get Back というタイトルより Let it be の方が売れると考えたのだろうか。


1 Comment

  1. The Beatles – Let It Be … Naked (ザ ビートルズ – Let It Be … Naked)

    アメリカでもこの前の火曜日に発売になった Let it be … naked。 Apple Computer はiTunes…

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