各国のレベルが上がってきたことと、選手のモチベーションの低下でここ数年世界一から遠ざかっているバスケットボールのアメリカ代表チーム。 復活への第一歩として、8月中旬から、南北アメリカ大陸の国々の代表が戦う FIBA Americas Championship 2007 に参加していたが見事優勝することができた。

これまでの国際大会での敗戦をうけ、この大会では Kobe Bryant (コービー ブライアント), Michael Redd (マイケル レッド) , Tayshaun Prince (ティショーン プリンス) といった外からのシュートが決められる選手、ディフェンスのうまい選手を新たに追加し、PG に Jason Kidd (ジェイソン キッド)、Chauncey Billups (チャウンシー ビラップス) というパス出しの上手い選手を入れることでオフェンスに幅をもたらした。

この構成は大成功だったと思う。 これまでの試合で見られた攻めあぐねるような展開がほとんどなく、安定した攻撃力を見せてくれた。 各選手がフリーの選手を見つけパスを出すように心がけていたし、 Jason Kidd から出されるパスはあらためて彼のすごさを見せつけてくれた。 そのパスを受け、より確実に決められるようになった LeBron James, Carmelo Anthony の成長も見逃がせない。

ディフェンス面では早めのプレッシャーで相手のターンオーバーを誘ったり、最後までシュートブロックを諦めなかったりなど悪くない。 ただ、アルゼンチン戦などでピックアンドロールのカバーリングが遅れるときもありこの辺はもう少し練習が必要という感じ。

これまで苦手としていたプエルトリコやアルゼンチンを破って全勝で優勝できたが、アルゼンチンは ジノビリなど主力を欠いての構成だったのでまだ真価は計れない。 この大会の優勝で北京オリンピックの出場権を獲得できたので次のオリンピックではぜひ優勝して目指して欲しい。