買いたいのはディスク? コンテンツ? それとも音楽の自由?

ITmediaニュース:超低価格のYahoo! Music Unlimited、競合音楽サービスに影響
買い手の皆さんは慎重に。
 これは、インターネットポータル大手のYahoo!が、オンラインでの楽曲購入に大金を投じている何百万人ものユーザーに対して伝えようとしているメッセージだ。Yahoo!は、今後は楽曲を購入して所有するというやり方は主流ではなくなると考えている。

米 Yahoo! が音楽配信サービス Yahoo! Music を開始した。 100万曲が年会費 $60 (月々 $4.99)、もしくは月会費 $6.99 で音楽が聴き放題になるというもので、これまでの同様のサービスに比べてとても安い金額でのサービスとなった。

iTunes Music Store やアメリカのCDショップでは アルバム1枚 約$10 で販売している。 2ヶ月に1枚程度 アルバムを買い続ける人にとっては Yahoo! Music は割安になる。 この価格体系になって始めて、ケーブルテレビと同じように毎月お金を払って100万曲にアクセスできのはアリかもしれないと感じた。 さっそく契約してしまおうか と思ったが、重要なものが足りないと思ってやめてしまった。

足りないモノとは音楽を再生する自由だ。

今のサービスは Yahoo! Music の曲はマイクロソフトの Windows Media Audio フォーマットになっていて、 PC か ポータブルデバイスを使うしかないらしい。 つまり、車のCDプレーヤや、家のステレオに接続しているDVDプレーヤで聴けない。 そのために、Downloadble な音楽データを安く販売しているようだが、それなら Yahoo! Music じゃなくてもいい。

皮肉な話だが、音楽データをオンラインで手に入れられるようになっても再生はCDというメディアに頼っているのが今の現状ではないだろうか。

iTunes Music Store はその発表のとき、自社の iPod はもちろんのこと、CD への書き込みが可能なことをアピールしていた。 iTunes Music Store から音楽を買った場合、その後は今の世の中で一番、ポピュラーなフォーマット(つまり CD)に変換でき、どこででも聴くことができる。 また、CDにさえなってしまえば多少の音質の低下はあるだろうが、将来ポピュラーなフォーマットが変わった場合も、きっと変換でき、またどこででも聴くことが可能だろう。 この自由のために iTunes Music Store にお金を払っているような気がする。

「楽曲を購入して所有するというやり方は主流ではなくなる。」 というのは、長い目でみれば正しいとは思う。 しかし、その前に曲をCDに焼くことができる、もしくはCDに変わるぐらいポピュラーな、そのフォーマットを再生する環境が普及するということが必要になるのではないだろうか。


1 Comment

  1. 日本でも音楽の自由が! iTMS 上陸

    いやー、日本のみなさんおめでとうございます。
    レコード会社が渋ってるから最初は曲数が少ないのかと思ったら、海外のレコード会社からの許可を結構もらってきて、いきなり 100万曲 も準備してきたのはすごい。 値段にしても多くの人が納得できるつけかたをしてきて、ア…

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