アメリカのガソリンはエタノール入り?

先日、いつものガソリンスタンドでガソリンを入れていたら、見慣れないステッカーに目がいった。

Ethanol.jpg

この製品は、容量にして最大10%のエタノールを含んでいます。 エタノールブレンドのガソリンに関する情報はお店の中で見ることができます。

え? Ethanol (エタノール)? 化学の研究者とかが酒代わりに飲むアレ? ガソリンに混ぜていいのか? というか、ガソリンを90%に薄めてるってこと? と気になって調べてみた。 使っているガソリンスタンドは 日本にもある Shell 。 というわけで Shell のサイトへ行ってみたらこんなことが書いてあった。

Shell in the US – Shell Oxygenate Policy
Do you always replace MtBE with ethanol?
(Shell はいつも MtBE に替えてエタノールを使っているの?)

No. If MtBE is banned or otherwise unavailable in an area, or if that area does not require the use of oxygenated fuel, then Shell Oil Products US/Motiva can produce fuel with other blend stocks.
(いいえ。 もし、MtBE が禁止されていたり、そのエリアで手に入らない場合や、そのエリアが oxygenated fuel (酸素化燃料?) の使用が必要でなかった場合は Shell/Motiva は燃料を他の材料とブレンドして精製します。)

どうやら エタノールは MtBE という物質の代替品のようだ。 そういえば MtBE は昨年からニュースで度々話題になっていた。 MtBEは添加剤のような形で使われているが、発ガン性物質であり、しかもガソリンスタンドの貯蔵タンクなどから漏れて、地下水に入りこむことで問題になっているとのこと。 そして、カリフォルニア州では2004年からMtBEの利用が禁止になった。

この辺の経緯に関してはこちらのサイト に詳しく書いてある。

エタノールそのものは危険な MtBE に代わって、ガソリンの添加剤として使われているようだ。 しかもエタノールはトウモロコシなどの農産物から作られるというクリーンな燃料。 というわけで、エタノールが入っていても問題はなかった。


5 Comments

  1.  私の住むシアトルでは、冬場はガソリンにアルコールを添加して売らなければならないという法律があります。アルコールを入れると、ガソリンの燃焼時に酸素を供給する役割を果たし、より完全燃焼に近い形でガソリンが燃えるそうです。曇りがちで空気が停滞しやすい冬は、排ガスも出来るだけクリーンにしようという工夫です。

  2. 法律化しているのはすごい。 カリフォルニアも今は MtBE 禁止で代わりに使っているけど、いずれ必須になるかもしれないですね。
    それに完全燃焼を助けるということは、一酸化炭素などの有害物質が減るということで、エンジンにも環境にも優しいということだったんだ。

  3. へぇ~~~。
    アメリカのガソリンってそうなんだ。
    MtBEってよく知らないけど、エタノールが混ざってるんだ・・・・って、思ったところで、よく考えたら水抜き剤ってエタノールだった。水抜きしなくていいから楽かも。。。

  4. 古くは鉛、最近は MtBE、これからはエタノールって感じで、エンジンのオクタン価を上げるため添加剤として使われてるみたいです。
    水抜き剤もエタノールなんだ。 同じ効果が期待できるかどうかはわからないけど、実は相当スグレモノなんだ、エタノール。

  5. 10%のエタノールを混ぜるだけで、
    一酸化炭素:25-30%減
    二酸化炭素:10%減
    となるそうです。引用は以下のURLからです。
    http://www.ethanol-crfa.ca/enviro.htm#chart

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.