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とうとう決勝まで来た USAバスケットボール。 予戦リーグで一度対戦し圧勝したスペインとの対戦で、結果は 107-118 という差で USAチームの勝利。 USAチームは国際大会では2000年のシドニー五輪以来、8年ぶりの金メダルとなった。

いやー、試合はUSAチームがかろうじてリードを保ったまま進んだが、引き離しては追いつかれ、また引き離しては追いつかれという展開が最後まで続き、残り2分ぐらいまでどうなるかわからない面白い試合だった。

前回の試合と違ったのは、何よりもスペインチームのゴールへの執念。 予戦と決勝ではここまで違うのかというぐらい積極的なプレイが目立った。 USAチームはコービーブライアント、レブロンジェームズが1Q早々にファウルトラブルになってしまい、チーム全体も積極的なディフェンスがとりにくいというのもあったが、それ以上にUSAディフェンスを翻弄したプレイやリバウンドで圧倒したりといったシーンが目立った。

スペインチームのゾーンディフェンスもこの試合はいい感じで効いていたなぁ。USAチームのオフェンスにムラができたのもUSAチームがリードをキープできなかったひとつの理由だろう。

最後はほんとギリギリという感じだったが、オレがバスケの試合を見はじめて、USAチームが初めて国際大会に優勝した。最後は選手たちもほんとうにうれしそうだったのが印象に残る。

今回は、3ポイントの距離が伸びたことや、中国の観客がUSAチームびいきだったため、USAチームの選手たちがホームコートのようにプレイできたという点で有利だったのかもしれないが、勝ってあたりまえのチームが勝ち続けなきゃいけないのは大変だっただろう。

2年前の世界選手権のころから作られたこのチームはこれで一段落のようだ。次の2年後の世界選手権では新チームでまた真価を問われることになるだろう。

USAバスケチームの話が続く...。 準決勝のアルゼンチン戦は 81 - 101 で USAチームの勝利、前回のオリンピックで負けた雪辱を果たすことができた。

試合は、USAチーム優勢で始まり、NBAでも活躍しているアルゼンチンの Manu Ginobili(マヌ ジノビリ) が1Q途中で足をくじきベンチに下がった隙にリードを20点差にまで広げ決定付けた。 2Q でアルゼンチンに10点リードを奪われ、「まさか...」 と心配するところもあったが USAチームは後半何とか持ちなおし逃げきった形だ。

さすがにアルゼンチンはまとまっていて、結果の点差ほど楽勝とは見えなかった。 ジノビリは結局1Qでベンチにひっこんでから試合に戻ってこなかったが、その代わり、これまたNBA選手でもある Luis Scola (ルイス スコラ) のインサイドでの活躍が目立った。彼、Warriors に欲しいなぁ。

アルゼンチンは他にもAndres Nocioni (ノシオニ、NBA選手) もケガをしていたようだし、ジノビリの欠場もなく、1Q の 20点がなかったらもっとギリギリの試合になっていただろう。

そういえば、今回のUSAチームの通称は Redeem Team (リディーム チーム) と言うそうな。 Redeem という単語は日本の人はあまり聞きなれない言葉だと思うけど、名誉を取り戻すとか、失敗の回復といった意味。 日本語のリベンジに近い意味合いなんだけど英語のRevenge は復讐とか、仕返しという感じでちょっとガラが悪くなるのでこの場合 Redeem の方が適している。あとは90年代の"ドリーム" チームの音に似ているというのもあるね。

そんなわけで、USAチームは2年前の世界選手権で負けたギリシャを破り、4年前のアテネオリンピックで負けたアルゼンチンを破り、着々と Redeem を重ねている。

次の決勝は現地時間24日、アメリカは23日の夜行われる。 相手はGroup A 1位のリトアニアを破ったスペインとなった。 スペインの世界選手権優勝はダテじゃないという感じだが、予戦リーグで戦った経験を生かし、金メダルの Redeem を実現して欲しい。

アメリカの今朝行われたオリンピック男子バスケットの決勝トーナメント、準々決勝になる試合で、予戦リーグの Group B を1位で通過したUSAチームは Group A 4位のオーストラリアと対戦。 116-85 で快勝した。

試合の展開としてはこれまでとあまり変わらず、1Q はほぼ互角だったが2Q途中から USAリードに。圧巻は 3Q で開始直後にUSAチームが 17 連続得点を奪い試合を決定づけた。

前のエントリでも書いたが、オーストラリアとUSAチームはオリンピック前の練習試合で対戦してUSAチームのギリギリの勝利だったため、苦しい展開になるのではないかと思っていた。 ここまで差がついたのは正直意外。

ただ、数字的にはあまり誉められたものではない。 とくにフリースローの 18/31 (58%) というのは普段の Warriors 以下だ。 また 3ポイントシュートも前半うまく決まらないことが多く、またしても外からのシュートが課題に残ってしまった。

ただ、この不調を救ったのがリバウンド。外したシュートのオフェンスリバウンドをうまくとり、再び攻撃に繋げられたのは大きかった。 また、積極的に相手にプレッシャーをかけるディフェンスも引き続き好調。 前半でも十分いい動きを見せていたと思ったのだが、ハーフタイムでカントクからディフェンスをもっとしっかりとの激が飛び、これが3Qの連続得点へと繋がったと思われる。。

このディフェンスが続けられれば心配ないと思うが、相手もそろそろ対策を練ってくることも考えられるので、フリースローをきちんと決めるなど取れるところで点を取っておかないと足もとを救われるかもしれない。

次の準決勝の試合は 2日後の 8/22 に行われる。 相手は Group A 2位のアルゼンチン。 前回のアテネオリンピックでは USAチームを準決勝で蹴ちらし優勝、2年前の世界選手権では2位というこれまた強いチーム。

今日の試合でもUSAチームが大差で勝ったギリシャに1点差での勝利しているように、今年のアルゼンチンチームは以前ほどの強さがないように見えるが相性の問題もあるし油断はできない。 きっちり前回の雪辱を果たしてほしい。

オリンピックがはじまり早くも1週間。男子バスケットボールは予戦リーグが終了し、USAチームはここまで全勝で Group B の1位で決勝トーナメントへ出場となった。

USAチームがいる Group B には他に、2006年の世界選手権で負けたギリシャ、同大会で優勝したスペインといった強豪もいたのだが、それを破った上での1位通過はうれしい。

そのギリシャ戦、スペイン戦ともに前半途中まで接戦だったが、2Q後半から一気に突き放し試合のコントロールを奪うという展開で、結果としてはギリシャ戦が92-69、 スペイン戦が119-82と圧勝に終わった。

今回のチームはいろんなところからスチールのチャンスを狙っていたり、シュートブロックにも積極的に飛んだりとディフェンスに積極的なのが特徴。このため、相手は疲れはじめて油断するとボールをとられたりパスカットされてターンオーバー、そのままUSAチームに流れが来るという感じだった。

国際ルール特有のゾーンディフェンスのため、相変わらずペネトレーションからの得点が決まりにくいUSAチームだけど、外からのシュートがそんなに崩れることはなかったのが幸い。 ここまでは試合をコントロールできてるという余裕もあるし、Tayshaun Prince や Michael Redd といった外に強い選手が控えにいるという選手層の厚さもあるだろうか。

決勝トーナメントでは有効だったディフェンスをいかに保てるかが鍵になるだろう。 たとえば早いパスまわしでディフェンスをふりまわされると、オフェンスのリズムも崩れてしまうかもしれない。

先ほど Aリーグの最後の試合も終わり、決勝トーナメントでの初戦は Group A 4位のオーストラリアとなった。 USAチームとオーストラリアとは大会前に練習試合をしているが、その時はオーストラリアのNBA選手、Andrew Bogut を欠いての対戦で、USAチームのギリギリの勝利。

Bogut は試合に復帰し、オーストラリアチームはGroup A 1位のリトアニアを今日の試合で破っているように調子を伸ばしてきている。 まずはこの試合に注目だ。

気がつけば間もなくオリンピック開幕。 アメリカでは大して話題にならないオリンピックだけど、どこかわくわくするのは日本育ちだからだろうか。

やはり気になるのはバスケットボール。 これまでも度々書いてきたが、世界大会では2000年のシドニー五輪以来優勝したことがないUSバスケットボールチームは今度こそ雪辱を果たすことができるのか?

今回のUSチームには レブロン ジェームズ (LeBron James), カーメロ アンソニー (Carmelo Anthony)、ドゥエイン ウェイド(Dwyane Wade) といった 2004年ドラフト組のお馴染みのメンバーに加え、 コービーブライアント (Kobe Bryant) や ジェイソン キッド (Jason Kidd) といった実績のあるプレーヤーも加わったメンバーになった。

チームの中心となる2004年ドラフト組も実績を積んでレベルアップしているし、ディフェンスにも定評のあるコービーやパス出しのうまいキッドの加入は間違いなくチームの力を上げていると思う。

また、チーム作りもインサイド重視というより外からも決められる選手が多いのもゾーンディフェンスが多用される国際ルールに合わせたという感じでいい。 今年のチームはドリームチームとまではいかないけど、結構いいセンいってると思う。

オリンピック前の練習試合は5戦おこなって5勝。 直近のオーストラリア戦でシュートが決まらない不安定な面を見せたのが気になるが、逆にいい刺激になるんじゃないかと...。

USバスケチームの試合日程はこちら

[予戦ラウンド] *PT はアメリカ太平洋時間
vs. China: Aug. 10, 7:15 a.m. PT
vs. Angola: Aug. 12, 5 a.m. PT
vs. Greece: Aug. 14, 5 a.m. PT
vs. Spain: Aug. 16, 7:15 a.m. PT
vs. Germany: Aug. 18, 5 a.m. PT

[決勝トーナメント]
Quarterfinals: Aug. 20
Semifinals: Aug. 22
Finals: Aug. 24

各国のレベルが上がってきたことと、選手のモチベーションの低下でここ数年世界一から遠ざかっているバスケットボールのアメリカ代表チーム。 復活への第一歩として、8月中旬から、南北アメリカ大陸の国々の代表が戦う FIBA Americas Championship 2007 に参加していたが見事優勝することができた。

これまでの国際大会での敗戦をうけ、この大会では Kobe Bryant (コービー ブライアント), Michael Redd (マイケル レッド) , Tayshaun Prince (ティショーン プリンス) といった外からのシュートが決められる選手、ディフェンスのうまい選手を新たに追加し、PG に Jason Kidd (ジェイソン キッド)、Chauncey Billups (チャウンシー ビラップス) というパス出しの上手い選手を入れることでオフェンスに幅をもたらした。

この構成は大成功だったと思う。 これまでの試合で見られた攻めあぐねるような展開がほとんどなく、安定した攻撃力を見せてくれた。 各選手がフリーの選手を見つけパスを出すように心がけていたし、 Jason Kidd から出されるパスはあらためて彼のすごさを見せつけてくれた。 そのパスを受け、より確実に決められるようになった LeBron James, Carmelo Anthony の成長も見逃がせない。

ディフェンス面では早めのプレッシャーで相手のターンオーバーを誘ったり、最後までシュートブロックを諦めなかったりなど悪くない。 ただ、アルゼンチン戦などでピックアンドロールのカバーリングが遅れるときもありこの辺はもう少し練習が必要という感じ。

これまで苦手としていたプエルトリコやアルゼンチンを破って全勝で優勝できたが、アルゼンチンは ジノビリなど主力を欠いての構成だったのでまだ真価は計れない。 この大会の優勝で北京オリンピックの出場権を獲得できたので次のオリンピックではぜひ優勝して目指して欲しい。

決勝トーナメントに進んだUSAチームは、オーストラリア戦に完勝。 続くドイツ戦は後半ふりきって勝利と勝ち進んでいたが、その後の準決勝 ギリシャ戦で敗退してしまった。

ドイツ戦で、アウトサイドのシュートが全然入らなくなり苦戦したのはわかったのだが、その時は以前に書いたスチールからの速攻でリズムを作り何とか勝利できた。 ギリシャ戦でも外からのシュートが入らない。 おまけにフリースローまでも入らなくなるというより悪い状態へ。

そしてギリシャオフェンスはハイポストからの Pick and Roll で簡単に点を重ねてディフェンスがズタズタになってしまった。 アメリカ相手に余計なパスまわしはいらず、スペースのあるところからの Pick and Roll でミスマッチを作ったりフリーを作ることで簡単にディフェンスが崩せることに気付いたギリシャのカントクはすごい。 やはり国際ルールではゾーンディフェンスも使わないと止められないか...。

決勝はアメリカを破ったギリシャと一昨年のオリンピックの覇者アルゼンチンを破ったスペインの対決(前年ながら3位決定戦は見られれなかった)。 スペインは NBA で活躍する Pau Gasol が骨折により欠場ということもあり、下馬評ではギリシャ優勢だったが、試合が始まってみるとそのギリシャを圧倒するスペインがいた。

ディフェンス面ではゾーンディフェンスを中心に、アメリカ以上にアグレッシブ、しかし穴が見えないぐらい上手いディフェンスを見せ、、身長差を生かしたインサイドはブロック、リバウンドに大活躍。そして、速いドリブルペネトレイトで相手を崩しそこから自在にパスを繰り出し、外から中から决めてくるオフェンス。 世界一にふさわしいチームだった。 もし、USAがギリシャを破っていたとしても、スペインには絶対勝てなかったと思う。

ESPN の中継でも言っていたが、アメリカはもっと世界バスケに注目してもいいと思う。 ルールが違うとはいえ、アメリカが弱くなったんじゃなくて世界のバスケレベルが確実に上がっている。 バスケそのものの繁栄のためには、サッカーのワールドカップと同じように、世界選手権をターゲットにアメリカが一番だと言えるようなチーム作りが必要なんじゃないだろうか。

若手中心のチーム作りでどうなるかちょっと心配だったUSAバスケットボールチーム。 予選ラウンドは5戦全勝という好成績で通過でき、本日まもなく決勝トーナメントでオーストラリアと対戦する。

今回のチームは見ていて安心していられる。 攻撃面では、チーム内でボールがよくまわり、ペネトレイト以外の攻撃オプションが生きているし、ディフェンス面では相手を積極的にマークし、スチールからの速攻でペースを握る。 これまでのチームとは一味違うといった感じだ。

優勝できるかどうかは、このディフェンススタイルがどこまで通用するかだろうか。

相手オフェンスへのプレッシャーが増えることで、カバーリングの穴を抜かれて相手にゴール下にもぐられて得点ということが多くなる。 USAチームと対戦したチームの得点が多いのはこれが1つの大きな理由。

また、相手チームの多くがゾーンディフェンスをしてくる国際ルールでは、どうしても外からのシュートが多くなりこれを外すと、これまでのUSAチームのようにリズムが悪くなり泥沼にはまることがある。 スチールからの速攻でトランジッションゲームに持ち込むというのはUSAチームのオフェンス面での弱点をカバーする上でも重要だったりする。

従って、相手がうまいドリブルやパス回しでUSAチームディフェンスを翻弄したしたときにどう対処してくるかが決勝トーナメントでUSAチームが生き残れるかの1つの見所だろう。

日本ではやっぱりさっぱりなバスケットボール世界選手権。 地元日本の実力がどうしてもまだまだ世界に届かないというのが一番の理由だろうけど、メディアとしてはもうちょっとがんばって欲しいところ。 決勝(9/3(日))は録画がTBSで放送されるようなので、日本の人もぜひその試合はチェックだ。

サッカーのワールドカップも終わって、亀田のタイトルマッチも終わって、日本のメディアは今ごろバスケ一色なんじゃないでしょうか? え、違う(笑)?

まもなく、8月19日からバスケットボールの世界選手権が行われる。
それも日本で。 え、知らなかった?

なんて書いたが、実はアメリカでもそんなに盛り上がってるわけじゃない。
もうすぐアメリカで人気ナンバーワンのNFL (アメフト)が開幕になるというのが一番の理由だが、アメリカチームは2000年のシドニーオリンピックで優勝して以来、前回 2002年のバスケットボール世界選手権で6位。 そして2004年のアテネオリンピックで3位と低迷、NBAのトッププレーヤーの参加も少なくなりドリームチームという名で注目を浴びなくなったことも一因だろう。

今回、アメリカ代表は各国のバスケットボール代表チームの成長、およびNBAルールと国際ルールのさまざまな違い(ルールそのものに加え、ボールの違い、審判の判断基準、慣れないオフェンスやディフェンスプレイなど)を受け入れ、アメリカチームは レブロン ジェイムズ や ドゥエイン ウェイドといった若手中心の運動量のあるチームを作ってきた。

大会前の練習試合では僅差の試合もあったがとりあえず全勝。 アテネオリンピックの時に負けたプエルトリコにも大差で勝利しているのはいい徴候と言えるだろう。 常に全力なアメリカ以外の国はチームのピークを大会開始時期に合わせているとよく言われている。 アメリカチームの緒戦がプエルトリコなので、本番でどんな試合展開になるかで今回のチームの出来を測ることができそう。

日本では、TBSとスカパーが試合のテレビ中継をするようだ (アメリカでは ESPN がアメリカ戦だけ放送) 。 見所はアメリカチーム、前回のオリンピックで優勝したアルゼンチンチーム、緒戦で日本と対戦するドイツチーム、この大会で唯一 Warriors からフランスのジョーダンの異名をとる Mickael PIETRUS (ミカエル ピトルス)選手が参加しているフランスチームあたりだろうか。 時間が合う方は是非見てみて欲しい。

そうそう。 日本の FIBAバスケットボール世界選手権のサイト は普通のサイトという感じだが...

japanweb.jpg
日本語サイトのスクリーンショット

英語サイトやポスターはこんなイメージが使われている。
うーんスモーレスラー。
エキゾチックジャパーーン。

2006_wcm_post.jpg
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このエントリは2004年のアテネオリンピックの時のものです。 最新のオリンピックUSAバスケットボールチームの情報はこちらへどうぞ

3位決定戦。 対リトアニア戦。
アメリカは予選リーグで一度負けているだけにダメだと思っていたが何とか勝つことができた。 勝因はディフェンス面で今まで以上にプレッシャーをかけることに成功し、相手のターンオーバーを多くとれたこと、そしてアメリカもいくつかは3ポイントを決められたことだろうか。 にしてもリトアニアの3ポイント21本(96点中、3ポイントが63点) という決定率は最後まで気を抜けさせなかった。

今日のヒーローは Shawn Marion (ショーン マリオン)。 途中出場ながアリウープ2回、3ポイント2本を含むチームトップの22得点は素晴しい。 今回のオリンピックでは彼とLamar Odom (ラマー オドム) そして LeBron James (ルブロン ジェイムズ) のうまさを再認識できた。

当初から言われていたことだが、いろいろな点でアメリカは今後の国際大会への取り組み方を考えていかなければいかないだろう。 始めのうちはオレもそんな差はないだろうと思っていたが、NBAルールと国際ルールの違いは大きく、バスケットボールのプレイも大きく変わる。 加えて、最近の各国のバスケレベルが上がってきている実状からNBA選手とはいえ片手間に対応してどうにかなる問題ではない。

個人的な感想だが、国際ルールは攻撃が単調になってNBAと比べると試合の面白さという点では劣ると思う。 NBAルールを無理して国際ルールに合わせる必要はないと思うが、プレイスタイルが国際ルールに合っている選手(ロングレンジのショットが得意、不必要にボディコンタクトをせずスマートにディフェンスができる選手) といった選手で構成し、ある程度時間をとってきちんと連携プレイを練習させるといった方法が必要ではないかと思う。

人気は無かったと思うが(笑)、個人の趣味で特別に書いてきたオリンピック特集はこれでおしまい。 来週からはこれまでと同じような感じで更新します。

今日の昼間に中継していた試合の録画をやっと見られた。

昨日のスペイン戦の勢いでいけるかと思ったアルゼンチン戦だが残念ながらアルゼンチンに破れてしまった。
やはり差は3ポイントなのだろうか。 アルゼンチンは Emanuel Ginobili (エマニュエル ジノビリ) の 4/6 の3ポイントを中心に要所要所で3ポイントを決め、アメリカになかなか追いつかせないうまい試合運びだった。

対してアメリカは試合が始まってすぐ調子を見るかのように昨日のヒーロー Stephan Murbery(ステファン マーベリー) が3ポイントおよびミドルシュートを打つがどちらも入らず、これでチーム全体がまたロングレンジのショット恐怖症にハマってしまった。 昨日なら外から打っていたショットも、無駄にボールを回してターンオーバーや雑にシュートを打つシーンが何度となくあった。 そして、昨日と同じく Tim Duncan (ティム ダンカン)のファウルトラブル。 残るインサイドの攻めの要を失なった精神的ダメージもシュートの精度を狂わせたのだろう。

急造とはいえ、NBAのある程度の実力の選手をもってしても金メダルを取れなかったことは残念だが、それより世界的にバスケットボールのレベルが上がってきたことを喜ぼう。

明日は3位決定戦でリトアニアと再び対戦。 今のままならまた負け、昨日のように自信をもって外から打てれば勝ちもありうるという感じだろか。 金をとれなかったダメージもあるだろうし、負けそうだなぁ。

準々決勝(英語ではQuarterfinal)。 予想ではアルゼンチンになると思っていたが、B組でプエルトリコがギリシャに負けたことでアメリカがB組4位になり、A組1位のスペインとの対戦になった。 この試合から負けたらおしまいのトーナメントになる。

これまでスペインの試合の中継を見てなかったが数字を見ると、3ポイントがそんなに多いチームではない。 インサイドへ切り込んできてシュートを決めてくるスタイルならアメリカに有利かもしれないと思っていた。 実際に見てもいやはり、Pau Gasol (パウ ガソール) のポストプレイを軸にしたインサイドの攻撃中心。 Gasol のタフさと大きな体の割に素早い動きはやはりすごい。 40分出続けてこのタフさは何?

対してアメリカは序盤にTim Duncan (ティム ダンカン)、Lamar Odom (ラマー オドム) の二人のビッグマンをファウルトラブルで失い、攻め手を欠くことに。 ところが攻めあぐねて打った3ポイントがいくつか入ったことで思わぬ展開に。 ミドル、ロングショットがいきなり決まりだした、特に Stephon Marbury (ステファン マーベリー)の3ポイントの決まり具合といったら別人のよう。 オレが選ぶ今日のヒーローは彼。

今オリンピック無敗のスペインの強さは伊達じゃない。 早いテンポでパスを回し、素早いドライブインでつっこんでくるバックコート、タフなフロントコートと単純に比較したら戦力はアメリカ以上だと思う。 今回の勝利の決め手はアメリカが苦しいときに3ポイントを決められ、スペインが決められなかった。 これだけの違いのように思える。 これからもロングショットこれだけ決まればいいけど...。 やはり国際試合は3ポイントか。

あ、あと、レフリーのジャッジがちゃんとしてなくて、どことなくアメリカ寄りだったかな。

予選リーグ最終戦となるアンゴラとの対戦。アンゴラの選手は試合前にベンチからデジカメでアメリカのNBA選手を撮影しているシーンが映されるというように、アンゴラにとっては記念ゲーム。 試合展開も終始アメリカ優勢だった。あまりにも優勢すぎてアメリカでは4Qの途中でソフトボールの決勝に中継切り代わってしまった。

しかし、プレイのレベルにはそんなに対した差は無い。 アンゴラの選手はブロック、カットインといったところで、生まれもった体のバネを生かしたいいプレイもいくつか見られた。 ボールハンドリング、フィニッシュまでの持っていき方といった戦略面でもう少し鍛えれば恐い存在になっているのでは? と思う。 対してアメリカ代表はボールを有利に扱えることから、パスやシュートにいつも以上に雑なプレイが目立った。それこそ後半は外からのプレイを中心にするなど、決勝トーナメントに向けてやっておくことはいっぱいあるような気がするのだが、それよりリズムを崩さないように気持ちよくプレイさせようとしているのだろうか?

決勝トーナメントは26日(木)から。 公式な決勝トーナメントの組み合わせは24日(火) の夜決定されるらしいが、米国はB組3位になりそうなのでA組2位のチーム(たぶん アルゼンチン)との対戦が予想される。 これではベスト4も危ないか?

リンク:
アテネ五輪 バスケットボール公式ページ

ESPN.com - OLY/SUMMER04/BASKETBALL - Team USA absorbs second hoops loss

The Lithuanian guard, whose off-balance, desperation off-target 3-pointer kept his team from pulling off the biggest upset of the Sydney Olympics, didn't miss when it counted Saturday night in a thrilling 94-90 victory against the Americans.

(シドニーオリンピックで態勢を崩しながら打った3ポイントが外れて、大番狂わせとはいかなかったリトアニアのガードは94-90でアメリカに勝った土曜の夜には外さなかった)

今大会、これまで3戦全勝していた強敵リトアニアとの対戦。
前回のシドニーオリンピックの準決勝でも最後の数秒で辛くも競り勝った相手だけに、今年のチームではコテンパンだなというのがオレの予想だったが、惜敗と書いてもおかしくないギリギリの試合だった。

この試合のアメリカ代表はこの大会最高のデキ。 オーストラリア戦で攻め方のコツを掴んだのかみんなが積極的にプレイをし、そこから得点も決まり、ディフェンスも積極的で相手オフェンスもリズムを崩すことも多かった。 中でもこれまでいいとこなしだったRichard Jeffereson (リチャード ジェファーソン)。 試合直後にいい形でドライブインからの得点、およびファールを取ったことで一気に復活。 プレイの雰囲気が変わったのがよくわかった。 解説では、カントクのラリーブラウンは「彼はディフェンスが優れているから先発で使い続けるんだ」と言っていたが、ほんとよく辛抱して使い続けたと思う。

やはり試合の決め手はロングレンジショット(特に3ポイント)の差だろう。 もともと、今大会ベスト3ポイントシュート率チーム(リトアニア)と最低3ポイントシュート率チーム(アメリカ)の試合で、いいところで3ポイントを決められて追い付かれてしまうシーンがいっぱいあったが、最後に上で引用したSarunas Jasikevicius に3ポイントを3回連続して決められたのにはもうお手上げだ。 シドニーで満足せずにがんばったチームとシドニーの栄冠で満足していたチームの差だろうか。

次はまだ今大会未勝利のアンゴラとの対戦。
さすがに、アンゴラには楽勝だろうから勝つだけでなく決勝トーナメント前に完璧な状態に仕上げてもらいたい。

オーストラリア戦。
楽勝かと思っていたら全然そうでもなかった。 ただ3Qからいいパターンで攻められたので、これで何か掴んだのでは?

今日のヒーローは Shawn Marion (ショーン マリオン) 、今日もイマイチだった Richard Jefferson (リチャード ジェファーソン) の代わりに3Q から1st Team に混じって出てオープンスペースに走り込んでいい形でシュートを決めてくれた。 そう。 これまでゾーンディフェンスに怯えてオープンスペースを作ることを怠っていた気がするぞ。 明後日は強敵リトアニア戦だ。

ESPN.com - OLY/SUMMER04/BASKETBALL - Greek tragedy avoided: Team USA rebounds

Tim Duncan had fouled out, Allen Iverson was playing with a broken thumb, and Greecehad just passed the ball inside with a chance to pull within two points with 18 seconds left.

(ティムダンカンはファールアウト、アレンアイバーソンは親指を骨折しながらのプレイ、そしてギリシャチームは残り18秒、2点差に縮めようとボールをインサイドへパスした)

やはりピリッとしないアメリカ代表。 これ以上は無理なのだろうか?
この試合もかろうじて勝ったが試合内容としては最後まで相変わらずだった。 77-71 というロースコアゲームは、別にお互いのディフェンスがよかったわけではなく、単に得点力が無かっただけ。 3ポイントが 4/21 (19%) FGも 40% は低すぎる。おまけにフリースローも19/32 (59%)では決していい試合をしたとは言えない。

相手のゾーンディフェンスが崩せないのは相変わらずだが、それを崩す努力すらしていない。 プレイそのものに自信を無くしてしまっていることが一番の問題だ。 Tim Duncan (ティム ダンカン)はリバウンドに取ったボールをそのまま押しこんでしまえそうなのにわざわざバックコートへ戻すようなプレイが目立ち、Richard Jefferson (リチャード ジェファーソン) なんかはワイドオープンなのにシュートを打つ直前にためらっているのがよくわかる (2試合で 3/23 ではそうなる気持ちもわかる気はするが)。 これでは入るシュートも入らない。

そんな中、オレが選ぶ今日のヒーローは LeBron James (ルブロン ジェームズ)。 2Q で出てきた直後にスチールからのファストブレイクを連続して決めて流れをUSA側に持ってこられた功績は大きい。 これが無かったら相手に先行されまたズルズルと負けてしまっていたかもしれない。 プレイオフに出場しなかった間のトレーニングの成果なのか、久々に見た彼の体は別人のように逞しくなっていた。 そして彼の持ち味である積極的かつ大胆なプレイ。 これからもこういったプレイでチームUSAのムードメーカとなってもらいたい。

次のオーストラリア戦は ちょっとはラクできそうなのでここで思いっきりぶつかって自信を取り戻して欲しい。 ただ、試合後のTVインタビューでLamar Odom (ラマー オドム) が日曜日のプエルトリコ戦から変わったのは Humility(謙遜) , Being humbled (謙虚であること) だと語っていたように、謙虚な気持ちは忘れずに。

ESPN.com - OLY/SUMMER04/BASKETBALL - Puerto Rico stuns Team USA with decisive win

In an upset as historic as it was inevitable, Tim Duncan, Allen Iverson and the rest of the U.S. basketball team lost 92-73 to Puerto Rico on Sunday, only the third Olympic defeat ever for the Americans.

(避けられなかった歴史的な番狂わせで、ティムダンカン、アレンアイバーソンとその他のU.S. バスケットボールチームは日曜日、92-73 でプエルトリコに負けた。アメリカチームとしてオリンピックで3度目の敗戦だった。)

とうとうこの日が来てしまった。
1992年にNBAの選手がオリンピックに出場するようになって始めての歴史的な敗戦。 オレはこの大会中、1、2試合は負けるとは思っていたけど、初戦の、しかも2週間前の練習試合では楽勝だったプエルトリコにやられるとは思いもよらなかった。

プエルトリコはディフェンス面では、丁寧なゾーンディフェンス+ティムダンカンへの早めのダブルチームでインサイドを潰し、外から打つように仕向けることでアメリカの攻撃の幅を狭めたことが有効だったようだ。そしてオフェンス面では Carlos Arroyo の3ポイント とドライブのうまい使いわけでアメリカディフェンスを攪乱できたのがよかった。 Carlos Arroyo は現在 Utah Jazz に所属する来シーズンで4年目の選手、正直ここまで印象に残るようなプレイヤーではなかっただけにこの活躍には驚いた。

当初の不安どおり、もともとピリッとしなかったアメリカチームが8点差つけられたあたりで完全に骨抜きなってしまった。シュートを打ってはエアー(リングにも触らない) になり、パスやリバウンドもポロポロこぼすなど、とてもプロとは思えないようなプレイの連続。 他の国もアメリカ対策として同じようなことを仕掛けてくることは十分に考えられる。

改めて思うのは、ゾーンディフェンスをうまく決められるとほんとに外から打つしか無くなる。 今回の試合で4Qで見せた相手のディフェンスが戻り切る前に攻撃を仕掛けられるようなオフェンスパターンを多用していかないとチームUSA としては今後も厳しい試合が続くだろう。 予選リーグ突破なるか心配になってきた...。

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