Month: January 2006

Macworld Expo SF 2006 観覧記 その2 – これが Intel Mac の実力

Intel Mac の実力だが、展示会のような場所ではあまり複雑なことはできないので、単純にアプリケーションの起動でチェックしてみた。 ムービーにまとめたのでまずは見てほしい。


movie.JPG

画像をクリックするとムービーを再生(もしくはダウンロード)する。 (要 Quicktime)

ムービーは複数がまとめられていて、左側が MacBook Pro (1.67GHz, 2GB Memory), 右側が iMac (1.83GHz, 2GB Memory) で、上が Word:mac, 下が Safari (MacBook Pro のみ) となっている。

まず、驚くのはSafariの起動スピード。 Dock にある Safari アイコンをクリックすると Dockの中で1回弾む前にアプリケーションが起動し、最初のページ が表示されるという激速な状態。

そして、Rosetta を使った Power PC エミュレーションモードで起動している Word:mac も iMac で約5秒。 MacBook Pro で約9秒となっている。 数字的にはまずまずだが、ネイティブモードだったらもっと速くなるだろうなぁと思ってしまうのがつらいところだ。

展示会場ではあまり複雑なことはできないし、新旧比較してということもできないので、思いっきり主観になってしまうが、 Spotlight の検索もサクサクというほどではなかったし、Finder の操作も、せいぜい1.5倍程度というところだろうか。 実際の操作としては2-3倍を期待するのはちょっと酷なようだ。

Rosetta の互換性に関しては、 Microsoft のブースで Virtual PC が Rosetta 上で動かないという話を聞いた。 ローレベルなAPIの互換性の面で問題があるらしく、今後対応していくとのこと。 ハードウェアをコントロールしたりするようなソフトは Rosetta 上でうまく動かないことも頭に入れておいたほうがよさそうだ。

Apple が旧モデルを残しているのはそのあたりの配慮もあってのことだろうが、PowerPC の 68k互換モードや Mac OS X の Classic のときのように、新しいマックは欲しいがこのソフトが動かないことには…といったジレンマがしばらく付きまとうだろう。

Virtual PC に関してはユニバーサルバイナリ版のスケジュールはまだ未定とのこと。 あと、Adobe製品も先日ベータ版が発表された Lightroom 以外はユニバーサルバイナリ版はまだ未定ということだった。

アプリケーションが Intel ネイティブモードか、 Rosetta で動いているから、アクティビティモニタ の Kind (種類) という項目を見ればわかる。


Macworld Expo SF 2006 観覧記 その1 – これが Intel Mac だ!

毎度おなじみ、会場となる Moscone Center の写真から。 今年の天気は雨だった。 年末ごろからこのあたりはずっと、雨が多いです。
会場は今年もサウスホールだけ。 しかし、iPod 関連の小さなブースが増えたおかげでサウスホールをめいいっぱい使っているような状態だった。 もしかすると来年はノースホール復活もありえそう。 見に来ている人は結構多く、ここ数年で一番賑わっていたと思う。

Apple ブースに向かうとまず迎えてくれるのが iMac Intel Core Duo モデル。
ただ、思ったより人が少なかったのがちょっと意外。 Intel iMac は簡単に触ることができた。

ジャーン。 これが iMac Intel Core Duo 。

といっても見た目にはこれまでと何も違いがないのでとてもレポートしづらい。
この iMac Intel Core Duo のウラがわに行ってみると….

MacBook Pro のデモ機にものすごい人が!

これが MacBook Pro 。

こちらも PowerBook G4 とほとんど変わらないが、iSight の存在と、磁石でくっついている電源コネクタでかろうじて違いがわかる。 この電源コネクタは真っ直ぐひっぱる力には強い(はずれにくい)けど、横から加わる力には弱くできているので、人がコードにひっかかったときなど、余計な力が加わらないとはずれないようにできているらしい。

Apple Remote は iMac のものと同じだと言っていたが、iMac のように本体にマグネットでくっつくというったギミックはなく、「ポケットに入れて運んでね」 とのこと。 無くさないか心配。

パームレストに触れるとけっこうあたたかい(熱いというほどではないと思う)。 キーボードもあたたかかったが、もっとも熱かったのはキーボードの横にあるスピーカー部分。 だけど、そんなに触れる部分ではないのでうまく設計したという感じだ。 (ま、これまでと同じなのかもしれないが)

Firewire 800 はないの? という質問が出ていたが、MacBook Pro は Powerbook じゃないので、今回たまたま付かなかった。 Apple は Firewire 800 の搭載を中止したわけではなく、別のモデルには Firewire 800 は載る予定だということ。

そうそう。 iMac も MacBook Pro もWindows は起動しないです。 「何でそんなこと聞く?」と恐い顔されてしまった。 技術的にはBIOSに代わるEFIという新しい仕組みのためらしい。 Vista なら何とかなるかも? (参考)
さて、気になるのはその実力。

本当に言うほど速くなっているのか。

そのヘンは明日につづく…。


Apple から Intel チップ搭載の Mac 発売

毎年おなじみの Macworld San Francisco 。

今年の噂はもっぱら Intel Mac 。 しかも、もう発売されるのはほぼ確実だと予想され、どのモデルに搭載されるか、はたまた新型が出るのか? という感じだった。 結局、今朝の基調講演では iMac と Powerbook の代わりとなる MacBook Pro が発表された。

発表された内容を見て、何よりも驚くのはパフォーマンス。

Intel の Intel Core Duo (コードネームで Yonah と呼ばれていたモノ) というマルチコアのCPU(簡単に言うとCPU1個でもOSからは2つ以上あるように見えるCPU 詳しくはコチラ)を搭載して、iMac でこれまでの 2-3倍、 MacBook Pro では 4-5倍の違いがでるんだとか。 Powerbook は G4 チップを使っていてここ数年大きなアップデートが無かったということもあるが、この差はスゴイ。 ただ、 $1999/$2499 という値段もすごいが…。

値段の点で言えば枯れた Centrino あたりを使った iBook も出るかと思ってたけど、今回は Yonah のお披露目という感じでまた後日って感じみたいだね。 基調講演でも週末や休日返上で働いてくれたと言っているようなので、Centrino クラスの低価格プロセッサでそんなコストかけられないってところか。 でも、もうちょっと落ち着いたらきっと出そう。

はたして Intel iMac や MacBook のスピードアップはほんとなのか? PowerPC 互換モードRosetta の実力は? iLife のソフトの完成度は? なんかを期待しながら、明日見に行ってきます。

何か特に見てきて欲しいもの、聞いてきて欲しいことなどありましたら日本時間1月11日の夜11時(カリフォルニアの1月11日の朝)までにこのエントリのコメントに書くか、右のコンタクトフォームを使って送ってください。 ただし、日本でいつ? とか日本でいくら? というような日本向けの質問はアメリカのApple の人に聞いても知らないと言われるだけなので書かないでください。

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Warriors の2人が日本の記事に登場

[NBAの扉を開け] デュオを成功させるために – goo スポーツ:NumberWeb –
そう考えると、ゴールデンステイト・ウォーリアーズのデュオ──バロン・デービスとジェイソン・リチャードソン──は異色の存在である。

昨年末の記事だが、Warriors の今シーズンのガードコンビ、 Baron Davis (バロン デイビス) と Jason Richardson (ジェイソン リチャードソン) が紹介されている。 Baron Davis と Jason Richardson のそれぞれの背景をうまくまとめたいい記事だと思う。

ただ、残念ながら最近は Baron Davis が暴走しているのでは? という気がしている。

チームのみんなを信頼するというより、自分が点を取らなくてどうする? といった気持ちばかりが前に出ているような感じだ。 しかも、自分でもうまく点が取れないので、チーム全体に悪影響を及ばしている。 それでも勝てているのは、Richardson のジャンプショットは相変わらずの精度を保っているからじゃないだろうか。

1月に復活を期待するも、すでに2敗という状態。

チームが自信を無くしている中、昨シーズンの NBA の乱闘事件の中心人物であり、「チームを出たい」とコメントし、すぐに撤回するなど言動にも問題がある Inidiana Pacers の Ron Artest (ロン アーテスト)の獲得に乗りだし、Warriors から何人もの選手がトレードに出されるという噂も出たりと、プレイヤーとしては気が気じゃない状態も続きそうだ。

インサイドが弱点だと選手たちも認識しているとは思うが、かといってトレード要員を噂されてはプレイに身も入らないだろう。 このヘンの話が落ち着くまで、しばらくは厳しい時期が続きそうだ。


で、Google PC は発表されたのか?

アメリカの 1/6 に行われた Google 創業者 Larry Page (ラリー ペイジ) の基調講演。 このサイトでも先日取りあげた Google PC の存在に対し、日本のメディアが異なった反応を示している。

ITmedia D PCUPdate:Google PCは本当だった──「?」
Googleは1月6日(米国時間)に行なった2006 International CESの基調講演で、かねてから噂のあったGoogle PCの存在を明らかにした。

【CES2006】米Googleが「Google Pack」と有料ビデオ配信サービスを発表,噂のGoogle PCはなし:IT Pro
なおこの基調講演では,噂されていた「Google PC」の発表はなかった。

基調講演の最中に、以前から MIT 主導の元に開発されていた 100ドルパソコンのモックアップが登場したため、IT Media はこれを “Google PC” だということで取り上げ、IT Pro では明言しなかったため、Google PC は無かったという形でまとめているようだ。

で、結局どうなのか。

基調講演の間 Engadget のライブアップデートをずっと追いかけていたが、そこでは IT Pro にあるように、100ドルPCを Google PC
だと言ったという記述はなく、Q&A の中では

Jason: “When is the Google PC and operating system coming out?”
Larry: “Is there a rumor?”
Jason: Google PC と OS はいつでるの?
Larry: そんな噂あるの?

という問答があったくらいだ。 (IT Media の記事中では 「Google OSは存在するのか?」 となっていて、Google PC の部分が抜けている)

また、 Engadget の記事では、基調講演のあとに Google CEO の Eric Schmidt (エリック シュミット)氏も以下のように、完全否定している。

Eric Schmidt on Google PC: “With all due respect, we issued a statement that we have tremendous partners in the PC space, so we have no interest in doing it. I guess some people don’t believe it.”
Eric Shmidt 氏、Google PC に関して: 我々はPC業界にものすごくたくさんのパートナーがいるので、そんなことをするつもりはまったくないと発表した。 信じない人もいるだろうけどね

結局、Google PC の噂は100ドルPCプロジェクトに関わっていくらしい(実際にどうやってという話もまだないようだが…)という話が、あらぬ方向に膨らみながら間違って広がってしまったようだ。 IT Media のまとめかたはちょっと強引じゃないかと思う。 けど、Larry のスピーチって1度聞いたことがあるけど、Apple Computer のスティーブ ジョブズのようにあまりうまくないし、発音もキレイじゃなった記憶があるからうまく聞きとれなかっただけかも。

何だか、今回の発表では Google も VW とのカーナビ分野や、ソフトウェア配信とか、ビデオストアとか手間がかかるというか泥臭いところに手を出し始めたなぁという印象を持った。

次なる成長への足場作りという投資と考えれば仕方ないのかもしれないが、成功するかどうかはわからない、失敗したときのリスクも大きいという問題がある。 こういったことがいくつか立て続けに失敗したときに Google が Netscape のような道をたどるか、生き残れるか今後数年の間に問われるんじゃないだろうか。

でも、 NBA の試合の映像が安く買えるようになるのは嬉しい。 ダイジェストじゃなくて、ぜひ試合の完全放送が見られるようにして欲しいね。


驚異の錯視図形

Step 1 (視覚篇)
まずは、右下の図形をご覧ください。驚異の錯視図形
これは今まで私が見た錯視図形の中でも、最も驚いたものです。
とは言っても、ただ見せただけでは普通の図形にしか見えないと思いますので、何が凄いのかといいますと・・・右図の「Aのマス目」と「Bのマス目」が実は同じ色なんです!

えっ!

Yahoo! Japan の新着ピックアップで紹介されていた「超常現象の謎解き」というサイト。 超能力やUFOの謎解きとあって見に行ってみたら、本筋ではないところでもうびっくり。 このサイトで紹介されている錯視図形は初めて見たもので衝撃だった。

でも、Photoshop Elements のスポイトツールで色を確認してみると…

Aのマス目 (画像をクリックすると拡大)

Bのマス目 (画像をクリックすると拡大)

と、どちらのマス目も RGB 値は同じ。 けど、周りにあるマスの色の違いによって、同じ色のマスでも違って「見える」だとか。 にしても、違って見えすぎる。

この錯視は MIT の教授である Edward Adelson (エドワード エイデルソン)氏のウェブサイトに詳しく書いてある。

フラッシュを使った同じような錯視の解説はどれを見ても面白い。


Google PC が発売される?

Industry Feeling Presence of the 800-Pound Google – Los Angeles Times
Sources say Google has been in negotiations with Wal-Mart Stores Inc., among other retailers, to sell a Google PC.
関係筋によると、Google は Wal-Mart (ウォルマート) や他の小売チェーンと Google PC を販売するための交渉を続けているとのこと。

digg.com 経由。

オレもイマイチ信じられないが、Google が近日中に 200-300ドル(2万2000円 – 3万5000円)程度の PC を発売するのではないかという噂が流れた。

このニュースを見たときは、 AOL と提携したことで最近増えてきたAOLへの加入条件付きのPCを Google ブランドで販売するかと思ったが OS は Windows ではなく、Google が作った OS (きっと Linux ベースだろう) だというので、AOL とは関係なさそうだ。

記事中では Bear Stearns のアナリストが “Google Cubes” というコンピュータと TV を繋げて、音楽やビデオなどを転送できるようなデバイスを発売するのでは? という予測を先月したということも書いてある。

なぜ Google が PC なんだろう? PC なんて今後どんどん利益が下がって旨味のある商品ではなくなってしまうし、これまでのような広告媒体としては、市場として立ち上がるまで手間や時間やコストがかかりすぎる。

ふと、頭に浮かんだのは少し前に流れた「電気代がサーバ本体よりも高くなる」と Google のエンジニアが警告したという話。 もしかしたら起動してる間に Google がCPUパワーなどのリソースを使うという条件と引き換えに、安いPCをユーザに渡すといった戦略なのかもしれない。 となると、”Google Cube” といったメディアサーバのようなPCになるのかなぁ。 でも、エンジニアとしては分散処理に期待するのはまだ時期尚早だと思うんだけど。 イケイケな Google なだけに採算度外視でまずは始めてしまうかもしれない…。

今週の金曜日にラスベガスで CES が行われ、そこで Google の創始者の1人である、Larry Page (ラリー ペイジ)が基調講演を行う。 そこで Google PC に関する発表をするのではと期待されている。 さて、どんなモノが出てくるか楽しみだ。