Month: December 2004

PSPが切り拓くか? 携帯ビデオプレーヤ

ついに発売された「PSP」のAV機能と性能を検証
PSPでは、ゲームのデータもメモリースティックDuoにセーブするというものの、ゲームのセーブデータのみであれば512MBも必要がない。512MBのメモリが売れるという現象は、PSPがAVビューワとしても期待されていることを表しているのだろう。

日本で先日発売された PSP。 アメリカでは何と来年3月までおあずけだそうな。 アメリカのクリスマス商戦を逃してしまうのは痛いが、日本でも品薄らしいからアメリカまでとても手が回らないというところか、それとも今たくさん売っても赤字になるだけだから、できるだけ出荷を押さえながらブームの維持と次のロットやアメリカ販売分にはさらなるコストダウンを図ろうとしているのだろうか…。

そんな PSP は Nintendo DS との携帯ゲーム機対決として注目されていたが、思った以上にAV機能も充実しているようだ。 そういえば、PSP は 21世紀のウォークマンというふれこみで発表されていたのだった。 MP3の再生に加え、ビデオ(mpeg4)をメモリースティックにコピーして観賞することもできるのはもともと期待していなかった分面白いかもしれない。 動画は Codec が少し特殊で、専用のツールを使わないといけないところが残念だが、できあがった映像はファイルサイズ(というかビットレート)の割にそこそこキレイだ (参考リンク)。

実は、アメリカで今年のクリスマス商戦に売り上げを伸ばしている商品の一つがポータブルDVD。値段が下がってきたのを追い風に、子供に与えると静かに観ていてくれるからとか、飛行機のフライトの間や空港での待ち時間に観るといった用途に使われて大人気なんだとか。

Apple は iPod で携帯音楽プレーヤ分野で大成功を収めているが、ビデオプレーヤに関しては以前から否定的なコメントを出している。 特にアメリカの車社会では、映像を携帯して観るという状況はそんなにないのは事実だが、小さな画面で映画を観るポータブルDVDが売れているといった要素もあるし、PSPの「がんばりました!」と言わんばかりの存在感のある液晶と、ゲーム+AV機能というパッケージングなら携帯ビデオ否定派でも「アリかも」と思ってしまう。

PS2 が DVDビデオの普及を促したように、PSPが携帯ビデオプレーヤとしての先鞭を切ってくれるのではないか。 Apple は追いかけるのか? それともあくまで音楽にこだわるのか? 2005年はこのあたり注目になりそうだ。


田臥、故障者リストから復帰も辛い時期が続く

田臥、1カ月ぶりにベンチ復帰!/NBA – nikkansports.com > NBAニュース
サンズ田臥勇太(24)が約1カ月ぶりにベンチに復帰した。急病のボスケルに代わって、10日のボブキャッツ戦で12人の登録メンバーに加えられた。試合では出番がなかったものの、今後2試合はベンチが保証される。7得点の鮮烈デビューから失意のベンチ外へ。めまぐるしく動いた1カ月を経て、NBAで生き残るためのアピール機会が再びめぐってきた。

開幕から2試合に出場後、ベンチ入りメンバーから外れてしまっていた田臥。 他の選手の故障により、およそ1ヶ月ぶりにベンチ入りすることができた。 ベンリ入りメンバーから外れたおかげで試合にでることができなくなっていたので、日本でも落ちついてしまっていた田臥ブームが再び盛り上がってくるのではないだろうか。

しかし、タイミングとしてはある意味最悪かもしれない。 チームは現在絶好調でウエスタンカンファレンスで1位。 こういう場合、カントクとしては現在うまくいっているプレーヤの組み合わせをあえて変えるようなことはしない。 となると田臥の出番は、1ヶ月前と同じように大量リード、大量ビハインド(負けている状態) で試合時間を消化させる場合しかないのではないだろうか。 もちろん、そういった中でもキラリと光るプレイを見せつけてアピールすることは重要なことなので頑張ってもらいたいのだが、どことなく残念というか悔しい思いがする。

12/15 にはオフシーズンに契約した選手のトレードが許されるようだ。 興味をもったチームがトレードをオファーしてくるかもしれない。 この1週間は田臥のみならず、いろんな選手に動きがありそうだ。


フリーな万国辞書

Slashdot | Universal Free Dictionary
The all free dictionaries project focuses on maintaining free dictionaries (now more than 90 with more than 3,300,000 translations).
(オールフリーディクショナリープロジェクトはフリーな辞書のメンテナンス(現在、3,300,000 翻訳を含む90種類以上の辞書がある)を中心に活動をしている。)

Slashdot の記事から。

アメリカで生活していると切っては離せない辞書。 オレも普段の生活では電子辞書、コンピュータの前ではオンライン版英辞郎のお世話になっている。 特にオンライン版英辞郎は実際に必要とされている英単語をボランティアの方が長年かけて蓄積した辞書なので、普通の辞書にはない単語も載っていてとても役にたっている。

このオンライン版英辞郎の唯一の問題は辞書データを勝手に使いまわしたり、alc.co.jp のトップページ以外からのアクセスが許されていないこと。 ブックマークレットで簡単に検索したり、過去に検索した単語を覚えさせられるように、自分でスクリプトを書いてアクセスすることはできないのがもったいないと思っていた。

そんななか、このAll Free Dictionary (オールフリーディクショナリ)プロジェクトを知ってグッときている。 単語や翻訳は自由に追加でき、1つの言語から、複数の言語への翻訳も追加されていくことで世界中で使える辞書を目指している。

しかも辞書はGPLのようなライセンス(どのライセンスかはまだ未定のようだ)でフリーに利用することができるらしい。 まだ立ち上がったばかりでプロジェクトとしての方針が固まっていないところもあるようだが、辞書の充実とともに、ぜひSOAPやXML-RPCのようなインタフェースを用意していろんな使い方ができるようにしてもらいたい。

Slashdot のコメントの中でも触れられているが、他にもフリーな百科事典であるWikipedia の辞書版である Wikitionary (日本語版) というプロジェクトもあるようだ。 ただ、Wiki というスタイルに固執しているためか、百科事典のなかの単語の部分だけ抜き出しましたという形になっていて少し見にくい(使いにくい)ように思えるのがちょっと気になった。

どちらのプロジェクトにしても本格的に使えるようになるまではまだ数年はかかると思うが、個人的に単語の登録などで貢献しつつ注目していきたいと思う。


ルブロンジェームズのCM が中国で放送禁止に

ESPN.com – NBA – China bans Nike LeBron television commercial
China has banned a Nike television commercial showing NBA star LeBron James battling a cartoon kung fu master, saying the ad insults national dignity.
(中国はNBAスター ルブロンジェームズがカンフーの達人たちと闘う ナイキのテレビコマーシャルを国の威厳を傷つけたとして、放送禁止にした。)

アメリカで最近放送されているナイキのCM。

塔の各階にいる敵を NBA の昨年の新人王 LeBron James (ルブロン ジェームズ) がバスケで倒していくというモノで、ブルースリーの死亡遊戯をモチーフにしたような感じに仕上がっている… が少々やりすぎだったようだ。 中国政府はCMの放送を中止にしてしまったらしい。 おそるべし中国政府。

問題のCM はこちらで見られる。 きっと中国からはこのサイトも見られなくなってるだろう。

Nike Basketball USA

上のサイトで

  1. ENTER THE CHAMBER というところをクリック
  2. イントロのムービーが終わるのを待つ (SKIP INTRO をクリックしてもOKだけど見たほうが世界に入りやすいかも)
  3. 左に表示される塔の図で UP をクリックして最上階(屋上)まで行く
  4. わかりにくいけど入り口のところをクリックして中に入る
  5. 左の掛軸(VIEW THE COMMERCIAL)をクリックするとCMの映像全部が見られる。

あーややこしい。

放送禁止にするほどひどいとは思わないけど、見事になんちゃって中国な出来栄えになっている。きっと、日本をモチーフにしていたら、めっちゃめちゃな日本が描かれて芸者や侍たちをやっつけていくという感じになってたんだろうなぁ。 相変らずアメリカ人のアジアの認識なんていい加減だ。

でもわざわざこんな演出しなくてもルブロンジェームズが普通にプレイするところをまとめるだけで十分な気がするのは逆にオレが西欧かぶれだからだろうか?


Warriors ダンサーチームの日本人 富田 早苗さん

JINA — Japanese IN America

初めまして。現在アメリカのプロバスケットボール、NBA Golden State Warriorsのダンスチーム、Warrior Girlsに所属しております富田早苗です。幼い頃からの夢”NBAダンサーになりたい”と思い続けてきたことがやっとの思いで実現となり、その間のさまざまな出来事をこの機会を頂いて書かせて頂こうとおもい 短くまとめようと思っていました。しかし過去の出来事をたどっていくにつれて、またその時の心境を思い出していくにつれて、今後の自分のためにも、また読んで頂ける方にその時の様子をイメージしていただくためにも、思い出せる限り記そうと思いました。

このサイトでも度々紹介している。 NBA バスケットボールの チーム Golden State Warriors のチアダンサーとして現在活躍している 富田 早苗さん。 JINA Online という アメリカのオンラインコミュニティサイトに手記が掲載されていた。 自分の育ってきた背景をはじめ、どのような経緯で Warriors のチアリーダーになったかを読むことができる。

一筋縄ではいかず失敗してはそこから何かを学び、次にチャレンジするところ、アメリカで活躍しようと思ったらつねにつきまとうビザの問題での無力感など、自分のことを振り返るかのように共感できた。 チアリーダーを目指す人だけでなく、アメリカで活躍しようと考えている人はぜひ読んでもらいたい。

今年の Warrior Girls は新人が増え、中堅、ベテランとなりつつある早苗さん。 最近のテレビ中継でも映ることが増えたような…。 Warriors も12月に入っていい試合を見せてくれるようになったし、これらも頑張ってチームを、会場を盛り上げていってください。

リンク:
Sanae Tomita ブログ。 チームの裏事情なんてのもあったらこっそり書いてくれたらうれしいなぁ。


ブラウザ調査 – うちの場合 (2)

ITmediaニュース:Mozilla/Firefox、本当はどこまで伸びた?
昨年以来、Firefoxの勢いが高まっていることに疑問の余地はないとほとんどのWeb測定会社は話しているが、それがどの程度のものなのかは依然はっきりしていない。

今年のはじめにこのサイトに訪れる人のブラウザの種類を紹介してから、Firefox 1.0 の正式リリースや相も変わらないIE の脆弱性などがあり、ブラウザのシェア構成が変わってきてるらしい。 しかし、各調査会社の数字にバラつきがあるようなので、偽りのない事実ということでこのサイトの最近の数字を紹介。

最初のテーブルが約1年前の結果。 次のテーブルがここ1ヶ月ぐらいの結果だ。 前回と同じように、IEだけは細かくバージョンに分けたが、他のブラウザは全バージョンをまとめてカウントしている。

12/20/2003-1/5/2004 1/5/2004-1/17/2004
1 IE6.0 73.58% IE6.0 72.57%
2 IE5.0以前 7.69% IE5.0以前 6.99%
3 IE5.5 6.24% IE5.5 5.94%
4 Netscape 2.83% Safari 3.94%
5 Mozilla 2.49% Netscape 3.9%
6 Safari 2.41% Mozilla 3.23%
7 Opera 2.38% Opera 2.14%
11/08/2004-11/17/2004 11/17/2004-11/27/2004
1 IE6.0 72.49% IE6.0 68.07%
2 Mozilla 8.79% Mozilla 14.08%
3 IE5.0以前 4.57% IE5.0以前 4.29%
4 Safari 4.05% Netscape 4.8%
5 Netscape 3.85% Safari 4.02%
6 IE5.5 3.27% Opera 2.59%
7 Opera 2.46% IE5.5 1.87%

やはり Firefox 1.0 のリリース後、Mozilla のシェアがどんどん延びているのがわかる。 前回のIEトップ3独占に比べると大躍進。 全体の流れとしては調査結果と同じ感じで、Mozillaのシェアが10%を越え、その分IEのシェアが減ったと言えるだろう。

そして、 Netscape Navigator 4.0 も1.0%前後という根強い人気も相変わらずだった(笑)。

さて、来年はどうなっているだろうか。


2005年 夏にサンホゼ市街地でレース

MercuryNews.com | 11/30/2004 | Auto race costs accelerating
Next summer’s Grand Prix-style race through downtown San Jose will cost taxpayers more than three times what city officials had originally planned, according to newly released documents.
(新たにリリースされた発表によると、来年夏のサンホゼ ダウンタウンを使って行われるグランプリレースに市が当初予定したより3倍以上の税金が使用される予定だ)

今まで知らなかったけど、2005年の 7月31日 にサンホゼ市街地を使って CART 主催のチャンプカーワールドシリーズのレースが開かれるらしい。

ただ、市街地コースなため道路の整備といったレースの準備、警察の残業代などのために必要な 300万ドルが集まらないため、税金の追加投入を検討しているらしい。レースそのものは人も集まり、いわゆる経済効果も期待できそうだから一時的な税金投入もいいのではないかと思うんだけどどうなんだろう。 もちろん、追加投入なしにできれば一番いいのだろうが…。

ヘンな形で知ったけど、イベントそのものはとても面白そう。

チケットはもう発売中されていて。 しかも、F1 の日本GPのチケットと比べるととっても安い。 市街地コースでのレースを見るのは初めてだし、普段自分たちも走る道をフォーミュラカーがかっとばしていくのは観ていても楽しそうだ。まだ先の話だけど、もし7月31日前にサンフランシスコ・サンホゼの方面に来る予定がある方は行ってみてはいかがでしょうか?

リンク:
インディーカーとチャンプカーの違い
San Jose Grand Prix ウェブサイト


Ken Jennings 敗れる

ABC News: Who Is Ken Jennings?
Ken Jennings’ unprecedented run as “Jeopardy!” champion has come to an end, but the computer software engineer is writing a book about his experiences.
(ケン ジェニングスの “Jeopardy!” の前代未聞のチャンピオンが終わった。 しかし、コンピュータソフトウェアエンジニアはこの経験を本にしようとしている。)

アメリカで20年以上続いている人気クイズ番組 Jeopardy! (ジェォパディ)。 $200, $400 と並んだパネルを選んで早押しで正解した人にその金額が手に入り、最後に一番金額を獲得した人が優勝者として次回も出場していくという一般的なクイズショーだが、ここしばらくは一人の男の動向に全米中が注目していた。

その男の名は Ken Jennings (ケン ジェニングス)。

ユタ州、ソルトレイクシティーのソフトウェアエンジニア、といってもオタク系ではなく写真にあるようにいつもきちっとしたスーツを着て出場するとても純朴そうな青年だ。

しかし、一度クイズに入るともう止まらない。 淡々と正解を重ねて終わってみるといつも圧勝。 そんな姿が半年ほど続いてなんと 74連勝、獲得賞金も $2,520,700 (およそ 2億6000万円) というモノ凄い記録に。 うちでも晩御飯どきに見ることが多く、「Ken まだいるよ」、「あ、また圧勝だよ」 といつも注目していた。

いつまでも続くかと思われた彼の王座だが、昨日の放送で残念ながら負けてしまった。

この日は朝から「今日の放送で Ken が負けるらしい」という噂がいろんなところで流れ、TiVo をセットしておいた。 Ken はこの日も快調に答えていくが、途中のボーナスゲームで連続不正解、差が縮まったところで最後のクイズも不正解だったため大逆転を許してしまった形だった。 ちょっと不運だったというところだろうか。

というわけで、これで普通の男に戻った Ken だが本も書くようだし、逆にこれでインタビューや取材が増えるんじゃないかな? ウイリアム ハン に続き 普通の人が一躍有名人に! まさか歌とか出すとは思えないけど、日本でも何かの拍子に紹介されるかも。

リンク:
Google News で Ken Jennings を検索

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