今年(2007年)の3月に発表されたインターネットラジオの新しい著作権使用料を決める法案にインターネットラジオ業界が震撼した。新しい法律では、これまで 1曲ストリーミングするごとに 7/100 セントだった使用料が、段階的に増えていき2010年には 19/100セントと現在の3倍近い値上げとなる。
19/100セントという値段は大したことないように思えるが、1ストリーミングごとなのでリスナーが1000人いれば1曲でもその1000倍の値段がかかることになる。 ずっと音楽をかけているインターネットラジオでは1時間で10曲以上、1日だと240曲以上とものすごい勢いで増えるため、大手になればなるほど負担額は大きくなるし、小さなラジオ局でも元のコストより倍かかるとなるとやっていけないところも出てくるだろう。
この新しい著作権使用料は裁判所に無効の訴えをし受けいれられないと7/15に有効になってしまう。 そこでこの事実を知ってもらい、議員たちに反対に動いてもらおうということで、SaveNetRadio.org という団体がたちあがり。 今日 6/26 を “Day of Silence” (沈黙の日) とし、大手インターネットラジオ局を中心にインターネットラジオの放送を中止することになった。
このサイトでもオススメした Pandora も現在は “SaveNetRadio” および “Day of Silence” を説明する文章が表示され音楽を聞くことができない。 (その前にアメリカ以外の人からアクセスできなくなってしまったが…)
Pandora だけでなく、Yahoo! LaunchCast, Live 365, Rhapsody なども今日はインターネットラジオを放送をしていない。 (なぜか Last.fm だけはこの抗議イベントに参加しなかった。)
いろんなサービスが提供され、利用者が増えているインターネットラジオ業界からお金を取りたいという著作権者の気持ちもわかる。 ただ、圧力をかけすぎて業界そのものを潰してしまっては元も子もないだろう。
このイベントによって、インターネットラジオの著作権料をめぐる動きは少なからず人々に知られることになると思う。 このまま無理に話をすすめて遺恨を残すより、新たな話し合いをもって妥当な使用料を決めてくれることを1インターネットラジオユーザとして心からのぞんでいる。
2007年7月13日 at 8:54 AM
アメリカのインターネットラジオ局 続行へ
“Day of Silence” -…