オレが今年の大統領選挙に興味を持ったひとつのきっかけが Ron Paul (ロン ポール) という共和党 (Republican) 推薦の大統領候補。 日本ではもちろん、アメリカの大手メディアでもあまりとりあげられることはないのだが、Digg や YouTube をはじめとしたインターネット上ではものすごい人気なのだ。
Ron Paul 候補は現在 72 歳。 右の写真のように、見た目も普通のお爺さん。 ところがインターネットを利用した献金運動で1日に600万ドル集めるという記録を立てたり、オンラインアンケートでは1位になったりとインターネット上では圧倒的な指示を受けている。
予算がたくさんあるとは言えないい Ron Paul 陣営は Web 2.0 と呼ばれるようなネットサービスを積極的に利用して人気を広げたというのもあるが、この活動の原動力になっているのはどうも彼の政策にあるような気がする。
Ron Paul の主張を端的にまとめると、
- 「税金をなくす」
- 「政府に余計な金を使わせない」
- 「戦争しない」
というもの。 これって、誰もが実現して欲しいと思うことじゃない? 普段はなぜか語られないこういった真っ当な主張を指示する、そしてそれを無視しようとするテレビや新聞などのオールドメディアに反抗するといった状況がインターネットの住民たちにウケているようなのだ。
Ron Paul は Libertarian (リバタリアン – 自由論者) と呼ばれ、個人の自由を重視し、政府の役割を少なくするという考えが根底にある。 その流れで政府の縮小、外交も他国に不干渉 といった政策をもう30年近く一貫して掲げているらしい。 このことからも彼の主張は人気取りというわけではなく、(正しいかどうかは別として) 本気でそう考えていることがわかる。
残念ながら現実の結果は Ron Paul が獲得した代議員数が 16 。 (1位の John McCain は 812) まだリタイアしていないようだが、大統領候補になるのはまず無理だろう。 しかし、今回の選挙運動の様子は次回以降に大きな影響を与えると思う。
その昔、テレビ討論が始まったときに、政策とは直接関係ない「テレビ映り」が大統領選挙に影響を与えたように、今後選挙にインターネットが積極的に使われ、また利用者も増えてくると、Ron Paul のように 「真っ当でわかりやすいキーワード」、「実直であること」 といったこれまでとはまた違ったポイントが大きな鍵になってくるんじゃないだろうか。
合わせて読みたい(見たい)
- Stop Dreaming – 日本語字幕まで付いてるRon Paul のプロモーションビデオ
- Ron Paul―ネットワーク分散的Web 2.0キャンペーン
- 米大統領選の奇妙な現象
2008年3月26日 at 7:17 AM
ロンポールさんが大統領候補になるのは無理というより、
操り人形大統領が毎回でっち上げ選挙で当選するだけ、
物事の本質の分かる人が彼を応援するんだよ
税金も戦争も国際金融資本の懐を潤すだけの
茶番ってのは知ってるよね?
2010年8月17日 at 4:47 AM
ロン・ポールさん、2012年の大統領選挙にまた出るそうです。
前回大統領選で公約した「戦争をしない」という主張についてはいろいろ論争があったらしくて、「ジャップみたいな連中がまた真珠湾を奇襲したら黙って眺めているの?」という質問に「もちろん反撃するさ。自由の敵とはいつだって戦う用意があるよ」とポールさんが答えたらしい。
リバタリアンらしいといえばらしい発言だけど、こういう人はアメリカのマジョリティには信用されないんじゃないのかな。
2010年8月17日 at 7:36 PM
そうですか。結構じいさんなのにがんばりますねぇ。最近の主張はどういったものがあるか追いかけてないけど、日本の民主党じゃないけど一度やらせてみたら面白いんじゃないかなぁと思ってます。まぁ、無理でしょうが。