しばらく前に、オレの上司が「これからはIM (インターネットメッセンジャー)で仕事の情報を密に交換しよう!」と言いだし引っぱりだしてきたのが、何と会社が独自に作ったIMソフト。 これまでIMというと、自分がオンラインなのに声をかけないのはヘンじゃないかとか、サインイン・サインアウトのたびにアラートが出てくるのはウザイとか思って避けていたが、アラートの表示・非表示はコントロールできるし、使い始めてみると「他人がオンかオフかそんなに気にしない」 と思うようになった。
どうせ会社のIMソフトを起動するなら、友人も使っているポータル系のIMにも繋げてみたいと思うもの。 かといって、IMソフトをいくつも起動するのはなんかウザイ。 ちょっと調べてみたら、どうやら会社の IM は Jabber というオープンな仕組みを利用しているようで、その互換ソフトでも基本的なことはできることがわかった。
で、会社の Jabber, AOL, Yahoo! (Yahoo! Japan), MSN のどれもサポートしているものを探してみた結果、Gaim というこれまたオープンソースなIMソフトが気にいった。 会社の運用がすこし特殊で、それをサポートしてくれるソフトが少なかったというのもあるが、 設定がわかりやすくもちろんちゃんと繋がり、接続した先のユーザが全て一緒に表示されるのが特にいい。
Gaim の唯一の欠点は GTK+ という Linux 育ちの GUI ライブラリを使っているため Windows で使うと少し違和感があるところだろうか。 逆にLinux でも使えるというのも…いずれ役にたつかもしれない…。
さてソフトの入手だが、上にリンクを貼った Gaim の公式サイトに Win32版のダウンロードリンクがあるのだが、AIM での通信で文字化けをするなど完璧ではないとのこと。 そのあたりを対応したビルドを Windows/gaim をビルドしてみる というサイトで配布している。 Gaim を始めてのインストールする場合は “GTK+ついてる版” にある exe ファイルをダウンロードすることをおすすめする。
exe ファイルはインストーラになっているのでそのまま指示に従ってインストールするだけ。 インストールが終わるとスタートメニュー (もしくはエクスプローラ) から Gaim を起動することができる。 あとはアカウントボタンを押してアカウント情報を登録するだけ。 Yahoo! Japan の場合は、プロトコルから Yahoo! を選んで、「追加オプションを表示する」 を選んで Yahoo! Japan のチェックボックスをセットするのと、MSNの場合は @hotmail.com という風にメールアドレスっぽいスクリーン名にするというのがちょっとややこしいぐらいだろうか。
オレが使っているのが英語版の XP だからかもしれないが、起動してみたら下のスクリーンショットのようにメニューバーが文字化けする現象にぶつかった。 また日本語フォントが X-Window っぽいのも何かイヤ。
そんなときは Gtk+ の設定ファイル (たいていは C:\Program Files\Common Files\GTK2.0\etc\gtk-2.0\gtkrc) に以下の設定を追加すると直すことができる。
style "user-font" { font_name="ms ui gothic 9" } widget "*" style "user-font"
これで、ms ui gothic の 9ポイントが標準のフォントとして使われる。 他のフォントにしたい場合や、フォントサイズを変更したい場合はそれぞれ好きなように変えればOK。
Gaim はプラグインによって便利な機能を追加することができる。
プラグインは設定の中で選ぶことができ、 オレはインストール時に入っているプラグインの中では
* システムのトレイアイコン (ウインドウを最小化するとトレイアイコンに格納することができる)
* WinGaim のオプション (Windows のスタートアップ時に自動で起動するといった便利機能)
* 自動再接続 (ネットワークの問題で切れた場合に再接続してくれる。 プロキシなど使っている時に重宝する)
というのを使っている。 慣れたらプラグインの設定を見てみると思わぬ発見があるかも。
IM をいくつも起動するのはウザイなぁと思ったり、オレは Yahoo! を使ってるのにアイツは MSN だからチャットできない、最近のポータル系のIMは余計な機能ばかりで使いにくい、などと嘆いていた方はおためしあれ。
リンク:
窓の杜での Gaim 1.0 の紹介記事
2006年11月20日 at 3:06 PM
最近の Gaim では日本語フォントを設定する方法が少し変わったみたいですね。
* gtkrc ファイルは、大抵は gtk-font-name=”Sans 8″ という初期設定だけが書かれているので、そのままにしておく。
* gtkrc ファイルからみて ../pango/pango.alias というファイルのフォントマッピングを以下のように変更する。 これで、Tahoma や Sans が指定された時に中国語のフォントではなく、ms ui/p gothic が使われるようになる。
変更後の設定(一部)
tahoma = “tahoma,ms ui gothic,browallia new,mingliu,simhei,gulimche,ms gothic,kartika,latha,mangal”
sans = “arial,ms pgothic,browallia new,mingliu,simhei,gulimche,ms gothic,kartika,latha,mangal”
2008年9月28日 at 1:45 AM
今はみんなMSNを使っていますね。ユニコードもサポートされているし。
2008年9月28日 at 9:15 AM
へー。 みんな MSN なんですか。 それは全然知らなかった。
ユニコードのサポートはもうたいていのIMプロトコルでサポートされてると思うので差はないと思うんだけど、なんであえて MSN なのかとっても不思議。
ま、基本的なチャットの部分はGaim (Pidgin という名前に変わりました)でサポートされてるので私は相変わらず Pidign を使ってます。