裁判所へ来い

先日、裁判所に来いという封筒が届いた。
といっても、悪いことして裁かれるわけじゃなく裁く側としての話。

アメリカの裁判は陪審員(Jury)と呼ばれる一般市民が判決を下すシステムになっている。

この辺の話は映画(十二人の怒れる男12 Angry Men陪審員THE JUROR とか )やドラマ(アリー my Love…)に多いので知ってる人も多いのではないだろうか。

この陪審員の役目は義務なため選ばれると余程の理由がない限り勤めなければならない。そのためアメリカの会社には、有休とは別に Jury Duty (陪審員の義務) という種類の休暇があり、会社はその人を休ませなければいけないようになっている。

けど、オレはアメリカ国民では無いため陪審員として裁判所に行く必要は無い。というより行ってはいけない。 なのにどうして選ばれたかというと、アメリカでは戸籍を管理しているわけじゃないので、召喚状の送り先の住所は DMV(免許)、IRS(Tax)、ソーシャルセキュリティの情報を基にしているかららしい。 なので、免許を取るなどしてDMVに住所を書くと Jury Duty の対象になってしまう。 昨年にも一度召喚状が送られてきてオレは違うって送りかえしているので、また送られてきたところをみると、過去の記録は全然参考にされてなく、ランダムに選ばれているようだ。

理由があって陪審員になれない場合は召集用紙の裏にその旨を書いて送りかえすようになっているんだけど、出席が前提のためか封筒や切手代は自腹だ。 理由の項目に、”アメリカ国民でない” というのに加えて、”アメリカ国民であるが英語が理解できない” というのがあるところがアメリカっぽい。


5 Comments

  1. 最近大学で「死刑制度」について英語でディスカッションしてるのですが、陪審員制度について、「十二人の怒れる男12 Angry Men」と、それを三谷監督がパロディにした映画を見ました。
    日本にも陪審員制度を導入しようかとか言っている人がいるみたいですね(知らないけど)。
    興味深い記事だなーと思いながら読ませていただきました。

  2. 陪審員として裁判所から呼ばれる話は会社では良く聞く(でもって結構時間が喰われて面倒らしい)けれど、日本人でも召喚されてしまうのですね。
    外人ならてっきり来ないもんだと思ってたんだけど、送りつけておいて、「俺は違う」と言わすというシステムが面白いなぁ。
    ところで、「アメリカ市民」と「アメリカ国民」って定義は違うの?
    ガク

  3. 市民と国民の違いは citizen の訳しかたの違いかと思ったら別の分け方もあるらしい。
    米国市民権(US Citizenship)の意味(国民”US National”との違い)。
    http://www.yasuda-law.com/citizenship/article_general.htm
    でもほとんどの場合は市民=国民で使っても支障はなさそうですね。

  4. そうそう日本でも最近、刑事裁判だけ陪審員制度を取り入れようって話があって、人数を何人にするかという小さなところでの議論が盛り上がってるらしいよ。
    そもそもは裁判官が世の中のことに疎すぎるってところから始まった考えみたいで。昔昭和18年までは日本にも陪審員制度があったみたいだしね。

  5. なるほどー。市民と国民の違い、参考になるなぁ。
    僕はてっきりNationalの方が少ないと思っていたんですけど、Citizenの方が権利が高いのですね。
    しかし、citizenを「市民」と訳すのはいまいちな感じがしてきたなー。

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