世界には特殊な能力を持つ人が存在している。 その能力を欲する者、隠す者、探究する者…。 彼らの人生はいろんなところで交叉し、やがて世界を救うという一つの目的へと繋がっていく。

今年始まったアメリカのテレビドラマの中で一番人気なのが NBC が月曜日の夜9時から放送している Heroes (ヒーローズ) というドラマ。 超能力者という設定は X-Men シリーズを思いおこさせるが、Heroes はそれほど過激な設定ではなく、普段の生活の中でスパイス程度に超能力が使われている程度 (製作費の都合もあるしね)。 逆にそれが、SF感を薄めドラマとしていい緊張感を出しているように思う。

第1話を見たときに、次々と特殊能力をもった人々が紹介され、何だかあわただしい、内容の浅そうなドラマだなぁなんて思ったのだが、第1話のエンディングでいきなりショッキングな展開が。 そして、そのショッキングなシーンへ向けて、少しづつだけど登場人物が絡んでいく見事なストーリー展開にハマってしまった。 これはゼッタイ日本でも放送されると思うので、海外ドラマ好きは要チェック。

見事なストーリー展開に加えてもう一つ見どころなのは Heroes に出てくる、時間と空間をテレポートできる能力を持つ Hiro Nakamura と、その同僚 「Ando クン」 の2人の日本人。 Hiro は英語がしゃべれない設定なため、彼ら2人の会話はすべて日本語で行われている。 ところが、Ando クン役の役者がしゃべる日本語はオレでも全然聞きとれないんだよなぁ(笑)。

Hiro の日本語はちょっと怪しいところもあるけどまだOK。 というのも、この Hiro をやっている役者さん(Masi Oka)は、6歳からアメリカに移んでいる日本人。 映画の特撮ではナンバーワンと言われる、 ILM (Industrial Light and Magic) でプログラマーとして スターウォーズ (Ep I, II, III) や、パイレーツオブカリビアン のビジュアルエフェクトを担当していた(まだしている?) というちょっと変わった経歴を持っている。 Hiro もドラマの中では Yamagato Industries という会社のプログラマーという設定。 同じHiroとして何か親近感が沸くなぁ。

Hiro のブログ という、ドラマのストーリーに合わせてHiroの思いを紹介するブログもあるのだが、これが結構濃い。 フェイスマークや orz が使われていたり、日本のマンガネタなども折りまぜたりといったい何人のアメリカ人がこのネタをわかるんだろうとニヤリとすることも。

ドラマの方は昨日第11話が放送されたがまだまだ謎だらけ。 早く続きを見せてくれーと思うのだが、このあと6週間休止して来年1月22日から続きが放送されることになっている。 しかし、月曜9時は FOX が 「24 (Twenty Four) – 第6シーズン」 を放送する時間と見事に重なり、どっちを(生で)見ようか悩む人多そう。